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手術室入室時に履き物交換をしない一足制によっておきた現実を手術室の管理・運営という観点から検討した。対象は7名の手術看護師長で、半構造化面接を実施した。その結果、一足制は感染の可能性の有無といった意味での清潔/不潔や、業務の効率性を論点に議論されてきたが、実際の一足制は、床を不潔とみなすために、新たに清潔/不潔の境界を設定しなおすといった、浄/不浄の意味での清潔/不潔の概念が用いられており、業務の効率性、患者や医療従事者の安全性におきかわるといった手術室の運用の問題として再定義された。