フランク・ポークに見る外交政策エリートの形成過程
関西アメリカ史研究会
フランク・ポークの半生を振り返る中で、南北戦争後、北東部から首都に流入する上流階級が首都に構築していった社交界について概観した。首都に社交界が成立したことで上流階級特有の政治忌避感が緩和されるにつれ、紳士クラブは政・官・財・軍の指導者たちが集う私的な政治空間へと変質した。彼らは、遅くとも第一次大戦前には、したがって公的な政治空間に先駆けて、国家安全保障について討議する超党派集団を形成した。