二つの「一つの世界」――ローズヴェルトの「平和連盟」とウィルソンの国際連盟
三島武之介
本研究は、セオドア・ローズヴェルトとウッドロウ・ウィルソンはともに、アメリカ主導の国際平和機構設立を目指した国際主義者だったとの見解に立ち、ローズヴェルトの「平和連盟」が、米国の勢力圏を劇的に縮小させ、「文明国」による大西洋世界の集団防衛機構へと変容していくのに対し、ウィルソンの国際連盟は、全世界の民主国家による「力の共同体」を構築し、米国を全世界の領土問題に関与させる道を開いたことを論証した。
国際政治
日本国際政治学会
213