講演・口頭発表等[R]

基本情報

氏名 懸川 友人
氏名(カナ) カケガワ トモヒト
氏名(英語) Kakegawa Tomohito
所属 薬学部 医療薬学科
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

タイトル

トランスクリプトーム解析による良姜成分の潜在的薬理作用の検討 

講演者

 

会議名

日本薬学会第133年会(横浜)

発表年月日

2013/03/28

開催年月日(From)

 

開催年月日(To)

 

招待の有無

 

記述言語

 

国名

 

会議区分

 

国際共著

 

会議種別

 

主催者

 

開催地

 

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形式

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概要

【目的】良姜由来のdiarylheptanoidsは腫瘍細胞の増殖阻止作用、抗ウイルス作用並びに抗炎症作用が報告されているが、血液系細胞への影響の詳細は明らかでない。本研究では、B-lymphoblastoid cell(BJAB)のトランスクリプトームに及ぼす良姜由来diarylheptanoidsの影響を検討した。
【方法】BJAB細胞を良姜由来のdiarylheptanoids、curcumin及びrapamycin添加又は無添加で2時間培養後、Dignamらの方法に従い細胞質を調製し、更にショ糖密度勾配により分離後、9本のフラクションとして分取した。各フラクション中の全RNAを抽出後、網羅的にmRNA発現を解析した。その解析結果をもとに、Filgen社のGenMAPP Pathway解析を行った。
【結果・考察】Pathway解析の結果、①3種のdiarylheptanoids(Compound I、II、III)によりpathwayがそれぞれ7、11、8系統において有意に変化した。その内の6系統:DNA_Replication、Glycolysis_and_Glucogenesis、GPCRs,_Class_A_Rhodopsin-like、mRNA_processing、Proteasome_Degradation及びTranslation_Factorでは、3種のdiarylheptanoidsに共通して有意に変化が認められた。このうちmRNA_processingに関係する遺伝子発現が最も多く調節を受けた。②Diarylheptanoids のcurcuminは、Glycolysis_and_Glucogenesis及びProteasome_Degradationに、一方rapamycinはDNA_Replication及びmRNA_processingに対して有意に影響を及ぼした。③Compound IとcurcuminはAndrogen_receptor_signaling_pathwayに影響を及ぼし、compound IIとrapamycinは、G1_to_S_cell_cycle_controlに影響を及ぼした。
以上、今回使用した良姜由来のdiarylheptanoidsは、curcumin及びrapamycinが発現調節能を示したBJAB細胞の遺伝子の過半数に対して同様の調節作用を示したことから、curcumin及びrapamycinの薬理作用を併せ持つ可能性が示唆された。

主要業績フラグ