麻酔下ラットにおけるワサビ辛味成分アリルイソチオシアネートによる胃粘膜炎症:胃運動減弱を導く神経原性炎症の発生機序解析
田嶋公人、吉久保匡甫、大重茉里奈、堀江俊治
アリルイソチオシアネート (AITC) は、ラット胃粘膜において局所血流増大と血管透過性の亢進を誘起し、胃粘膜炎症を惹起することが判明した。また、そのうち急性粘膜炎症の指標である血管透過性の亢進が内因性プロスタグランジン, サブスタンスP、および、一酸化窒素が関与することが明らかになった。以上より、AITCによる胃運動減弱を引き起こす原因には、胃粘膜の神経原性炎症が関与していることが示唆された。
Ulcer Research
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