「ひとつの世界」から「多極化する世界」へ――佐古丞『変容する国際政治』
近代西ヨーロッパ国際体系の東アジアへの波及を以て華夷秩序が消滅したとみるべきではないと論じた点、冷戦終焉後に流行した脱国家化に対する楽観論を排した点、冷戦後の国際秩序が多極化すると見通して日本は国家安全保障体制の抜本的再検討に着手すべきと説いた点を評価した。他方で、20世紀東アジア国際政治史の叙述が乏しく、ヨーロッパ統合の行き詰まりや主権国家の再浮上についての明言を避けた点を批判した。
『城西国際大学紀要』
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