シラバス情報

授業科目名
教育社会学
学年
1年
単位数
2.00単位
実務経験の有無
〇(実務経験有)
開講クォーター
セメスタ指定なし
担当教員
青木 一
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語
授業方法区分
開講キャンパス
東金キャンパス
授業の到達目標及びテーマ
本授業は、教職の専門家を志向するうえで、現代の学校教育に対する十分な社会学的関心や法律論的制度論的理解を持つことを目標として、以下の4点にわたる目標の達成を目指していきたい。
 第1に、現代の急激な社会変動がもたらしている子どもと学校への影響や今日的課題について理解すると共に、それに対応して展開される教育政策への基本的理解と問題解決への実践的見解を持つことである。
 第2に、現代公教育への歴史的発展を踏まえつつ、公教育の基本原理と構造に関してその法的制度的仕組みに関する基礎的理解を持つことができる。
 第3に、学校と地域との連携の今日的意義や地域との協働の進め方について実践的視点から理解することができる。
 第4に、今日の学校をめぐる事件や事故そして災害の現状に対して、学校保健安全法を踏まえての危機管理の在り方と安全教育・防災教育への組織的取り組みについて理解し構想を持つことができる。
授業の概要
20世紀末からの急激な社会変動の影響を受けつつ、学校がその存立と発展を進めている点に確かな問題関心を持ちつつ、今日の家庭教育—学校教育の抱える課題にアプローチすると共に、特に21世紀に入って上記の社会動向に対応して教育基本法が改正され、それをふまえての諸施策の展開について取り上げていきたい。
 次に現代日本の公教育の成立過程及びその後の発展という歴史的社会的視点からのアプローチを行うとともに、日本国憲法の下での現代公教育の基本原理や理念、そして各段階の学校制度の特色について理解を進めていきたい。
 更に教育委員会の役割と分担、更に文科省の役割と教育財政についても基本的枠組みや近年のデータを参考に授業を進めていく。あわせて今日の地域と学校の連携や開かれた学校の在り方に言及すると共に、学校安全の問題について、安全教育や防災教育の計画と実施、更には危機管理体制の在り方について取り上げ考察していきたい。全体としては講義を基本としつつ、現代学校の諸問題や安全教育・防災教育おいてグループワークを導入し意見交換の機会を取り入れていきたい。

授業計画
1回
現代社会における社会変動と教育(家庭教育と学校教育)—20世紀末からの少子化、情報化グローバル化の急激な展開と高学歴志向社会の進展等)
事前学習
事前学習2h—近年の社会変動を踏まえた教育問題を整理してみる。
事後学習
事後学習2h—授業で取り上げたテーマのうち少子化社会と学校の課題を掘り下げてみる。

2回
現代社会における家庭教育と学校教育をめぐる今日的課題と問題解決への取り組み(不登校・学力支援・いじめ問題・児童虐待等)
事前学習
事前学習2h—テキストで現代社会と教育の諸問題について広く理解する。
事後学習
事後学習2h—家族の現状と家庭教育の課題点をおさえる。

3回
近代社会の進展から現代公教育の基本原理及び理念の発展(欧米先進諸国及び日本における成立過程と明治憲法から日本国憲法への転換)
事前学習
事前学習2h—日本史教科書で明治期の近代化について確認する。
事後学習
事後学習2h—旧制の中学校・高等学校の特質と憲法の教育条項について認識する。

4回
日本国憲法の下での学校制度(1) 幼児教育の二元的制度と認定こども園の意義と課題
事前学習
事前学習2h—戦後改革と児童福祉法の意義を確認する。
事後学習
事後学習2h—今日の子育て支援の課題について認識する。

5回
日本国憲法の下での学校制度(2) 義務教育の現状と課題(幼少連携と小中一貫教育の導入)
事前学習
事前学習2h—授業で配布した資料で義務教育の歴史的発展について理解する。
事後学習
事後課学習2h—21世紀における日本の義務教育がどのように転換したか把握しておく。

6回
日本国憲法の下での学校制度(3) 中等教育・高等教育の拡充と今日的課題 
事前学習
事前学習2h—「学歴社会-新しい文明病」の一節を読み、メモ書きしておく。
事後学習
事後学習2h—大学入試改革の現状と課題について把握する。

7回目
改正教育基本法と特別支援教育—特別支援学校と支援学級の位置づけと果たしている役割
事前学習
事前学習2h—地域の特別支援教育の現状についてアプローチしてみる。
事後学習
事後学習2h—発達障害と教育の可能性について考察する。

8回
改正教育基本法と教職制度—専門性の確立と教員免許更新制度および今後の動向、チーム学校の意義
事前学習
事前学習2h—戦後の教員免許制度の展開について概観する。
事後学習
事後学習2h—出身県の教員採用試験の概要と特色について把握する。

9回
教育行政の理念・役割と組織構造(1) 教育委員会制度の新編成とその特色
事前学習
事前課題—配付資料でアメリカでの教育委員会制度の成立過程についておさえる。
事後学習
事後学習2h—教育委員会と教員人事制度の現状と特質について再認識しておく。

10回
教育行政の理念・役割と組織構造(2) 中央教育行政—文科省の役割と教育財政制度の概要 
事前学習
事前学習2h—文科省の役割について各自調べ理解する。
事後学習
事後学習2h—現代日本の財政規模と教育財政をめぐる諸課題を整理する。

11回
学校と地域の連携—コミュニティースクールや学校運営協議会及び協働活動の推進
事前学習
事前学習2h—配布プリントでコミュニティスクールに関する提言について理解する。
事後学習
事後学習2h—地域の学校運営協議会の現状や活動についてアプローチしてみる。

12回
学校安全への対応  学校保健安全法を踏まえた安全教育と防災教育経営・危機管理の組織的確立
事前学習
事前学習2h—出身校での防災教育の取り組みについて振り返りを行ってみる。
事後学習
事後学習2h—3.11東日本大震災に関連した判例についてマネジメントの視点から要点を整理しておく。

13回
教育の国際的動向へのアプローチ—OECD国際学力調査と学力支援政策の特色(東アジア
諸国を中心に)
事前学習
事前学習2h—OECD調査(2018)の概要と日本の現状について把握する。
事後学習
事後学習2h—今後の日本における学力支援政策の課題と方向性について考察する。

14回
定期試験または期末レポート
事前学習
事後学習

15回
事前学習
事後学習

16回
事前学習
事後学習

17回
事前学習
事後学習

18回
事前学習
事後学習

19回
事前学習
事後学習

20回
事前学習
事後学習

21回
事前学習
事後学習

22回
事前学習
事後学習

23回目
事前学習
事後学習

24回
事前学習
事後学習

25回
事前学習
事後学習

26回
事前学習
事後学習

試験及び成績評価
成績評価について
以下、①〜③までの評価配分に基づき総合的に評価する。
①授業終了後の小論文(30%)
②課題レポート(30%)
③期末試験または期末レポート(40%)
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
次回授業で解説、または解説コメントシートを配布する。
講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
授業時にワークシートを必要資料として配付する。
参考文献・推薦図書
『現代教育社会学』 岩井八郎編 (有斐閣)
『教育と平等』 苅谷剛彦 (中央公論新書)
『子どもへの視点ー新しい子ども社会学研究』 元森絵理子編 (新曜社)
『変動社会と子どもの発達・教育社会学入門』 住田正樹編 (北樹出版)
『必携教職六法2020年度版』 若井彌一監修 (協同出版)
研究室
毎月曜日非常勤講師室
オフィスアワー
初回の授業時に配付するワークシートに記します。
科目ナンバリング
学位授与方針との関連
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