シラバス情報
|
教員名 ： 川野 有佳
|
授業科目名
アジアの女性論
学年
1年
単位数
2.00単位
実務経験の有無
開講クォーター
セメスタ指定なし
担当教員
川野 有佳
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語
授業方法区分
開講キャンパス
東金キャンパス
授業の到達目標及びテーマ
アジアの国や地域の多様性について、またアジアの女性が置かれた状況についてジェンダーの視点から学んでいく。授業を通して、国際的な視点から文化・社会を理解でき、多様な人々と協働するための基礎能力を養う。さらに言語や文化、社会の多様性を認め、国際社会における課題を発見できる能力の獲得を目指す。
授業の概要
(1) 科目名（英語名): アジアの女性論（Theory of Women in Asia)
(2) 授業形態: 講義 (3) 内容: アジアの国や地域は、経済の発展段階がそれぞれ異なるだけでなく、社会や文化、宗教、言語や民族など実に多様である。そのなかで織り成されるジェンダー関係も一様ではなく、またグローバル化の流れのなかでも変動しているといえる。授業では、アジアの様々な国や地域を取り上げ、暮らしや社会、文化や宗教、慣習などについて理解を深めるとともに、アジアの女性たちが置かれた状況についてジェンダーの視点から学んでいく。 (4) 授業で主に使用する言語: 日本語 授業計画
1回
1．はじめにーアジア諸社会について関心のトビラを開こう
この授業の目的を理解し、授業スケジュールや今後取り組むべき開発課題について把握する。さらにアジアの国や地域とその多様性について理解する。 事前学習
[事前学習 2hrs] 事前にポータル上でシラバスを確認し、授業内容と目的を把握しておく。
事後学習
[事後学習 2hrs] 授業を振り返り、要点をまとめる。またmanabaの課題にも取り組む。
2回
2．アジアにみられる特徴と多様性—人口・合計特殊出生率 (TFR)・平均余命・民族・エスニシティ
アジアの多様性について、特に人口や合計特殊出生率 (TFR)、平均余命や民族・エスニシティの観点から学び、文化的特徴についても取り上げ比較する。日本をはじめ他のアジア諸国・地域においても少子高齢化が進行していることを理解し、その背景を探る。 事前学習
[事前学習 2hrs] manabaに掲載している資料を読み、アジア諸社会にみられる共通点と相違点について調べ、事前課題に取り組む。
事後学習
[事後学習 2hrs] 配布した白地図を完成させる。授業を振り返り、アジアの国・地域についての特徴や相違点について、またその他理解したことについてまとめる。manabaの課題にも取り組む。
3回
3．経済指標や社会経済指標にみるアジア
国内総生産 (GDP) や国民総所得 (GNI) などの経済指標や、国連開発計画（UNDP）の人間開発報告書にみられる人間開発指数 (HDI) などから、アジア各国の違いを理解する。 事前学習
[事前学習 2hrs] manabaに掲載している資料を読み、事前課題に取り組む。
事後学習
[事後学習 2hrs] 経済指標と人間開発指数 (HDI) のねじれの例を探し、なぜそれが起きているのか背景を調べてレポートを作成する。またmanabaの課題にも取り組む。
4回
4. 社会経済指標にみるアジア女性の現状—ジェンダー・ギャップと不平等
ジェンダー概念について学び、ジェンダー開発指数 (GDI) やジェンダーエンパワーメント指数 (GEM)、ジェンダー不平等指数 (GII)、そして世界経済フォーラムで使われているグローバル・ジェンダー・ギャップ指数 (GGGI)から、ジェンダー・ギャップと不平等を読み取る。さらにブータンと国民総幸福量 (GNH指標) についても取り上げ、幸福や豊さについて考える。 事前学習
[事前学習 2hrs] manabaに掲載している資料を読み、ジェンダー概念について理解する。また、HDI以外の社会経済指標についても理解を深め、事前課題に取り組む。
事後学習
{事後学習 2hrs] manabaに掲載している資料から読み取ったことや、問題点についてまとめる。さらにmanabaの課題にも取り組む。
5回
5．アジアと宗教ーイスラーム
授業では宗教、とりわけイスラームに着目し、その特徴について理解を深める。また日本社会のなかでのイスラームについても学び、多文化共生への理解に繋げる。 事前学習
[事前学習 2hrs] manabaに掲載している資料を読み、事前課題に取り組む。
事後学習
[事後学習 2hrs] manabaに挙げている動画を観て、理解したことや感想をまとめる。またmanabaの課題にも取り組む。
6回
6. 宗教と女性・ジェンダー規範
宗教が持つ女性・ジェンダー規範について、特にイスラームから考える。またムスリマのスカーフ着用についても考察する。 事前学習
[事前学習 2hrs] さらにイスラームについて調べ、宗教・ジェンダー規範について考察する。
事後学習
[事後学習 2hrs] manabaに掲載している資料や、授業から理解したことを自分なりにまとめる。またmanabaの課題にも取り組む。
7回目
7. 南アジアの社会と文化—ヒンドゥー教と女性
南アジア社会の文化的特徴やヒンドゥー教について、インドやネパールを中心に学ぶ。また、ヒンドゥー教徒の女性が置かれた現状や、ジェンダー課題について理解を深める。 事前学習
[事前学習 2hrs] manabaに掲載している資料を読み、キーワードの意味について事前に調べる。また、インドやネパールには、どのようなジェンダー課題があるのかを事前に調べる。
事後学習
[事後学習 2hrs] manabaに掲載している資料や、授業から理解したことを自分なりにまとめる。またmanabaの課題にも取り組む。
8回
8. 南アジア・インドで女児・女性として生きること
南アジアやインドについて、またインド内部での多様性について理解するとともに、インドの女児や女性が抱える問題について、特に出生性比や男児選好などの観点から考察する。 事前学習
［事前学習 2hrs］ manabaに掲載している資料を読み、南アジアや特にインドやネパールの社会・文化的特徴について理解を深める。推奨する動画を事前に観ておく。
事後学習
[事後学習 2hrs] 授業や映像からジェンダー、カースト、宗教の結びつき・交差性について考え、manabaの課題に取り組む。
9回
9. 現代インド映画とジェンダーー伝統と慣習、女性の自立と社会変革に向けて
現代インド映画を題材に、女性と慣習・ジェンダー規範について、また慣習を打ち破ろうとする女性の姿とエンパワーメントについて考える。 事前学習
[事前学習 2hrs] manabaに掲載されている資料を読み、インドや他の南アジアについて、さらに映画の背景について予習する。
事後学習
[事後学習 2hrs] インド映画あるいは南アジアの映画を１作品選び、ジェンダーの視点から分析し、レポートを作成する。
10回
10. イスラームの現代映画とジェンダーー伝統と慣習、ジェンダー規範と女性
イスラームの現代映画（バングラデシュ、アフガニスタン、サウジアラビアを題材に、女性と慣習、イスラームのジェンダー規範について理解を深める。 事前学習
［事前学習 2hrs］ manabaに掲載されている資料を読み、国や映画の背景について理解する。
事後学習
[事後学習 2hrs] 授業や映像からジェンダーと宗教の結びつき・交差性について考える。できる限り推奨する映画を１作品選んで鑑賞し、ジェンダーや宗教の視点から分析する。
11回
11. 健康と健康格差、持続可能な開発目標 (SDGs)
健康に関する問題や健康格差について、持続可能な開発目標 (SDGs) とも関連づけながら理解を深めていく。乳幼児死亡率や妊産婦死亡率について注目しながら、国家間および国内での格差にも留意する。 事前学習
[事前学習 2hrs] manabaに掲載されている資料を事前に読み、健康に関する諸問題について理解する。また、キーワードについて事前に調べる。
事後学習
[事後学習 2hrs] 授業や配布資料から読み取ったことをまとめる。またmanabaの課題にも取り組む。
12回
12． 月経衛生への対処 (MHM) と水と衛生 (WASH)
月経を取り巻く文化的背景について理解を深めるとともに、国際協力のなかでの月経衛生への対処 (MHM) や月経教育の重要性について学ぶ。 さらに開発課題としての、安全な水や基礎的な衛生設備、すなわちトイレへのアクセスについても、SDGsと関連づけながら理解を深める。 事前学習
[事前学習 2hrs] 日本のなかでの月経に関する議論について考察し、「生理の貧困」について調べる。それらの日本と世界各国にみられる共通点や相違点について考える。
事後学習
[事後学習 2hrs] 授業を振り返り、学んだことを自分なりにまとめる。またmanabaの課題にも取り組む。
13回
13. おわりにー授業の振り返りとまとめ
全13回の授業を振り返り、要点をまとめて考察する。 事前学習
[事前学習 2hrs] 各自がこれまで学んだことを振り返り、要点をまとめる。
事後学習
[事後学習 2hrs] 授業を振り返り、要点をまとめる。また、manabaの課題に取り組む。さらに期末レポートを作成して提出する。
14回
事前学習
事後学習
15回
事前学習
事後学習
16回
事前学習
事後学習
17回
事前学習
事後学習
18回
事前学習
事後学習
19回
事前学習
事後学習
20回
事前学習
事後学習
21回
事前学習
事後学習
22回
事前学習
事後学習
23回目
事前学習
事後学習
24回
事前学習
事後学習
25回
事前学習
事後学習
26回
事前学習
事後学習
試験及び成績評価
期末レポート・小テスト（manabaの課題）を実施する。評価配分は以下の通りとする。
○授業中に実施する小テスト (manabaの課題): 40% ○期末レポート: 40% ○授業への取り組み・発表: 20% 課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
○授業の課題または小テストについては、原則として次の授業内で解説する。
○提出されたレポート課題は、manabaを通じてコメントする。再提出を求められた場合も、manabaに提出すること。 ○履修者への連絡はmanabaで行う。教員への質問は、manabaの掲示板を活用すること。 ○教員から学生の皆さんへ個別の連絡が必要な場合は、JIUメールを利用する。 講義で使用するテキスト（書名・著者・出版社・ISBN・備考）
特に指定しない。授業時に適宜プリントを配布する。
参考文献・推薦図書
『南アジア社会を学ぶ人のために』/田中雅一・田辺明生/世界思想社/ISBn978-4-7907-1490-3
『東南アジアを知るための５０章』/今井昭夫他/明石書店/ISBN978-4-7503-3979-5 『ようこそ南アジア世界へ』/石坂普哉他編/昭和堂/ISBN978-4-8122-1918-8 『現代アジア経済論ー「アジアの世紀」を学ぶ』/遠藤環他/有斐閣ブックス/ISBN978-4-641-18442-8 『ジェンダーで学ぶ宗教学』/田中雅一・川橋範子/世界思想社/ISBN978-4-7907-1279-4 『アジアのなかでのジェンダー』 川島典子・西尾亜希子/ミネルヴァ書房/ISBN978-4-623-06310-9 『現代アジアの女性たち：グローバル化社会を生きる』 福原裕二・吉村慎太郎編/新水社/ISBN978-4-88385-171-3 「世界人口白書」/国連人口基金 (UNFPA) 「世界子供白書」/ユニセフ (UNICEF) 「人間開発報告書」/国連開発計画 (UNDP) 他 研究室
東金キャンパス・H棟４階・406号室
オフィスアワー
F2: 火曜３限・金曜昼休み
科目ナンバリング
学位授与方針との関連
関連ページ
|
