シラバス情報

授業科目名
教育原理
学年
2年
単位数
2.00単位
実務経験の有無
〇(実務経験有)
開講クォーター
セメスタ指定なし
担当教員
青木 一
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語
授業方法区分
開講キャンパス
東金キャンパス
授業の到達目標及びテーマ
教育の「語源」や「本質的認識」について確たる理解をもつとともに、近代化の進展の中で成立・発展していった「近代教育」についての歴史的理解をもつことを目標としていく。
あわせて近代教育史及び現代教育史において大きな役割を果たした「教育思想家・教育実践家」の「子ども観」「教育観」さらに「学校観」について確かな理解を持つことを目標としている。こうした歴史的理解をベースとして、現代社会における「家庭・学校・地域・国家の基本的関係」をより構造的に理解しつつ、「現代教育学」の基本的概念や教育本質観に確かな理解をもつことをねらいとしている。そして現代社会の急激な社会変動に対応して提起された「生涯学習論」の理念と意義、そして教育政策の展開と動向についても確かな理解をもつことをねらいとする。
授業の概要
教育とは何か、その語源を押さえつつ教育とは歴史的にどのように存在し現代にいたっているか、また21世紀社会においてどうあるべきか問題関心を共有しつつアプローチしていく。
なかでも近代日本における教育の歴史的発展を押さえつつ、さらに現代教育の骨格を形成している日本国憲法の下で行われた戦後教育改革の意義と内容について正確に把握させる。あわせて現代教育の政策的課題や学習と学校の今後の在り方についても考察を加えていきたい。
同時に世界に眼を転じて、西欧近代から現代への教育と教育思想の歴史的発展をおさえつつ、現代世界に受容されている「生涯学習論」の内実と意義を確認しつつ、OECDの国際学力調査の動向や欧米における教育改革の進展についても考察を加えていく。

授業計画
1回
教育の本質へのアプローチ(1)—教育の語源と意義、人間形成と教育目的 
到達目標—教育の語源について把握するとともに教育の本質的認識に確たる理解を持つ。
事前学習
事前課題1h—教育の語源について整理してみる。
事後学習
事後課題3h—テキスト第1章教育の目的と本質を参考に掘り下げる。。

2回
教育の本質へのアプローチ(2)—人間の社会化過程と家庭・学校・社会の基本的関係 
到達目標—特に現代社会における家庭教育の位置と役割そして課題点について認識する。
事前学習
事前課題2h—テキスト第2章で教育と人間の成長・発達について予習し考察する。
事後学習
事後課題2h—配布資料を活用して、現代社会における家庭教育と学校教育の特質を考察する。

3回
近代社会と教育(1) 近代市民社会の進展と近代学校の成立、家庭から学校への委託 
到達目標—市民革命や産業革命を経て近代学校が成立していく過程について認識する。
事前学習
事前課題2h—日本における近代学校の成立と発展について、地域の学校について確認する。
事後学習
事後課題2h—テキスト第4章2節近代教育の始まりと発展について確認し理解する。し理解する。

4回
近代社会と教育(2)学歴社会の成立と近代国家による教育の組織化過程(教育政策教育行政)
到達目標—日本及び先進諸国における近代国家による公教育の形成過程について理解する。
事前学習
事前課題2h—テキスト第5章欧米諸国における近代公教育の成立について学んでおく
事後学習
事後課題2h—日本型学歴社会の特質について、欧米先進諸国との相違点につて把握してみる。

5回
西欧における近代義務教育の成立と発展—近代化と義務教育の成立過程の特質について 
到達目標—欧米先進国における義務教育の成立と発展の特色について理解している。
事前学習
事前課題2h—テキスト第5章を活用して欧州における義務教育の成立過程について調べてみる。
事後学習
事後課題2h—配布資料でアメリカにおける義務教育の発展についてまとめておく。

6回
西欧におけるにおける教育機会の拡充—中等教育・高等教育の発展 
到達目標—義務教育に続き中等教育の拡充、さらには高等教育の大衆化について理解している。
事前学習
事前課題2h—欧州における大学成立の歴史についてアプローチしてみる。
事後学習
事後課題2h—テキスト第7章主要国の教育改革について考察してみる。

7回目
近代教育思想への探究(1)—コメニュウス・ルソー・ペスタロッチ・フレーベル等
到達目標—近代教育思想の先駆者について、その教育思想と業績について深く理解する。
事前学習
事前課題1h—テキスト第5章第3節で近代教育思想の誕生について広く理解する。
事後学習
事後課題3h—ルソー『エミール』第1章を通じ教育原理の転換を学ぶ。

8回
現代教育思想への探究(2)—デュ—イ・モンテッソーリ・ブルーナー・ピアジェ等 
到達目標—20世紀の新教育運動の先駆者から現代に影響のある教育思想について理解する。
事前学習
事前課題2h—テキスト第2章教育への心理学からのアプローチ・第5章5節新教育運動について確認する。
事後学習
事後課題3h—テキスト第5章ソクラテス、プラトン、ルソー、ペスタロッチについて考察する。

9回
日本の近代教育の歴史的発展(1)大日本帝国憲法下の公教育の成立と展開
到達目標—明治期以降の近代教育の発展過程とその特質について歴史的に理解できる。
事前学習
事前課題2h—大日本憲法や教育勅語について調べてみる。
事後学習
事後課題2h—日本における義務教育の成立普及とその課題点についてまとめておく。

10回
日本の近代教育の歴史的発展(2)日本国憲法の成立と戦後教育改革(教育原理の転換)
到達目標ー戦後教育改革の内容とその歴史的意義について理解することができる。
事前学習
事前課題2h—昭和20年以降の占領期における改革の経緯や日本国憲法を把握しておく。
事後学習
事後課題2h—今日の高校進学率及び大学進学率の現状と課題点について考察してみる。

11回
現代日本の教育制度と諸外国との比較考察ー西欧先進国や東アジア諸国の学制の特色
到達目標ー日本に影響を与えた西欧先進諸国の学校制度の特質について理解している。


事前学習
事前課題2h—関心のある国を一つ取り上げその国の近代化と教育制度にアプローチしてみる。
事後学習
事後課題2h—授業内容をまえてテキスト第7章を参考に比較考察を進めてみる。

12回
現代世界における新たな教育原理の提唱—ユネスコによる生涯学習論の提唱・OECDによるリカレント教育論の社会的背景と今日的課題
到達目標—ユネスコ提唱の「生涯学習論」の理念と政策について理解している。
事前学習
事前課題2h—地元自治体での生涯学習の振興策についてアプローチしてみる。
事後学習
事後課題2h—ユネスコの新たな生涯学習論の動向について把握する。(SDG4と関連して)

13回
現代世界における国際学力調査の展開と21世紀の学びのリテラシーについて
到達目標—国際社会での学力支援の提言と政策について理解している。
事前学習
事前課題2h—これまでのOECDの役割と教育提言について確認しておく。
事後学習
事後課題2h—日本から見た2018国際学力調査の分析と課題について考察する。

14回
定期試験あるいは期末レポート
事前学習
事後学習

15回
事前学習
事後学習

16回
事前学習
事後学習

17回
事前学習
事後学習

18回
事前学習
事後学習

19回
事前学習
事後学習

20回
事前学習
事後学習

21回
事前学習
事後学習

22回
事前学習
事後学習

23回目
事前学習
事後学習

24回
事前学習
事後学習

25回
事前学習
事後学習

26回
事前学習
事後学習

試験及び成績評価
以下、①〜③までの評価配分に基づき総合的に評価する。
①授業終了後の小論文(30%)
②課題レポート(30%)
③期末試験または期末レポート(40%)
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
次回授業で解説、または解説コメントシートを配布する。
講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
『最新教育原理』
安彦忠彦・石堂常世編
勁草書房
978-4-326-25142-1
2200円
参考文献・推薦図書
『よくわかる教育学原論』 安彦忠彦(ミネルヴァ書房)
『教育原論』 柴田義松(学文社)
『学校と社会』 デュ−イ (岩波書店)
『西洋教育思想史』 真壁宏編 慶応大学出版会
『生涯学習の扉』 森隆夫編 (教育開発研究所)
『国際教育学の展開と多文化共生』 日本国際教育学会(学文社)
研究室
毎月曜日非常勤講師室
オフィスアワー
初回の授業時に配付するワークシートに記します。
科目ナンバリング
学位授与方針との関連
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