シラバス情報

授業科目名
中欧の社会と文化
学年
1年
単位数
2.00単位
実務経験の有無
〇(実務経験有)
開講クォーター
セメスタ指定なし
担当教員
柴 理子
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語
授業方法区分
開講キャンパス
東金キャンパス
授業の到達目標及びテーマ
中欧(中央ヨーロッパ)とはヨーロッパのどの地域を指すのだろうか。地理的にみると、ヨーロッパの中央部に位置し、多様な人々が暮らす空間ということになる。歴史的にみると、神聖ローマ帝国やハプスブルク帝国が支配した領域といえる。現在の国名で言うと、オーストリア、ハンガリー、チェコ、スロヴァキア、ポーランド、スロヴェニア、ボスニア・ヘルツェゴヴィナの全域、さらにウクライナ、ルーマニア、クロアチア、セルビア、イタリアの一部の社会と文化を理解することが授業の到達目標である。
授業の概要
ヨーロッパの近代史において、ハプスブルク帝国はどのような位置を占めたのか、ハプスブルク帝国とドイツの関係はどのようなものだったのか、ハプスブルク帝国の統治下に置かれた中欧の社会はどのようなものだったか、といった疑問に答える形で授業を進める。ハプスブルク帝国の歴史を概観し、第一次世界大戦により帝国が崩壊したあと、現在の中欧の国々が建国される時期までを、授業の対象時期とする。中欧の社会と文化を考えてみたい。授業は講義形式で進めるが、写真や図版や動画も活用して受講者の理解を助け、一方的にならないよう配慮する。


授業計画
1回
第1回 中欧とは?
中欧は、時代によって変遷を重ねてきた概念であり、様々な意味で使われてきた。その主な「中欧」概念について学ぶ。
事前学習
[2h]事前に授業の予定を確認し、配布プリントをよく読んで、わからない用語などがあれば調べておく。
事後学習
[2h]授業で学んだ内容に関する課題または小テストを課す。

2回
第2回 ハプスブルク帝国〜多様な地域と人びと
現在の中欧諸国は、第一次世界大戦後に独立国家となり、それ以前はハプスブルク帝国の支配下に置かれていたという歴史的な共通体験を持つ。ハプスブルク帝国の特徴である多様性について、地域とそこに住む人々および文化を概観することにより理解する。
事前学習
[2h]事前に授業の予定を確認し、配布プリントをよく読んで、わからない用語などがあれば調べておく。
事後学習
[2h]授業で学んだ内容に関する課題または小テストを課す。

3回
第3回 ハプスブルク以前〜中世の中欧
ハプスブルク帝国の歴史をその起源から概観するとともに、ハプスブルク帝国の支配下に入る以前、すなわち中世の中欧の歴史と文化を学ぶ。
事前学習
[2h]事前に授業の予定を確認し、配布プリントをよく読んで、わからない用語などがあれば調べておく。
事後学習
[2h]授業で学んだ内容に関する課題または小テストを課す。

4回
第4回 ハプスブルク帝国の領土的発展と中欧
領土を拡大するハプスブルク帝国に対し、中欧はどのような関わりをもったのか、またその中で中欧の社会と文化はどのような影響を受けたのかを学ぶ。
事前学習
[2h]事前に授業の予定を確認し、配布プリントをよく読んで、わからない用語などがあれば調べておく。
事後学習
[2h]授業で学んだ内容に関する課題または小テストを課す。

5回
第5回 革命の時代のハプスブルク帝国
フランス革命からナポレオン戦争という革命の時代のヨーロッパにあって、ハプスブルク帝国はどのように近代国家としての歩みを進めたのか。
事前学習
[2h]事前に授業の予定を確認し、配布プリントをよく読んで、わからない用語などがあれば調べておく。
事後学習
[2h]授業で学んだ内容に関する課題または小テストを課す。

6回
第6回 1848年革命〜民族の自立の問題とハプスブルク帝国
「諸国民の春」と呼ばれる1848年、ハプスブルク帝国内ではどのような動きが生じたか。ハンガリー、ポーランド、クロアチアなどについて検討する。
事前学習
[2h]事前に授業の予定を確認し、配布プリントをよく読んで、わからない用語などがあれば調べておく。
事後学習
[2h]授業で学んだ内容に関する課題または小テストを課す。

7回目
第7回 帝国の二重化〜オーストリア・ハンガリーへの再編とその影響
1867年のアウスグライヒにより、ハプスブルク帝国の統治体制は大きく変化した。ハンガリー人がドイツ人と対等の地位に立つという「オーストリア・ハンガリー二重君主国」への再編によって、社会はどのようにかわったのかを学ぶ。
事前学習
[2h]事前に授業の予定を確認し、配布プリントをよく読んで、わからない用語などがあれば調べておく。
事後学習
[2h]授業で学んだ内容に関する課題または小テストを課す。

8回
第8回 民族の自立と芸術〜19世紀中欧の音楽家たち
19世紀の中欧は、クラシック音楽のすぐれた作曲家や演奏家を多数生み出した。彼らの活動や作品は芸術としての重要性のみならず、民族の自立の問題との深い関わりも持っていた。中欧の主な作曲家の作品に実際に触れながら、その意味を考える。
事前学習
[2h]事前に授業の予定を確認し、配布プリントをよく読んで、わからない用語などがあれば調べておく。
事後学習
[2h]授業で学んだ内容に関する課題または小テストを課す。

9回
第9回 世紀末文化の隆盛
19世紀後半のハプスブルク帝国は対外戦争の敗北、統治体制の大がかりな再編、経済危機など数々の問題に直面したが、その一方で世紀末には帝都ウィーンを中心として新たな文化潮流が生まれた。実際の作品を読み解きながら、19世紀末から20世紀初めにかけての帝国の社会と文化を理解する。
事前学習
[2h]事前に授業の予定を確認し、配布プリントをよく読んで、わからない用語などがあれば調べておく。
事後学習
[2h]授業で学んだ内容に関する課題または小テストを課す。

10回
第10回 第一次世界大戦と中欧
第一次世界大戦は、オーストリア統治下のボスニア・ヘルツェゴヴィナを発火点として勃発した。そこに至る背景を理解し、全域が戦場となった中欧の状況について学ぶ。
事前学習
[2h]事前に授業の予定を確認し、配布プリントをよく読んで、わからない用語などがあれば調べておく。
事後学習
[2h]授業で学んだ内容に関する課題または小テストを課す。

11回
第11回 第一次世界大戦とハプスブルク帝国の崩壊
5世紀以上にわたってヨーロッパの歴史の中核であり続けたハプスブルク帝国も、19世紀後半に入ると衰退の様相を見せる。自らが火付け役となる第一次世界大戦に至る過程で何があったのか。帝国の崩壊の過程を学ぶ。
事前学習
[2h]事前に授業の予定を確認し、配布プリントをよく読んで、わからない用語などがあれば調べておく。
事後学習
[2h]授業で学んだ内容に関する課題または小テストを課す。

12回
第12回 第一次世界大戦後の中欧〜新国家群への再編
第1次世界大戦の火付け役となったハプスブルク帝国(オーストリア・ハンガリー)は、この戦争での敗北により崩壊へと至る。広大な多民族国家の崩壊によって、大戦後、中欧では大規模な再編が行なわれる。その過程を理解することが目的である。

事前学習
[2h]事前に授業の予定を確認し、配布プリントをよく読んで、わからない用語などがあれば調べておく。
事後学習
[2h]授業で学んだ内容に関する課題または小テストを課す。

13回
第13回 中欧の新国家の社会と人々と文化
第一次世界大戦後の新国家の誕生によって、中欧の地図は大戦前とは大きく塗り替えられ、社会と人々と文化の関係も大きく変化した。各国の状況について具体的に学ぶ。
事前学習
[2h]事前に授業の予定を確認し、配布プリントをよく読んで、わからない用語などがあれば調べておく。
事後学習
[2h]授業で学んだ内容に関する課題または小テストを課す。

14回
事前学習
事後学習

15回
事前学習
事後学習

16回
事前学習
事後学習

17回
事前学習
事後学習

18回
事前学習
事後学習

19回
事前学習
事後学習

20回
事前学習
事後学習

21回
事前学習
事後学習

22回
事前学習
事後学習

23回目
事前学習
事後学習

24回
事前学習
事後学習

25回
事前学習
事後学習

26回
事前学習
事後学習

試験及び成績評価
次の二つを総合的に評価する。
(1)毎回の授業に関する課題または小テスト:50%
(2)期末レポート:50%

(1)の課題または小テストは、毎回の授業後に公開する。提出はLMSを利用する。
(2)のレポート提出はLMSを利用する。
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
○毎回の授業の課題または小テストついては、原則として次の授業内で解説する。小テストの点数はLMSにより各自で把握できるので、理解不足の個所を重点的に復習すること。
○提出されたレポート課題(期末)については、LMSを通じてコメントする。
○教員への質問は、LMSの掲示板機能を活用すること。
講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
授業内容をまとめたプリントを事前に配布し、授業中にテキストとして使用する。
原則として授業の前日までに公開するので、各自ダウンロードしておくこと。
参考文献・推薦図書
授業のテーマに関する参考文献・推薦図書をその都度紹介する。
研究室
東金キャンパス A棟3階 A314
オフィスアワー
科目ナンバリング
学位授与方針との関連
関連ページ
https://youtu.be/QHeUy7E0Bik