シラバス情報

授業科目名
死生学
学年
4年
単位数
2.00単位
実務経験の有無
開講クォーター
セメスタ指定なし
担当教員
太田 充胤
授業形態
授業で主に使用する言語
 日本語
授業方法区分
開講キャンパス
東金キャンパス
授業の到達目標及びテーマ
到達目標:
自分自身の死生観を、他の学生、様々な当事者、他の文化や時代などとの比較を通じて明らかにし、表現できるようになる。
自分の価値観の相対的な位置を説明できるようになる。
他者が取り得る様々な意見や価値観への感受性を高め、現場で直面するであろう実践的な諸問題に備える。
授業の概要
死とはなにか。自分の死生観はどのようなものだろうか。それは他者の死生観とどのように違っているだろうか。
人間は死をどのように扱ってきただろうか。死と向き合う他者にどのように接するべきだろうか。
医療者のみならず、すべての人が上記のような問いに直面する。死生学とは、こうした問いをめぐる新しい学問領域である。実例や文献購読を交えながら、意見や感情を言語化し議論を繰りすことで、各々が自らの死生観を確立することを目的とする。

授業計画
1回
死生学とはなにか
──死生学の歴史的背景と、求められる役割について整理する。
事前学習
なし
事後学習
なぜ死生学を学ぶ必要があるのか、自分の言葉で説明できるようにしておく。

2回
自分の喪失体験を語る
──各自が死にまつわる自分の体験を言語化し、その時に何を考えどう行動したかを内省する。死生学のフィールドを各自の日常の中に取り込む。
事前学習
第1回で提示した課題を提出する。
事後学習
事前に提出した自分の回答を、授業の内容や他の参加者の意見を踏まえ、再度検討して提出する。

3回
自分の死に方を考える
──自分自身や大切な人の死がどのようなものであってほしいか、具体的に想像する。想像することを通じて自分の死生観を見つめ、それが他者とどのように違うのかを考える。
事前学習
第2回で提示した課題を提出する。
事後学習
事前に提出した自分の回答を、授業の内容や他の参加者の意見を踏まえ、再度検討して提出する。

4回
生物としての死
──生物はなぜ死ぬのか。死という現象は医学的にどのように理解されるのか。死について生物学的・医学的な観点から学ぶ。
事前学習
第3回で提示した課題を提出する。
事後学習
事前に提出した自分の回答を、授業の内容や他の参加者の意見を踏まえ、再度検討して提出する。

5回
近代医学の限界としての死
──近代医学において死はどのように扱われてきたか。近代医学は死のイメージをどのように変えたのか。医学における死の位置づけを整理する。
事前学習
第4回で提示した課題を提出する。
事後学習
事前に提出した自分の回答を、授業の内容や他の参加者の意見を踏まえ、再度検討して提出する。

6回
日本人の死生観
──日本で暮らす人々にとって死はどのようなものであるか。それはかつてどのようなものであり、これからどうなっていくだろうか。本邦の死の文化史について学ぶ。
事前学習
第7回で提示した課題を提出する。
事後学習
事前に提出した自分の回答を、授業の内容や他の参加者の意見を踏まえ、再度検討して提出する。

7回目
様々な文化・時代における死生観
──古今東西、死はどのようなものであったか。それは「いま・ここ」の我々の死生観とどこが重なり、どこが異なっているだろうか。自らの置かれた文化的死生観を相対化して俯瞰する。
事前学習
第6回で提示した課題を提出する。
事後学習
事前に提出した自分の回答を、授業の内容や他の参加者の意見を踏まえ、再度検討して提出する。

8回
終末期ケア
──自らの死を目前にして、人はなにを考え、どのように行動するのだろうか。死と向き合うものに医療者ができることはなんだろうか。緩和ケアやターミナルケアについて学ぶ。
事前学習
第7回で提示した課題を提出する。
事後学習
事前に提出した自分の回答を、授業の内容や他の参加者の意見を踏まえ、再度検討して提出する。

9回
喪の作業
──死後、人はどのように見送られるのだろうか。見送る者に医療者ができることはなんだろうか。葬送儀礼をはじめとした喪の作業とグリーフケアの概念について学ぶ。
事前学習
第8回で提示した課題を提出する。
事後学習
事前に提出した自分の回答を、授業の内容や他の参加者の意見を踏まえ、再度検討して提出する。

10回
自殺について、その予防について
──自殺について、古来より人はどのように考えてきただろうか。自殺がよくないことだと考えられているのはどうしてだろうか。それはどのように予防されうるだろうか。自殺をめぐる対策とケアについて考える。
事前学習
第9回で提示した課題を提出する。
事後学習
事前に提出した自分の回答を、授業の内容や他の参加者の意見を踏まえ、再度検討して提出する。

11回
安楽死と尊厳死
──自ら死を選ぶ権利はあるだろうか。それはどこまでなら、どのようなかたちでなら認められるだろうか。患者の自己決定権の考え方をもとに、死の決め方について議論する。
事前学習
第10回で提示した課題を提出する。
事後学習
事前に提出した自分の回答を、授業の内容や他の参加者の意見を踏まえ、再度検討して提出する。

12回
新しい死
──死のあり方、死後のあり方は、今どのように変わりつつあるだろうか。今後どのように変わっていくだろうか。近年議論されている新しい死のあり方について学び、議論する。
事前学習
第11回で提示した課題を提出する。
事後学習
事前に提出した自分の回答を、授業の内容や他の参加者の意見を踏まえ、再度検討して提出する。

13回
死とはなにか
──授業全体を通じて培ってきた自らの死生観を整理する。翻って、生きる意味や幸福、およびそれらを踏まえた医療の価値について考え、言語化する。
事前学習
第12回で提示した課題を提出する。
事後学習
事前に提出した自分の回答を、授業の内容や他の参加者の意見を踏まえ、再度検討して提出する。

14回
事前学習
事後学習

15回
事前学習
事後学習

16回
事前学習
事後学習

17回
事前学習
事後学習

18回
事前学習
事後学習

19回
事前学習
事後学習

20回
事前学習
事後学習

21回
事前学習
事後学習

22回
事前学習
事後学習

23回目
事前学習
事後学習

24回
事前学習
事後学習

25回
事前学習
事後学習

26回
事前学習
事後学習

試験及び成績評価
課題レポート60%、授業参加度30%、小テスト10%
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
提出された課題については授業時間内でコメントします。
講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
特になし、授業中に適宜資料を配布します。
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参考文献・推薦図書
『死生学入門』石丸昌彦編著、放送大学教育振興会、2014年、2,530円
『死ぬとはどのようなことか 終末期の命と看取りのために』ジャン・ドメーニコ・ポラージオ、みすず書房、2015年、3,740円
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