シラバス情報

授業科目名
化学A
学年
1年
単位数
2.00単位
実務経験の有無
開講クォーター
セメスタ指定なし
担当教員
小柳 順一
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語
授業方法区分
開講キャンパス
東金キャンパス
授業の到達目標及びテーマ
慣用名を含めた基本的な化合物の命名法とルイス構造の書き方を学習し、さらには立体化学、反応中間体、エネルギー図など有機化学において重要なこれらの概念を説明できること。これらが本講義の到達目標である。
授業の概要
薬の作用発現を含むほとんどの生体内反応は、有機化合物が関与する化学反応である。一見、膨大な数の化学反応も、いくつかの基礎的な原理や概念によって説明することが可能になってきた。現代化学が以前の経験的な学問から美しい理論体系をもつ学問へと進化してきたからである。化学1では、化学結合に関する基礎知識と立体化学が薬の効果にどの様な影響を与えるのかについても学習する。化学IIは本講義の続きとして化学Ⅰで習った基礎知識を基に開講される。
コアカリキュラム C3 (1)、C3 (2)、C3 (3)
【主な学習方法】 講義、演習、分子構造模型、宿題

授業計画
1回
第1回 化学結合、官能基、遷移金属
化学結合の様式について説明できる。(C00100)
分子軌道の基本概念および軌道の混成について説明できる。(C00200)
代表的な官能基を列挙し、性質を説明できる。(C13200)
代表的な典型元素と遷移元素を列挙できる。(C15800)
科学、医療に関連する英語の代表的な用語を列挙し、その内容を説明できる。(H03800)(薬学準備教育ガイドライン対応)
自然科学各分野における基本的単位、数値、現象の英語表現を列記できる。(H04100)(薬学準備教育ガイドライン対応)
科学、医療に関連する英語の代表的な用語、英語表現を列記できる。(H04200) (薬学準備教育ガイドライン対応)
【学習方法】 講義、演習、宿題
事前学習
[2h]事前に薬学基礎化学で学習した化学結合、高校で学習した代表的な官能基、遷移金属について復習しておくこと。
事後学習
[2h]マクマリー有機化学概説7〜10頁、この授業で配布した資料を読み、理解を深める。今後、化学1の講義において英語で習う専門用語に関しても復習しておくこと。

2回
第2回 ルイス構造式と酸塩基の定義
基本的な化合物を、ルイス構造式で書くことができる。(C10400)
ルイス酸・塩基、ブレンステッド酸・塩基を定義することができる。(C10600)
【学習方法】 講義、演習、宿題
事前学習
[2h]事前に高校で学習した電子式、酸塩基の定義について復習しておくこと。
事後学習
[2h]マクマリー有機化学概説7頁〜9頁、20頁〜27頁、この授業で配布した資料を読み、理解を深める。

3回
第3回 反応の分類と反応中間体、エネルギー図
基本的な有機反応(置換、付加、脱離)の特徴を理解し、分類できる。(C10700)
炭素原子を含む反応中間体(カルボカチオン、カルボアニオン、ラジカル)の構造と性質を説明できる。(C10800)
反応の過程を、エネルギー図を用いて説明できる。(C10900)
【学習方法】 講義、演習、宿題
事前学習
[2h]事前に高校で学習した付加反応、置換反応、活性化エネルギーについて復習しておくこと。
事後学習
[2h]マクマリー有機化学概説89頁〜92頁、93頁〜99頁、113〜114頁、300〜302頁、この授業で配布した資料を読み、理解を深める。

4回
第4回 構造異性体と立体異性体(17)
構造異性体と立体異性体の違いについて説明できる。(C11100)
キラリティーと光学活性の関係を概説できる。(C112230)
炭素—炭素二重結合の立体異性(cis, trans ならびにE,Z 異性)について説明できる。(C11600)
【学習方法】 講義、演習、分子構造模型、宿題
事前学習
[2h]事前に高校で学習した構造異性体、立体異性体について復習しておくこと。
事後学習
[2h]マクマリー有機化学概説43頁〜48頁、59〜61頁、82〜87頁、184〜190頁、この授業で配布した資料を読み、理解を深める。

5回
第5回 立体化学(a)
エナンチオマーとジアステレオマーについて説明できる。(C11300)
ラセミ体とメソ体について説明できる。(C11400)
【学習方法】 講義、演習、分子構造模型、宿題
事前学習
[2h]事前に高校で学習した立体異性体について復習しておくこと。
事後学習
[2h]マクマリー有機化学概説197〜200頁、この授業で配布した資料を読み、理解を深める。

6回
第6回 立体化学(b)
絶対配置の表示法を説明し、キラル化合物の構造を書くことができる。(C11500)
炭素—炭素二重結合の立体異性(cis, trans ならびにE,Z 異性)について説明できる。(C11600)
【学習方法】 講義、演習、分子構造模型、宿題
事前学習
[2h]立体異性体について復習しておくこと。
事後学習
[2h]マクマリー有機化学概説82〜87頁、193〜196頁、この授業で配布した資料を読み、理解を深める。

7回目
第7回 立体化学が薬に及ぼす影響
薬害を起こした医薬品サリドマイド中の不斉炭素を示すことができる。(C11501)(大学独自の薬学専門教育対応)
薬害を起こした医薬品サリドマイドのキラリティーと立体構造の関係を概説できる。(C11502)(大学独自の薬学専門教育対応)
【学習方法】 講義、演習、分子構造模型、宿題
事前学習
[2h]立体異性体について復習しておくこと。
事後学習
[2h]マクマリー有機化学概説205〜209頁、この授業で配布した資料を読み、理解を深める。

8回
第8回 アルカンの性質
アルカンの基本的な性質について説明できる。(C11900)
アルカンの構造異性体を図示することができる。(C12000)
【学習方法】 講義、演習、宿題
事前学習
[2h]事前に高校で学習したアルカンの性質について復習しておくこと。
事後学習
[2h]マクマリー有機化学概説52〜53頁、この授業で配布した資料を読み、理解を深める。

9回
第9回 立体配座
フィッシャー投影式とニューマン投影式を用いて有機化合物の構造を書くことができる。(C11700)
エタン、ブタンの立体配座とその安定性について説明できる。(C11800)
【学習方法】 講義、演習、分子構造模型、宿題
事前学習
[2h]事前に高校で学習したアルカンの性質について復習しておくこと。
事後学習
[2h]マクマリー有機化学概説53〜56頁、473〜475頁、この授業で配布した資料を読み、理解を深める。

10回
第10回 シクロアルカン(a)
シクロアルカンの環のひずみを決定する要因について説明できる。(C12100)
シクロヘキサンのいす形配座における水素の結合方向(アキシアル、エクアトリアル)を図示できる。(C12200)
【学習方法】 講義、演習、分子構造模型、宿題
事前学習
[2h]事前に高校で学習した代表的なシクロアルカンについて復習しておくこと。
事後学習
[2h]マクマリー有機化学概説62〜65頁、この授業で配布した資料を読み、理解を深める。

11回
第11回 シクロアルカン(b)
置換シクロヘキサンの安定な立体配座を決定する要因について説明できる。(C12300)
【学習方法】 講義、演習、分子構造模型、宿題
事前学習
[2h]事前に高校で学習した代表的なシクロアルカンについて復習しておくこと。
事後学習
[2h]マクマリー有機化学概説64〜67頁、この授業で配布した資料を読み、理解を深める。

12回
第12回 命名法
代表的な化合物をIUPAC 規則に基づいて命名することができる。(C10200)
代表的な化合物の名称と構造を列挙できる。
【学習方法】 講義、演習、宿題
事前学習
[2h]事前に高校で学習した有機化合物の慣用名について復習しておくこと。
事後学習
[2h]マクマリー有機化学概説48頁〜52頁、58頁〜59頁、78〜81頁、599頁〜606頁、この授業で配布した資料を読み、理解を深める。

13回
第13回 命名法とまとめ
代表的な化合物をIUPAC 規則に基づいて命名することができる。(C10200)
代表的な化合物の名称と構造を列挙できる。
【学習方法】 講義、演習、宿題
事前学習
[2h]事前に高校で学習した有機化合物の慣用名について復習しておくこと。
事後学習
[2h]マクマリー有機化学概説253頁〜255頁、293〜295頁、324頁〜328頁、404頁〜406頁、599頁〜606頁、この授業で配布した資料を読み、理解を深める。さらに過去の化学Aの過去問を解き理解出来ていなかった部分の知識を深める。

14回
第14回 定期試験
第1回目〜第13回目までの講義の復習を行い、理解度を定期試験で確認する。
【学習方法】 定期試験
事前学習
講義1回目〜第13回目までの講義内容について復習しておくこと。
事後学習
試験問題に関して理解できていなかった箇所の正答を作成し、知識を深める。

15回
事前学習
事後学習

16回
事前学習
事後学習

17回
事前学習
事後学習

18回
事前学習
事後学習

19回
事前学習
事後学習

20回
事前学習
事後学習

21回
事前学習
事後学習

22回
事前学習
事後学習

23回目
事前学習
事後学習

24回
事前学習
事後学習

25回
事前学習
事後学習

26回
事前学習
事後学習

試験及び成績評価
定期試験、授業への取り組みによって総合的に評価する。
授業への取り組み15%、定期試験75%

課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
課題に関しては次回講義内で解説する。
講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
マクマリー有機化学概説第7版
児玉三明訳
東京化学同人
978-4-8079-0927-8
配付資料も参考にすること
参考文献・推薦図書
マクマリー有機化学概説問題の解き方(第7版) Susan McMurry(著)東京化学同人 
マクマリー有機化学 第9版(上)(中)(下) (J.McMurry 著、 伊東 椒 他訳) 東京化学同人
ボルハルト・ショアー現代有機化学 第6版(上)(下)(K.P.C.Vollhardt、N.E.Schore 共著、 古賀憲司 他訳) 化学同人 
化学系薬学(Ⅰ. 化学物質の性質と反応)日本薬学会編 東京化学同人 
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