シラバス情報

授業科目名
生薬学
学年
2年
単位数
2単位
実務経験の有無
開講クォーター
セメスタ指定なし
担当教員
鈴木 龍一郎
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語
授業方法区分
開講キャンパス
東金キャンパス
授業の到達目標及びテーマ
医薬品として用いられる動物、植物、鉱物由来の生薬の基本的性質に関する知識を修得し、日本薬局方収載の生薬の基原、性状、含有成分、薬効・用途、品質評価などについて説明できる。また、漢方医学で使われる漢方薬には生薬が配合されているため,漢方医学について概略を知る。
医薬品資源としての天然生物活性物質を構造によって分類・整理するとともに、天然生物活性物質の利用に関する基本的事項を修得する。
【必修科目】
授業の概要
① 科目名(英語名):生薬学(Pharmacognosy )
② 授業形態:講義
③ 授業内容:
近年、生薬の重要性が世界的に再確認されてきており、地域医療を担う薬剤師にとって生薬に関する正しい認識とその普及が今後一層求められる。また、日本の現代医療において用いられている漢方薬は、いくつかの生薬を組み合わせたものであることから、構成生薬の幅広い理解が漢方の薬物治療の基礎として必要である。
生薬総論並びに生薬各論を通して,医薬品として用いられる動物、植物、鉱物由来の生薬の基本的性質を理解する。すなわち、生薬の基原、性状、含有成分、生合成、薬効・用途、品質評価、歴史的背景などについて学習する。また,生薬の主要成分や天然生物活性物質の化学構造等により分類・整理して基本事項を修得する。

コアカリキュラム  C5 
科学、医療に関連する英語の代表的な用語を列挙し、その内容を説明できる。(H03800)
自然科学各分野における基本的単位、数値、現象の英語表現を列記できる。(H04100)
科学、医療に関連する英語の代表的な用語、英語表現を列記できる。(H04200)

授業計画
1回
<生薬学総論(1)生薬概説>
生薬とはどのようなものであるかについての概略を学び、必要な用語の説明ができる。また、生薬各論では日本薬局方収載の生薬を中心に学ぶことから、『日本薬局方 生薬総則』を理解する。

日本薬局方の生薬総則および生薬試験法について説明できる。(C20700)

【学習方法】 講義

事前学習
教科書の第1章を読んで授業に臨みましょう。(2h)
事後学習
教科書の第1章を読んで復習しましょう。(2h)

2回
<生薬学総論(2)生薬各論の基本事項>
生薬各論を理解するために必要な基本事項、語句や専門用語を理解する。生薬の代表例について、その背景を学び、医薬としての特徴や医薬資源としての貢献を説明できる。

代表的な薬用植物の学名、薬用部位、薬効などを挙げることができる。(C19900)

<生薬各論(1)>
マオウ科、モクレン科などの代表的な生薬について、その基原、産地、性状、成分、確認試験、薬効などを学び、説明できる。

代表的な薬用植物の学名、薬用部位、薬効などを挙げることができる。(C19900)
日本薬局方収載の代表的な生薬(植物、動物、藻類、菌類由来)を列挙し、その基原、薬用部位を説明できる。(C20300)
日本薬局方収載の代表的な生薬(植物、動物、藻類、菌類、鉱物由来)の薬効、成分、用途などを説明できる。(C20400)
代表的な生薬を鑑別できる。(技能)(C20800)
代表的な生薬の確認試験を説明できる。(C20900)

【学習方法】 講義、生薬標本観察
事前学習
教科書の第2章、各論の対応するページを読んで授業に臨みましょう。(2h)
事後学習
各論の対応するページ等を読んで復習しましょう。また、各論をノートにまとめてみましょう。(2h)

3回
<生薬学総論(3)生薬の成分 その1>
生薬に含有される成分について化学構造や性質、生合成経路等を学び、化学構造分類の概念が説明できる。

生薬由来の代表的な生物活性物質を化学構造に基づいて分類し、それらの生合成経路を概説できる。(C21100)
脂質や糖質に分類される生薬由来の代表的な生物活性物質を列挙し、その作用を説明できる。(C21200)
芳香族化合物に分類される生薬由来の代表的な生物活性物質を列挙し、その作用を説明できる。(C21300)

<生薬各論(2)>
クスノキ科、キンポウゲ科、ボタン科などの代表的な生薬について、その基原、産地、性状、成分、確認試験、薬効などを学び、説明できる。

代表的な薬用植物の学名、薬用部位、薬効などを挙げることができる。(C19900)
日本薬局方収載の代表的な生薬(植物、動物、藻類、菌類由来)を列挙し、その基原、薬用部位を説明できる。(C20300)
日本薬局方収載の代表的な生薬(植物、動物、藻類、菌類、鉱物由来)の薬効、成分、用途などを説明できる。(C20400)
副作用や使用上の注意が必要な代表的な生薬を列挙し、説明できる。(C20500)
代表的な生薬を鑑別できる。(技能)(C20800)
代表的な生薬の確認試験を説明できる。(C20900)
代表的な生薬の純度試験を説明できる。(C21000)

【学習方法】 講義、生薬標本観察
事前学習
教科書の第4章、各論の対応するページを読んで授業に臨みましょう。(2h)
事後学習
教科書等の対応するページ等を読んで復習しましょう。また、各論をノートにまとめてみましょう。(2h)

4回
<生薬学総論(4)生薬の成分 その2>
生薬に含有される成分について化学構造や性質、生合成経路等を学び、化学構造分類の概念が説明できる。

生薬由来の代表的な生物活性物質を化学構造に基づいて分類し、それらの生合成経路を概説できる。(C21100)
テルペノイド、ステロイドに分類される生薬由来の代表的な生物活性物質を列挙し、その作用を説明できる。(C21400)
アルカロイドに分類される生薬由来の代表的な生物活性物質を列挙し、その作用を説明できる。(C21500)

<生薬各論(3)>
ボタン科、マメ科、フウロソウ科などの代表的な生薬について、その基原、産地、性状、成分、確認試験、薬効などを学び、説明できる。

代表的な薬用植物の学名、薬用部位、薬効などを挙げることができる。(C19900)
日本薬局方収載の代表的な生薬(植物、動物、藻類、菌類由来)を列挙し、その基原、薬用部位を説明できる。(C20300)
日本薬局方収載の代表的な生薬(植物、動物、藻類、菌類、鉱物由来)の薬効、成分、用途などを説明できる。(C20400)
副作用や使用上の注意が必要な代表的な生薬を列挙し、説明できる。(C20500)
代表的な生薬を鑑別できる。(技能)(C20800)
代表的な生薬の確認試験を説明できる。(C20900)

【学習方法】 講義、生薬標本観察
事前学習
教科書の第4章、各論の対応するページを読んで授業に臨みましょう。(2h)
事後学習
教科書等の対応するページ等を読んで復習しましょう。また、各論をノートにまとめてみましょう。(2h)

5回
<生薬学総論(4)生薬の成分 その3>
生薬に含有される成分について化学構造や性質、生合成経路等を学び、化学構造分類の概念が説明できる。

生薬由来の代表的な生物活性物質を化学構造に基づいて分類し、それらの生合成経路を概説できる。(C21100)
テルペノイド、ステロイドに分類される生薬由来の代表的な生物活性物質を列挙し、その作用を説明できる。(C21400)
アルカロイドに分類される生薬由来の代表的な生物活性物質を列挙し、その作用を説明できる。(C21500)

<生薬各論(4)>
ミカン科、ウコギ科、キョウチクトウ科などの代表的な生薬について、その基原、産地、性状、成分、確認試験、薬効などを学び、説明できる。また、代表的な生薬を観察することにより、鑑別できるようになる。

代表的な薬用植物の学名、薬用部位、薬効などを挙げることができる。(C19900)
日本薬局方収載の代表的な生薬(植物、動物、藻類、菌類由来)を列挙し、その基原、薬用部位を説明できる。(C20300)
日本薬局方収載の代表的な生薬(植物、動物、藻類、菌類、鉱物由来)の薬効、成分、用途などを説明できる。(C20400)
代表的な生薬を鑑別できる。(技能)(C20800)
代表的な生薬の確認試験を説明できる。(C20900)

【学習方法】 講義、生薬標本観察
事前学習
教科書の各論の対応するページを読んで授業に臨みましょう。(2h)
事後学習
教科書等の対応するページ等を読んで復習しましょう。また、各論をノートにまとめてみましょう。(2h)

6回
<生薬学総論(5) 生薬基原植物の形態と分類>
生薬の基原植物について学び、それらの形態の名称を説明し、学名や分類について理解できる。 

代表的な薬用植物を外部形態から説明し、区別できる。(知識、技能)(C20000)

<生薬各論(5)>
シソ科、ナス科、ゴマノハグサ科などの代表的な生薬について、その基原、産地、性状、成分、確認試験、薬効などを学び、説明できる。

代表的な薬用植物の学名、薬用部位、薬効などを挙げることができる。(C19900)
日本薬局方収載の代表的な生薬(植物、動物、藻類、菌類由来)を列挙し、その基原、薬用部位を説明できる。(C20300)
日本薬局方収載の代表的な生薬(植物、動物、藻類、菌類、鉱物由来)の薬効、成分、用途などを説明できる。(C20400)
代表的な生薬の確認試験を説明できる。(C20900)

【学習方法】 講義
事前学習
教科書の第3章、各論の対応するページを読んで授業に臨みましょう。(2h)
事後学習
教科書等の対応するページ等を読んで復習しましょう。また、各論をノートにまとめてみましょう。(2h)

7回目
<生薬各論(6)>
オオバコ科、キキョウ科、キク科、ユリ科などの代表的な生薬について、その基原、産地、性状、成分、確認試験、薬効などを学び、説明できる。

代表的な薬用植物の学名、薬用部位、薬効などを挙げることができる。(C19900)
日本薬局方収載の代表的な生薬(植物、動物、藻類、菌類由来)を列挙し、その基原、薬用部位を説明できる。(C20300)
日本薬局方収載の代表的な生薬(植物、動物、藻類、菌類、鉱物由来)の薬効、成分、用途などを説明できる。(C20400)
代表的な生薬の確認試験を説明できる。(C20900)

【学習方法】 講義
事前学習
各論の対応するページを読んで授業に臨みましょう。(2h)
事後学習
教科書等の対応するページ等を読んで復習しましょう。また、各論をノートにまとめてみましょう。(2h)

8回
<生薬学総論(7)生薬の生産と流通>
生薬の生産、流通、供給およびそれらの抱える問題について概説できる。

<生薬学総論(8)漢方医学>
日本の伝統医療である漢方で使用される薬(すなわち漢方薬)には生薬が配合される。そこで、漢方についての概略を知る。

漢方の特徴について概説できる。(E18100)

【学習方法】 講義
事前学習
教科書の第6章、第7章を読んで授業に臨みましょう。(2h)
事後学習
教科書等の対応するページ等を読んで復習しましょう。

9回
<生薬学総論(9) 生薬の品質評価>
生薬試験法、純度試験、確認法、定量法を理解し、生薬の品質評価について概説できる。

生薬の同定と品質評価法について概説できる。(C20600)
日本薬局方の生薬総則および生薬試験法について説明できる。(C20700)
代表的な生薬の純度試験を説明できる。(C21000)

<生薬各論(7)>
タデ科、バラ科などの代表的な生薬について、その基原、産地、性状、成分、確認試験、薬効などを学び、説明できる。また、代表的な生薬を観察することにより、鑑別できるようになる。

代表的な薬用植物の学名、薬用部位、薬効などを挙げることができる。(C19900)
日本薬局方収載の代表的な生薬(植物、動物、藻類、菌類由来)を列挙し、その基原、薬用部位を説明できる。(C20300)
日本薬局方収載の代表的な生薬(植物、動物、藻類、菌類、鉱物由来)の薬効、成分、用途などを説明できる。(C20400)
代表的な生薬の確認試験を説明できる。(C20900)

【学習方法】 講義、生薬標本観察
事前学習
教科書の第5章、付録、各論の対応するページを読んで授業に臨みましょう。(2h)
事後学習
教科書等の対応するページ等を読んで復習しましょう。また、各論をノートにまとめてみましょう。(2h)

10回
生薬各論(8)>
セリ科、ミズキ科、リンドウ科、クロウメモドキ科などの代表的な生薬について、その基原、産地、性状、成分、確認試験、薬効などを学び、説明できる。

代表的な薬用植物の学名、薬用部位、薬効などを挙げることができる。(C19900)
日本薬局方収載の代表的な生薬(植物、動物、藻類、菌類由来)を列挙し、その基原、薬用部位を説明できる。(C20300)
日本薬局方収載の代表的な生薬(植物、動物、藻類、菌類、鉱物由来)の薬効、成分、用途などを説明できる。(C20400)
代表的な生薬の確認試験を説明できる。(C20900)

【学習方法】 講義
事前学習
教科書の各論の対応するページを読んで授業に臨みましょう。(2h)
事後学習
教科書等の対応するページ等を読んで復習しましょう。また、各論をノートにまとめてみましょう。(2h)

11回
<生薬各論(9)>
ショウガ科、アカネ科、ケシ科などの代表的な生薬、および法律によって取り扱いが規制されている植物について、その基原、産地、性状、成分、確認試験、薬効などを学び、説明できる。

代表的な薬用植物の学名、薬用部位、薬効などを挙げることができる。(C19900)
法律によって取り扱いが規制されている植物(ケシ、アサ)の特徴を説明できる。(C20200)
日本薬局方収載の代表的な生薬(植物、動物、藻類、菌類由来)を列挙し、その基原、薬用部位を説明できる。(C20300)
日本薬局方収載の代表的な生薬(植物、動物、藻類、菌類、鉱物由来)の薬効、成分、用途などを説明できる。(C20400)
代表的な生薬の確認試験を説明できる。(C20900)

【学習方法】 講義、生薬標本観察
事前学習
教科書の各論の対応するページを読んで授業に臨みましょう。(2h)
事後学習
教科書等の対応するページ等を読んで復習しましょう。また、各論をノートにまとめてみましょう。(2h)

12回
<生薬各論(10)動物生薬、鉱物生薬、菌類と藻類>
動物生薬、鉱物生薬、菌類と藻類の代表的な生薬について、その基原、産地、性状、成分、確認試験、薬効などを学び、説明できる。代表的な生薬を観察することにより、鑑別できるようになる。

代表的な薬用植物の学名、薬用部位、薬効などを挙げることができる。(C19900)
日本薬局方収載の代表的な生薬(植物、動物、藻類、菌類由来)を列挙し、その基原、薬用部位を説明できる。(C20300)
日本薬局方収載の代表的な生薬(植物、動物、藻類、菌類、鉱物由来)の薬効、成分、用途などを説明できる。(C20400)
代表的な生薬を鑑別できる。(技能)(C20800)
代表的な生薬の確認試験を説明できる。(C20900)


【学習方法】 講義、生薬標本観察
事前学習
教科書の各論の対応するページを読んで授業に臨みましょう。(2h)
事後学習
教科書等の対応するページ等を読んで復習しましょう。また、各論をノートにまとめてみましょう。(2h)

13回
<生薬学総論(10)天然生物活性物質>
薬用植物中に含有される天然生物活性物質や香料成分について学び、化学構造や用途を説明できる。

医薬品として使われている代表的な天然生物活性物質を列挙し、その用途を説明できる。(C21900)
天然生物活性物質を基に化学修飾等により開発された代表的な医薬品を列挙し、その用途、リード化合物を説明できる。(C22000)
農薬や香粧品などとして使われている代表的な天然生物活性物質を列挙し、その用途を説明できる。(C22100)

<総まとめ>


【学習方法】 講義
事前学習
教科書の各論の対応するページを読んで授業に臨みましょう。(2h)
事後学習
教科書等の対応するページ等を読んで復習しましょう。これまで作成したノートに目を通してみましょう。(2h)

14回
事前学習
事後学習

15回
事前学習
事後学習

16回
事前学習
事後学習

17回
事前学習
事後学習

18回
事前学習
事後学習

19回
事前学習
事後学習

20回
事前学習
事後学習

21回
事前学習
事後学習

22回
事前学習
事後学習

23回目
事前学習
事後学習

24回
事前学習
事後学習

25回
事前学習
事後学習

26回
事前学習
事後学習

試験及び成績評価
授業への取り組みや期末試験によって評価する。また、小テストや中テストで理解度を図る。
授業への取り組み(10%)、期末試験(90%)

定期試験までの総合評価で合格基準を超えなかった学生には、追・再試験(筆記試験 100%)を行う。
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
質問等があれば、教員のオフィスアワーを利用するか、メールアドレスでアポイントメントをとってください。
関根利一(tsekine@jiu.ac.jp)
奥山恵美(emioku@jiu.ac.jp)
講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
パートナー 生薬学(改訂第4版)
木内文之,小松かつ子,三巻祥浩(編集)
南江堂
978-4-524-40388-2
参考文献・推薦図書
『化学系薬学III自然が生み出す薬物』日本薬学会 編(東京化学同人)
改訂漢方生薬標本セット(金子漢方薬局;kaneko-kanpou@major.ocn.ne.jp)
研究室
関根利一 研究室 K棟2階 K203
奥山恵美 研究室 K棟2階 K209
オフィスアワー
関根利一:
奥山恵美:木(V限),金(V限)
科目ナンバリング
学位授与方針との関連
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