シラバス情報

授業科目名
比較文化演習I
学年
1年
単位数
2単位
実務経験の有無
開講クォーター
セメスタ指定なし
担当教員
井上 敏昭
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語
授業方法区分
開講キャンパス
東金キャンパス
授業の到達目標及びテーマ
本科目では、指導教員の指導のもと、履修生がそれぞれ調査活動、データの分析、考察を行い、最終的に修士論文を完成させることを目標とする。具体的指導内容は以下の通りである。1)指導学生自身の問題意識から研究テーマを立ち上げその絞込みを行うための指導。2)海外調査にも対応できるフィールドワークの方法・および文献研究法を含む調査法・研究法に関する事前の訓練・指導及び調査途上での指導。3)研究倫理に関する指導。4)調査成果の分析方法に関する訓練・指導。5)研究(論文)の構成や考察に関する指導。6)論文執筆の指導。
授業の概要
①科目名(英語名):比較文化演習ⅠA(Seminar in Comparative Culture I A)
②授業形態:演習
③内容:本科目では、指導教員の指導のもと、履修生が修士論文研究のための調査、分析、考察を進めていく。毎回の演習では、指導学生ひとりひとりが発表を行い、それに基づいて指導学生全員で討論し検討を加えていく形式をとる。1+1など在学期間に関して配慮する必要がある場合には、指導学生のニーズに即して、期限までに論文を完成させられるよう、順番を入れ替える場合がある。

授業計画
1回
「はじめに:修士論文研究とは」
演習を始めるにあたって、研究活動を行って修士論文を執筆し学位をとることの意義について、指導学生と検討する。
到達目標:修士論文を執筆することの意義や責務について理解できる。
「研究とは」
人文系の学問分野において、「研究」とはどのような要件を満たさなければならないか、検討する。
到達目標:人文系の学問分野において、「研究」とはどのような要件を満たさなければならないか理解できる。
事前学習
(2h)修士の学位を取る動機について、説明できるように考察しておく。また、入学時に作成した研究計画書をベースに、現時点での研究計画を作成しておく。
事後学習
(2h)この回の授業での議論を受けて、修士の学位をとる意義について再考しておく。また、この回の授業の内容を踏まえて、自分の学問的興味を研究として扱うためにはどうすればよいか考察し、次回の授業で発表できるように準備しておく。

2回
「研究論文に求められる条件」
研究論文が満たすべき条件や書式について学ぶ。とくに本研究科で定められている、修士論文が満たすべき条件について学ぶ。
到達目標:研究論文が満たすべき条件や書式、本研究科で定められている、修士論文が満たすべき条件を理解できる。
事前学習
(2h)入学時のガイダンスで配布された資料や学生便覧などを参照して、本研究科で定められている修士論文の書式や提出期限などを予習しておく。
事後学習
(2h)本研究科で定められている修士論文の条件や提出期限などを復習しておく。

3回
「研究領域における問題の所在の整理・確認」
各々の研究テーマを検討し、その分野で学術的に扱うべき問題を探る。
到達目標:指導学生ひとりひとりが自身の修士論文研究の方向性を確立することができる。
事前学習
(2h)自身の修士論文の研究分野において、何が明らかになっていないか、何を明らかにすることが求められているのか、研究の意義も含めて考察しておく。
事後学習
(2h)この回の指導にしたがって、自身の修士論文研究の専門分野における研究課題の広がりを概観できるようにまとめておく。

4回
「先行研究の収集」
研究活動において先行研究を収集し、検討する意義について学ぶ。また、参考・引用文献として研究に用いることができる資料の条件についても学ぶ。さらに、日本において適切な先行研究を収集するための方法について訓練を行う。また、収集した先行研究の文献を整理し、ビブリオグラフィを作成する方法を学ぶ。
到達目標:自身の修士論文研究の研究領域において主要な先行研究の検索・収集ができる。収集した先行研究の文献を整理し、ビブリオグラフィを作成することができる。
事前学習
(2h)前回の授業で指示された内容に従って、各々の研究テーマにおけるキーワードを5つ以上挙げておく。
事後学習
(2h)この回の授業の指導内容に従って、修士論文研究の研究領域における先行研究を3つ以上検索し、そのうち少なくとも1編については入手して読み解いておく。また、ビブリオグラフィの作成を開始する。

5回
「先行研究のレビュー」
先行研究を批判的に読み解き、自身の研究にとって有用な知見を得る方法を学ぶ。
到達目標:自身の修士論文研究に資するように先行研究を批判的に読み解き、自身の研究にとって有用な知見を得ることができるようになる。

事前学習
(2h)収集した先行研究1編の内容について、発表できるように準備しておく。
事後学習
(2h)この回の指導内容に基づき、残りの2編を含めてレビューし、資料化しておく。

6回
「研究目標の設定」
修士論文研究に関する先行研究について発表し、これまでに明らかになっていることを整理して把握する。その内容に基づいて、自身の修士論文研究について、その領域の研究課題を検討し、研究目標を設定する。
到達目標:自身の修士論文研究のテーマに関する先行研究の概要を把握し、これまでに明らかになっている事実を理解することができる。その知見に基づいて、その研究領域での研究課題を理解したうえで、研究目標を設定することができる。
事前学習
(2h)これまでの指導内容および先行研究の検討結果を踏まえて、自身の修士論文研究の領域における研究課題を整理しておく。
事後学習
(2h)この回の指導内容に従って、自身の修士論文研究の暫定的な研究目標を作成する。また、先行研究の再読あるいは追加の文献の読み込みを行っておく。

7回目
「調査・分析法の選択」
各々の研究テーマに合致した調査・分析法について検討する。様々な調査法のメリット/デメリットや、調査遂行に際して留意すべき点などを学ぶ。
到達目標:様々な調査法の特性を理解し、各自が設定した研究目標を達成するために最適な調査・分析法を選択することができる。

事前学習
(2h)自身の修士論文研究の研究目標に基づいて、論述に必要なデータを適切に収集・分析しうる調査法・分析法を選択し、その理由も含めて説明できるようにしておく。
事後学習
(2h)この回の指導内容に従って、自身の修士論文研究で有用な調査・分析法について、各自で習熟しておく。

8回
「論の構成の検討」
修士論文の構成を検討する。
到達目標:各々の修士論文の論理構成を考え、目次案を完成させる。
事前学習
(2h)これまでに本科目で検討してきた結果に基づいて、各々が修士論文の目次の初案を作成しておく。
事後学習
(2h)この回の指導内容に従って、論理構成を再検討し、目次案を改訂し、中間発表会で発表できるように準備しておく。

9回
調査計画の立案
修士論文研究に必要なデータを収集するための具体的な調査計画を立案する。
到達目標:修士論文の提出期限を見据えて、研究に必要なデータを収集するための調査計画を具体的に立案することができる。
事前学習
(2h)前回までの授業内に検討した結果に基づいて、今後の調査計画の初案を立案しておく。
事後学習
(2h)この回の指導内容に従って、調査計画を改訂し、調査を行うための準備をしておく。

10回
「研究・調査倫理」
研究やそのための調査を遂行するにあたって必ず配慮すべき研究倫理について学ぶ。必要である場合は学内の研究倫理審査を受けるための手順についても学ぶ。
到達目標:修士論文研究を遂行するにあたって配慮すべき研究倫理について理解し、適切な行動・配慮をすることができる。また研究倫理審査への申請に必要な手続きを理解する。
事前学習
(2h)選択した研究・調査の方法、内容において、研究対象者・調査協力者・第三者の人権・尊厳を尊重するためにどのような配慮や手続きが必要か、調べておく。
事後学習
(2h)この回の指導内容に従って、自分の研究計画について研究倫理上問題がないか、研究倫理審査を受ける必要があるかどうかチェックしておく。

11回
「中間発表会の準備」
修士論文中間発表会に向けて、自身の修士論文研究の研究計画を発表できるように準備する。
到達目標:中間発表会で、自身の修士論文研究の研究計画に関する発表ができるように準備することができる。

事前学習
(2h)これまで授業内で検討した研究目標、調査・分析法、研究倫理の内容を踏まえて、研究の概要を説明できるようにしておく。また調査計画を踏まえて、修士論文提出までの執筆計画の初案を作成しておく。
事後学習
(2h)この回の指導内容に従って、中間発表会での発表準備を進めておく。また中間発表会の後には、寄せられたコメントの内容を検討し、研究の方向性や計画の修正を行う。

12回
「サマーセッションにおける研究活動の準備」
サマーセッション中の研究活動が効率的かつ効果的に行えるよう、準備すべき事柄を確認する。
到達目標:サマーセッション中に、遅滞なく論文作成活動を実施できるように準備を行うことができる。
事前学習
(2h)改訂した調査計画に従って、準備すべきことをリストアップし、できることから準備を進めておく。
事後学習
(2h)この回の指導内容に従って、各々がサマーセッション中の研究活動に向けて必要な準備作業を行っておく。

13回
「サマーセッション前の個別指導」
各々がサマーセッション中に修士論文研究を滞りなく遂行できるように個別指導を行う。
到達目標:サマーセッション中に修士論文研究を滞りなく遂行できるようになる。
事前学習
(2h)これまでに行った研究活動の成果を整理しておく。
事後学習
(2h)指導内容に従って、期末レポートを作成するとともに、研究活動を実施する。

14回
事前学習
事後学習

15回
事前学習
事後学習

16回
事前学習
事後学習

17回
事前学習
事後学習

18回
事前学習
事後学習

19回
事前学習
事後学習

20回
事前学習
事後学習

21回
事前学習
事後学習

22回
事前学習
事後学習

23回目
事前学習
事後学習

24回
事前学習
事後学習

25回
事前学習
事後学習

26回
事前学習
事後学習

試験及び成績評価
修士論文作成の土台となる期末レポートを課す。成績評価の配分は以下の通り。
期末レポート:70%
各回の課題:20%
演習の議論への参加:10%
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
修士論文指導は個別性が高いので、フィードバックは個別に行う。指導学生は、授業時間以外でも自主的に研究を進めたうえで、manabaなどを通じて、頻繁に教員の指導を仰ぐことが望ましい。manabaを活用して適宜指導を仰ぐこと。
講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
指導学生の研究内容が多岐にわたる可能性が高いので、教科書は定めない。
参考文献・推薦図書
指導学生それぞれの研究主題に即して、参照すべき文献を個別に指導する。
研究室
東金キャンパス・H棟・H501
オフィスアワー
S1は、火曜3限、木曜3限。S2は、火曜4限、木曜4限。オフィスアワー外でもmanabaを通じた指導学生の質問を歓迎する。
科目ナンバリング
学位授与方針との関連
関連ページ
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