シラバス情報

授業科目名
福祉社会演習
学年
1年
単位数
6単位
実務経験の有無
開講クォーター
セメスタ指定なし
担当教員
佐野 智子
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語
授業方法区分
開講キャンパス
東金キャンパス
授業の到達目標及びテーマ
福祉の領域に関し,論理的かつ批判的思考力により,福祉の対象となる人間の心理について探求することを目的としている。具体的な到達目標は,
〇量的データの扱い方についての具体的な手法を学ぶ
〇先行研究の文献調査を行い,研究の位置づけを行う
〇研究仮説の立て方を学び,実践する
〇実際に調査を行い,そのデータを分析・考察する
〇最終的に「修士論文」にまとめていく。
授業の概要
個人の問題意識に基づいた文献研究の進め方について学習する。文献研究を進めるのと平行して,量的データの扱い方について学習する。その上で,文献研究の成果や研究計画について授業内で発表し討論する。その上で,研究計画に基づいて調査を実施し,データを分析する。分析結果を基に,客観的・論理的な記述により,修士論文を執筆し,研究結果をまとめていく。
※修士論文指導は個別性が高いので,授業時間以外でも自主的に研究を進めたうえで,教員の指導を仰ぐことが望ましい。manabaやメール,オフィスアワーを積極的に活用すること。

授業計画
1回
受講生の関心領域と研究計画(1):関心領域
到達目標:関心領域について,先行研究を調べ,報告することができる
事前学習
[1h] 授業で扱うテーマについて、文献を読むとともに、報告ができるよう準備する
事後学習
[1h] 自己の研究のテーマに関して整理をし、まとめる

2回
受講生の関心領域と研究計画(2):研究の動向
到達目標:研究領域に関する研究動向を概観できる
事前学習
[1h] 研究テーマについて,文献を読み,報告ができるよう準備する
事後学習
[1h] 研究領域に関して,さらに文献を読み理解を深める

3回
受講生の関心領域と研究計画(3):研究計画
到達目標:大まかな研究計画を発表することができる。
事前学習
[1h] 先行研究はどのような研究方法や指標を用いているかを調べ,まとめる。
事後学習
[1h] 研究計画を練り,仮説を考える

4回
文献レビュー(1):仮説
到達目標:〇先行研究をレビューし,資料を作成し,発表することができる
〇自身の研究仮説について検討できる
事前学習
[1h] 研究に必要な文献を読むとともに,報告ができるよう準備する
事後学習
[1h] 他の学生が紹介した文献を自身で読み,理解する

5回
文献レビュー(2):研究方法,尺度
到達目標:〇先行研究をレビューし,資料を作成し,発表することができる
〇仮説を検証するための適切な方法を考えることができる
事前学習
[1h] 研究に必要な文献を読むとともに,報告ができるよう準備する
事後学習
[1h] 必要な文献を読み,研究方法に関する理解を深める

6回
文献レビュー(3):分析方法
到達目標:〇先行研究をレビューし,資料を作成し,発表することができる
〇多様な分析方法を理解し,適切な分析方法を考えることができる
事前学習
[1h] 研究に必要な文献を読むとともに,報告ができるよう準備する
事後学習
[1h] 分析方法についてさらに文献を読み,理解を深める

7回目
データの入力の仕方と心理統計,結果の図表化について
到達目標:〇データの入力の仕方を修得する
〇基本的な心理統計について理解する
〇適切な図表を作成できる

事前学習
[1h] 統計的手法について資料を読み,理解する
事後学習
[1h] 自身の研究に必要な統計処理について理解する

8回
研究計画作成 -研究計画の検討
到達目標:研究テーマの設定を踏まえ、論文構成の検討を行う
事前学習
[1h] 先行研究を調べ,研究の枠組みをまとめる
事後学習
[1h] 自己の研究のテーマに関して,研究計画を整理する

9回
研究計画作成 -研究計画の作成
到達目標:研究テーマの設定を踏まえ,論文構成を検討し,研究計画を作成する
事前学習
[1h] 自己の研究計画をまとめる
事後学習
[1h] 目的,方法,分析に整合性があるかを確認する

10回
研究計画作成 -研究計画の修正
到達目標:研究計画の検討を行う。論理的整合性の確認
事前学習
[1h] 修正した研究計画を準備する
事後学習
[1h] 指導で指摘された点について,もう一度研究計画を練り直す

11回
研究計画作成 -研究計画の確定
到達目標:さらに研究計画の検討を行い,確定する
事前学習
[1h] 修正版の研究計画を準備する
事後学習
[1h]  仮説を確認する

12回
調査の実施 -調査紙の作成 
到達目標:研究目的に合致した調査紙を作成することができる
事前学習
[1h] 先行研究で使用された調査紙をまとめる
事後学習
[1h] 仮説検証にふさわしい方法であるかを検討する

13回
調査の実施 -調査紙の検討と修正版の作成
到達目標:研究目的に合致した調査紙を検討し,作成することができる
事前学習
[1h] 仮説検証にふさわしい方法であるかを検討する
事後学習
[1h] 仮説検証にふさわしい方法であるかを検討し,修正版の質問紙を作成する

14回
調査の実施 -調査紙の確定
到達目標:研究目的に合致した調査紙を検討し,作成することができる
事前学習
[1h] 調査紙を確定する,フェイスシートの作成し,準備する
事後学習
[1h] 調査紙のフォーマットを作成する

15回
倫理申請の作成
到達目標:倫理的配慮を理解し,倫理申請書を作成することができる。
事前学習
[1h] 倫理的配慮について学習する
事後学習
[1h] 倫理申請書を作成する

16回
調査の実施 -調査実施方法の確認 
到達目標:研究目的に合致した調査を実施することが出来る
事前学習
[1h] 調査依頼をする.調査実施方法を確認する
事後学習
[1h] 調査依頼状を作成し,依頼する

17回
調査の実施 -データ入力方法の学習
到達目標:統計的分析方法について理解する
事前学習
[1h] 統計分析について学習する
事後学習
[1h] データ入力をする

18回
調査の実施 -データのクリーニング
到達目標:統計的処理の準備ができる
事前学習
[1h] データの入力を済ませておく
事後学習
[1h] 自己のデータのクリーニングを実施する

19回
調査の実施 -データ分析
到達目標:研究に必要な統計処理ができる
事前学習
[1h] 分析方法調べ,理解しておく
事後学習
[1h] 自己のデータで分析を実施する

20回
調査結果のまとめ−結果の可視化
到達目標:分析結果をグラフ化,文章化など、内容に適した形で可視化し提示ができる
事前学習
[1h] グラフ化について調べておく
事後学習
[1h] 自分のデータをグラフ化,文章化する

21回
研究発表の準備 -分析結果のまとめ
到達目標:分析結果をまとめることができる
事前学習
[1h] 分析結果のまとめを調べ,理解しておく
事後学習
[1h] 自己のデータ分析の結果をまとめる

22回
研究発表の準備 -分析結果に対する考察
到達目標:分析結果をもとに考察できる
事前学習
[1h] 分析結果の読み取り方を理解しておく
事後学習
[1h] 自己のデータ分析の結果を考察にまとめる

23回目
研究成果のまとめ
到達目標:自己の研究を論文にまとめることができる
事前学習
[1h] 論文に掲載できる形式を調べ,理解しておく
事後学習
[1h] 論文に掲載できる形にまとめる

24回
論文作成の方法 -論文の書き方
到達目標:論文のルールに則って,論文を作成することが出来る
事前学習
[1h] 論文の書き方を調べ,理解する
事後学習
[1h] 授業で扱った内容のポイントを整理し,まとめる

25回
論文の構成の再検討
到達目標:データ分析から得られた成果に基づき論文の主張や構成についての再検討ができる。
事前学習
[1h] 授業で扱うテーマについて、報告ができるよう準備しておく
事後学習
[1h] 授業で扱った内容のポイントを整理し、まとめておくこと

26回
論の中で足りない部分の抽出
到達目標:自分の研究の構成と調査成果を比較し足りない部分を抽出することができる。
事前学習
[1h] 授業で扱うテーマについて、報告ができるよう準備しておく
事後学習
[1h] 授業で扱った内容のポイントを整理し、まとめる

27回目
補充調査の計画立案
到達目標:前回に検討した結果に基づき,補充調査の計画(方法,対象,時期)が立案できる。
事前学習
[1h] 前回の授業に基づき,補充計画案を発表できるように準備をする。
事後学習
[1h] 授業で議論した結果をまとめる。

28回目
補充調査の準備を行う
到達目標:適切に補充調査の準備ができる
事前学習
[1h] 補充調査の準備(目的にあった方法)をする。
事後学習
[1h] 補充調査の準備を行う。

29回目
補充調査の実施
到達目標:適切に補充調査が実施できる。
事前学習
[1h] 補充調査の準備
事後学習
[1h] 補充調査のデータ入力を行う

30回目
補充調査成果のデータ化
到達目標:補充調査の成果を適切な形で可視化し提示できる。
事前学習
[1h] 補充調査のデータの可視化
事後学習
[1h]授業で扱った内容のポイントを整理し,まとめる。

31回目
補充調査結果の分析
到達目標:補充調査のデータを分析し,そこから論理的な考察を導くことができる。
事前学習
[1h] 成果を報告できるようにまとめる。
事後学習
[1h] 授業での議論を参考に,結果を整理する。

32回目
結果と考察の吟味
到達目標:得られたすべてのデータから論理的に結果を考察できる。
事前学習
[1h] これまで得られた結果から総合的な考察をまとめる。
事後学習
[1h] 考察をまとめる

33回目
論文第1次提出:担当教員によるチェック
到達目標:修士論文の初稿を執筆し,提出できる状態にする。
事前学習
[1h] 論理的展開ができているか確認をする
事後学習
[1h] 授業で指摘された点について,再度検討を行う。

34回目
提出論文の検討
到達目標:データ分析と考察が客観的,論理的である。
事前学習
[1h] 修正論文の準備を行う。
事後学習
[1h] 考察部分をさらに改善する。

35回目
修正内容の検討
到達目標:適切に結果と考察を記述できる。
事前学習
[1h] 論文を修正する。
事後学習
[1h] 論文の修正すべき点を修正する。

36回目
論文第2稿提出:教員によるチェック
到達目標:担当教員による指導を受け,必要に応じ修正を行うことができる。

事前学習
[1h] 修正論文を完成する
事後学習
[1h] 授業での指摘事項をふまえ,論文を修正する。

37回目
論文完成に向けての指導 その1:データ提示部分,考察部分
到達目標:教員により指導を受け,必要に応じて修正を行うことができる。
事前学習
[1h] 結果及び考察部分を必要に応じて修正する。
事後学習
[1h] 授業での指摘事項をふまえ,論文を修正する。

38回目
完成に向けての指導 その2:先行研究のまとめ
到達目標:先行研究を適切に論理的にまとめることができる。
事前学習
[1h] 先行研究のまとめ部分を修正する
事後学習
[1h] 指摘事項をふまえ,先行研究を適切にまとめる。

39回目
完成に向けての指導 その3:参考文献の引用と参考文献リスト
到達目標:適切に先行研究を引用し,参考文献リストの形式を整えることができる。
事前学習
[1h] 参考文献リストの形式を指示通りに揃える
事後学習
[1h] 指摘事項をふまえ,論文を修正する。

40回目
要旨の作成
達成目標:要旨を作成することができる。
事前学習
[1h] 要旨のまとめ方を確認する。
事後学習
[1h] 要旨を完成させる

41回目
口頭試問の準備
到達目標:研究成果を所定の時間内に適切にわかりやすく説明できる。
事前学習
[1h] プレゼンテーションの準備を行う
事後学習
[1h] 私的事項をふまえ,資料を修正する

42回目
口頭試問の練習と議論
到達目標:研究成果を論理的にわかりやすく説明できる。
事前学習
[1h] 発表の準備を行う
事後学習
[1h] 議論をふまえ,発表資料,発表原稿を練り直す

43回目
日本語表現の確認
到達目標:適切な日本語表現ができる。
事前学習
[1h] 前回授業の指摘事項をふまえ,論文を適切に修正する。
事後学習
[1h] 私的事項をふまえ論文を修正する。

44回目
論文,用紙,発表資料及び発表原稿の最終確認
到達目標:提出前の論文を見直すことができる。
事前学習
[1h] 論文及び要旨のチェックをする
事後学習
[1h] 論文を見直す

45回目
修士論文提出 総括
到達目標:修士論文を完成させる。
事前学習
[1h] 論文を見直す
事後学習
[1h] 指摘事項をふまえ,論文を修正し,完成させる。

46回目
事前学習
事後学習

47回目
事前学習
事後学習

48回目
事前学習
事後学習

49回目
事前学習
事後学習

50回目
事前学習
事後学習

51回目
事前学習
事後学習

52回目
事前学習
事後学習

試験及び成績評価
評価配分は以下の通りである.
○修士論文(90%),
○課題に対する取り組み状況(10%)
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
次回授業内での解説,または解説コメントを配布
講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
授業時に適宜プリントを配布
-
-
-
-
参考文献・推薦図書
『心理学研究法入門—調査・実験から実践まで』南風原 朝和,下山 晴彦,市川 伸一(東京大学出版会,2001,2940円)
『レポート・論文のまとめ方』新田誠吾(すばる舎,2019,1,540円)
研究室
東金キャンパス・A棟・A420
オフィスアワー
S1: 水曜 3時限,木曜 4時限
S2: 木曜 2時限,金曜 4時限
F1: 月曜 3時限,木曜 3時限
F2: 月曜 3時限,木曜 3時限
科目ナンバリング
学位授与方針との関連
関連ページ