Syllabus data

授業科目名
Environmental Policies
学年
2Grade
単位数
2.00Credits
実務経験の有無
開講クォーター
semester not specified
担当教員
MITSUO Namoto,Taki Akitsugu
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語
授業方法区分
開講キャンパス
Togane Campus
授業の到達目標及びテーマ
環境問題に対する政策について、公共政策として、国際的、国内的な両面から、考察する。特に、政策決定過程、その主体となる諸組織、法制化された政策の行政含めた現実的過程の実態並びに効用を理解し、環境政策を形骸化された行政組織論以上のものとして、問題の本質をとらえる。また、政策決定に関わる諸主体の具体事例については、国内的には、日本を中心に、社会史的、制度史的な理解を進める。

授業紹介ビデオ(瀧):
Webex ミーティングの録画: 環境政策論 授業紹介
パスワード: Ff6vF4kZ
録画のリンク: https://jiu.webex.com/jiu/ldr.php?RCID=9ba9145f8bffc64be882888e230beed2
授業の概要
① 科目名: (英語名:Environmental Policy)
② 講義 (担当: 第1回—第6回: 瀧 章次; 第7回—第12回: 名本光男)
③ 内容:環境政策を「環境」を関する行政組織の環境基準、環境保全、環境影響評価等の手法のみならず、市民運動はじめ政策決定、運用、実施に関わる全ての関与者がなす過程の総体にまで広げて、問題の構図をとらえ、システムが生み出す問題としての環境問題に対する実効的な解決の道筋が披けることを、狭義の現代日本の環境行政に留まらず、広く世界史的視野で歴史を含め政策の過程を考えていく。

授業計画
1回
第1回:SDGsの元になるサステナビリティとは何か
担当教員: 瀧 章次
到達目標:現代の世界各国の環境政策の基幹概念としての「サステナビリティ」とは何であるのか、また、何が問題であるのか、現代において環境政策を学ぶための基盤的問題として議論する。
事前学習
事前学習(2時間):2015年パリ協定、2021年グラスゴー協定について新聞記事などで調べてみる。また新型コロナウィルス感染症によるパンデミック後の世界、ロシア軍のウクライナ侵攻後の世界における世界経済の実態、エネルギー需給について調べる。
事後学習
事後学習(2時間):① 講義中のノートを基に、後で読んでわかるように講義の展開を改めてノートにまとめる(PC上の文書作成でもよい)。② ノート作成の過程で、わからなかったこと、質問事項を、余白などに分かるように書き留める(PC上の文書作成でもよい)。 ③ 次回の講義資料該当箇所を熟読し、講義中に注意して聞き留めるべきことをマークしておく。必要があればノートに学習すべき事項としてまとめておく(実際に教員に必要があれば質問を大学ポータルを通して、または、授業中に、する)。

2回
第2回:環境政策とは何か
担当教員: 瀧 章次
到達目標:国内所管行政官庁を中心とする環境政策と、世界システム公害としての環境問題に関わる全ての関与者の社会過程の一部としてのより講義の環境政策を理解する。

事前学習
事前学習(2時間):いわゆる「環境」を関する中央政府の主管行政官庁がどのような役割を担い、行財政はじめ、どのような役割を負っているか調べる。
事後学習
事後学習(2時間):第1回事後学習記載事項①②③を行う。環境問題の歴史的転回事例全体を見直したときに環境政策の中心的決定過程はじめ全体はどのように見えてくるかをまとめておく。特に、立法・司法・行政等統治機構に加えて市民、企業、研究教育機関の関与にどのようなありかたがあるかまとめておく。

3回
第3回:公害対策基本法から環境基本法のながれ—世界環境ガバナンスの視点から
担当教員: 瀧 章次
到達目標:日本環境政策史としての第2次世界大戦後から現代までの大きな流れを世界システムの展開という世界史的、人類史的視点から考える。


事前学習
事前学習(2時間):国際連合の第2次世界大戦後の活動の中で環境問題がどのように取り上げられてきているかを調べてまとめておく。
事後学習
事後学習(2時間):第1回事後学習記載事項①②③を行う。第2次世界大戦後の日本における高度経済成長はじめ日本の公害問題、環境問題史を理解する。特に、福祉、人権問題から環境問題を考える視点を学ぶ。

4回
第4回:経済発展と環境との調和問題から見る日本の環境政策
担当教員: 瀧 章次
到達目標:環境基準、環境保全、環境影響評価、環境計画などの日本の環境政策を理解した上で、歴史的な通産省、建設省、その後の、国土交通省、経済産業省の「開発」、「経済成長」「環境政策」とを比較対照して全体像を理解する。

事前学習
事前学習(2時間):環境影響評価(環境アセスメント)に関する日本の法整備の歴史など、講義資料等の政策過程に関する歴史を調べてまとめておく。
事後学習
事後学習(2時間):第1回事後学習記載事項①②③を行う。

5回
第5回:環境政策決定過程に果たす市民、企業、研究機関等社会的関与者の果たす役割
担当教員: 瀧 章次
到達目標:環境問題の改善、悪化等、具体的展開過程における社会的関与者の重要な働きを理解して環境政策決定過程の現実の総体をつかむ。


事前学習
事前学習(2時間):日本の四大公害等歴史的事件について研究図書、新書等図書を読んでその全体像を理解する。
事後学習
事後学習(2時間):第1回事後学習記載事項①②③を行う。

6回
第6回:21世紀の人類社会の展望における環境政策
担当教員: 瀧 章次
到達目標:パリ協定下の現代国際社会において世界大のシステム公害としての地球環境問題から人類の類的自滅を緩和する政治的コミットメントは何か

事前学習
事前学習(2時間):人類の自滅に関する学術的なシナリオについて調べてまとめておくこと。
事後学習
事後学習(2時間):第1回事後学習記載事項①②③を行う。2050年に向けて現実の国内環境政策に対する関与において、いかなる立場からどのような政治的コミットが重要となるかについて考え、自分の意見をまとめておく。

7回目
第7回:江戸時代の環境政策(1)
担当教員: 名本 光男
到達目標:近世の山林保護と禿山に見る環境政策の本質について、理解を深める。
事前学習
事前学習(2時間):事前に江戸時代の林政史について調べてまとめておく。また、日本の山林の自然環境について理解を深める。
事後学習
事後学習(2時間):各自ノートを読み返し、理解の不十分であったところを抽出し、できれば、事典、参考図書を参照し、理解を図る。特に現代の山林政策との差異について、理解を深める。 

8回
第8回:足尾鉱毒事件と田中正造の運動について
担当教員: 名本 光男
到達目標:足尾鉱毒事件の背景にある社会・産業・政治の本質について、理解を深める。
事前学習
事前学習(2時間):足尾鉱毒事件について調べてまとめておく。また足尾鉱山周辺の自然環境について理解を深める。
事後学習
事後学習(2時間):各自ノートを読み返し、理解の不十分であったところを抽出し、できれば、事典、参考図書を参照し、理解を図る。特に足尾鉱毒事件の現代的意味について、理解を深める。

9回
第9回:水俣病と環境政策について
担当教員: 名本 光男
到達目標:水俣病の歴史とその背景にある産業・政策の本質について、理解を深める。
事前学習
事前学習(2時間):水俣病について調べてまとめておくまた熊本県水俣市付近の地理について理解を深める。
事後学習
事後学習(2時間):各自ノートを読み返し、理解の不十分であったところを抽出し、できれば、事典、参考図書を参照し、理解を図る。特に水俣病の現代的意味について、理解を深める。

10回
第10回:白神山地における青秋林道問題と環境政策について
担当教員: 名本 光男
到達目標:白神山地における青秋林道問題の背景とその後の世界遺産登録の背景にある本質について、理解を深める。

事前学習
事前学習(2時間):青森県と秋田県にまたがる白神山地について調べてまとめておく。
事後学習
事後学習(2時間):各自ノートを読み返し、理解の不十分であったところを抽出し、できれば、事典、参考図書を参照し、理解を図る。特に青秋林道建設が中止になった背景について、理解を深める。


11回
第11回:諫早湾干拓問題と環境政策について
担当教員: 名本 光男
到達目標:九州有明海内の諫早湾干拓事業の歴史的背景と国の政策の問題について、理解を図る。
事前学習
事前学習(2時間):九州有明海内の諫早湾の地理と歴史について調べてまとめておく。
事後学習
事後学習(2時間):各自ノートを読み返し、理解の不十分であったところを抽出し、できれば、事典、参考図書を参照し、理解を図る。特に環境政策と公共事業の関係性について、理解を深める。

12回
第12回:沖縄県普天間基地移転を巡る反対運動について
担当教員: 名本 光男
到達目標:沖縄の基地問題における普天間基地移転問題について、理解を深める。
事前学習
事前学習(2時間):沖縄県普天間基地と、その移設予定地である辺野古の基地を巡る政策と自然環境について調べてまとめておく。
事後学習
事後学習(2時間):各自ノートを読み返し、理解の不十分であったところを抽出し、できれば、事典、参考図書を参照し、理解を図る。特に沖縄県における基地問題について、理解を深める。

13回
第13回:実態的、総合的、環境政策の学びと実践について
担当教員:名本光男 瀧 章次
到達目標:環境政策に関するすべての社会的アクターとその責任、実践とについて、歴史的、社会組織的に総合的に考察する力をみにつける。
事前学習
事前学習: 先行12回の講義を通覧して、疑問点を洗い出しておく。
事後学習
事後学習(2h): 全13回の授業の全体を振り返った上で期末小論課題について、内容並びに構成の点でも、十分整ったものを構想する。

14回
事前学習
事後学習

15回
事前学習
事後学習

16回
事前学習
事後学習

17回
事前学習
事後学習

18回
事前学習
事後学習

19回
事前学習
事後学習

20回
事前学習
事後学習

21回
事前学習
事後学習

22回
事前学習
事後学習

23回目
事前学習
事後学習

24回
事前学習
事後学習

25回
事前学習
事後学習

26回
事前学習
事後学習

試験及び成績評価
期末における小論論述課題(3000字程度)の評価 60%
授業に関するレスポンスや小論課題(800字-1200字程度) 40% (瀧担当回 20%: 名本担当回 20%)
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
大学ポータルなどを通して、日本語、内容の面から講評を行なう。
講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
講義資料はPDFファイルで配布
参考文献・推薦図書
『戦後日本公害史論』宮本憲一 (岩波書店、2014年、9,680円)
The Long Road to Sustainability, Gillespie, A. (Oxford, 2017, 11,000円)
研究室
瀧 A311 (JIUメール akitakiに続くアドレス)
名本 H414(JIUメール namotoに続くアドレス)
オフィスアワー
火曜日 2限
水曜日 1限
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