Syllabus data

授業科目名
Information-intensive society and Information Ethics
学年
1Grade
単位数
2.00Credits
実務経験の有無
開講クォーター
semester not specified
担当教員
Soeno Tsutomu
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語で実施する。
授業方法区分
開講キャンパス
Online
授業の到達目標及びテーマ
インターネットが本格的に日本社会に導入されて、約四半世紀が経ちました。この間、IT革命による高度情報化社会の到来が現実のものとなる一方で、数多くの倫理的な問題が発生しています。それらは単に技術的・経済的な問題として解決可能なものもあれば、人間のより本質的な行動様式や思考と結びついた、広義の「倫理・セキュリティ問題」を招来しているものもあります。本講義では、この広義の倫理・セキュリティ問題がなぜ引き起こされ、それに対していかなる対応が行われたのかを、広範なケーススタディをもとに論じ、現代に求められる情報倫理のあり方を検討します。

授業の概要
本講義では、広義の倫理・セキュリティ問題がなぜ引き起こされ、それに対していかなる対応が行われたのかを、広範なケーススタディをもとに論じ、現代に求められる情報倫理のあり方を検討します。同時に、ケーススタディの提示だけでなく、講義では当事者としていかなる行動の選択肢を取りうることが可能であるのか、受講者からのコメント等を交えて展開しますので、積極的な受講態度を期待しています。
【各回オンライン・オンデマンドで実施します。途中、リアルタイムオンラインでの質問対応日を設けます】

授業計画
1回
イントロダクション(「情報と倫理」受講の手引)
到達目標:「情報倫理」の定義と考え方を理解する。
事前学習
2h:身の回りの「倫理問題」にどのようなものがあるかを観察してみる。
事後学習
2h:各種事典類を活用し、「情報倫理」がどのように定義されているかを確認する。

2回
インターネット政策と情報倫理
到達目標:インターネットの普及に伴う政策の展開と情報倫理の関係を理解する。
事前学習
2h:自身の体験したインターネット経験について振り返っておく。
事後学習
2h:講義時の議論を元に、自身のインターネット経験が何によって裏打ちされてきたかを考察する。

3回
情報倫理とインターネットのあゆみ
到達目標:インターネットの発展と情報倫理の関係を問い直し理解する。
事前学習
2h:自身のインターネット・カルチャーとの遭遇体験について振り返っておく。
事後学習
2h:自身の知らなかったインターネット・カルチャーについて調べてみる。

4回
授業学習4回目
情報発信とコミュニケーション・トラブル
到達目標:コミュニケーションをめぐるトラブルのリスク管理について理解する。
事前学習
2h:デジタル的な情報伝達手段として何を利用したことがあるかを考察する。
事後学習
2h:講義で紹介された以外のデジタル・コミュニケーションのトラブル事例を探してみる。

5回
情報の「信頼性」とSNS
到達目標:「人間」の持つ本質的なリスク要因のひとつ、「信頼」と情報倫理についての理解を深める。
事前学習
2h:自分が何を元に情報を信頼・信用しているのかを言語化しておく。
事後学習
2h:フェイクニュースの問題点をさらに検討してみる。

6回
コンテンツは誰のものか〜著作権問題の現在1
到達目標:コンテンツの「所有」をめぐる課題を、主に著作権問題の側面から理解する。
事前学習
2h:自分が利用しているコンテンツにどのようなものがあるか列挙しておく。
事後学習
2h:自身のコンテンツ接触経験を確認する。

7回目
コンテンツの未来〜著作権問題の現在2
到達目標:コンテンツの「所有」をめぐる課題を、主に著作権問題の側面から理解する。
事前学習
2h:海賊版についての情報を事前に集めておく。
事後学習
2h:海賊版問題に対して自身のアプローチを言語化するとともに、その有効な点と課題を検討する。

8回
googleとプライバシー〜プライバシーの現在1
到達目標:情報検索やビッグデータのもたらす課題を主にgoogleをテーマに検証する。
事前学習
2h:自身の利用する検索サービスについて調べておく。
事後学習
2h:google以外の検索サービスを使ってみて、googleとの異同を調べてみる。

9回
ビッグデータとプライバシー〜プライバシーの現在2
到達目標:情報検索やビッグデータのもたらす課題を主にgoogleをテーマに検証する。
事前学習
2h:google(alphabet)が展開するサービスについて調べてみる。
事後学習
2h:自身が使用したいwebサービスが抱える課題について調べてみる。

10回
セキュリティとプライバシー〜公共圏論
到達目標:高度なセキュリティは本当に高い安全と安心をもたらすのか。公共圏論を手がかりに、その課題について理解する。
事前学習
2h:自身が依存している情報環境の「ルール」あるいは「アルゴリズム」について調べてみる。
事後学習
2h:ある情報環境のシステムから逃れ得ないことを前提とした場合に、システムを乗り越える方法はありうるのかを考察する。

11回
「忘れられる権利」とプライバシー〜その1
到達目標:欧州で議論され世界的に波及しつつある「忘れられる権利」について理解する。
事前学習
2h:自身のインターネット黒歴史があれば振り返っておく。
事後学習
2h:インターネット上から情報を消すことの利点と課題を検討する。

12回
「忘れられる権利」とプライバシー〜その2
到達目標:欧州で議論され世界的に波及しつつある「忘れられる権利」についてさらに理解を深める。
事前学習
2h:インターネット上の情報をめぐって争われた事例について調べてみる。
事後学習
2h:「忘れられる権利」の有効性と課題について考察する。

13回
まとめ(「情報倫理はいかにして可能か」を総括します)
到達目標:「情報倫理」を考えるうえで今日の社会では何が必要とされているのかを理解する。
事前学習
2h:これまで紹介された3つの事例について振り返っておく。
事後学習
2h:講義を通じて得られた知識を基礎として、特に情報倫理の何に関心を持ったかを考察する。

14回
事前学習
事後学習

15回
事前学習
事後学習

16回
事前学習
事後学習

17回
事前学習
事後学習

18回
事前学習
事後学習

19回
事前学習
事後学習

20回
事前学習
事後学習

21回
事前学習
事後学習

22回
事前学習
事後学習

23回目
事前学習
事後学習

24回
事前学習
事後学習

25回
事前学習
事後学習

26回
事前学習
事後学習

試験及び成績評価
講義中の課題への対応度(50%)、期末レポート・課題(50%)によって総合的に評価します。
ほぼすべての回で200〜400字程度のミニレポートを実施します。詳細は講義時に説明します。
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
メッセンジャー等オンラインにて随時フィードバックを行う。
講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
特に指定しない
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参考文献・推薦図書
『ネット社会と忘れられる権利〜個人データ削除の裁判例とその法理』奥田喜道編(現代人文社/2015年/2916円)
『事例で学ぶプライバシー』宮下紘(朝陽会/2016年/1000円)
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