Teacher name : Ishizaki Miyuki
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授業科目名
Organic Chemistry A
学年
2Grade
単位数
2.00Credits
実務経験の有無
開講クォーター
semester not specified
担当教員
Ishizaki Miyuki
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語
授業方法区分
開講キャンパス
Togane Campus
授業の到達目標及びテーマ
医薬品のほとんどは有機化合物であり、数多くの官能基を有している場合が多い。
1)代表的な官能基を列挙し、官能基が有機化合物に及ぼす電子的な効果を説明できる。 2)官能基が有機化合物の酸性度や塩基性度に及ぼす効果を説明できる。 3)カルボニル基やヒドロキシ基、ハロゲンなどの官能基の代表的な性質と反応を列挙し、説明できる。 4)生体内高分子と薬物における相互作用における各官能基の役割を列挙できる。 上記の4つが本講義の到達目標である。 授業の概要
医療人としての薬剤師に必要な有機化学的な思考の基礎を築くべく、有機化合物の性質をその構造から直感的に理解できるようになるため、有機化合物の基本構 造と物性との関係および基本的な官能基がその性質に与える影響等を学ぶ。有機化学Aでは化学A、Bで修得した知識の上に、有機化合物の各種官能基の性質 を理解するとともに、それら官能基を含む化合物の合成や反応に関する知識を学び、併せて薬の創製や代謝などを理解できる基礎的な知識および考え方を修得する。
コアカリキュラム C3(1)、C3(3)、薬学準備教育ガイドライン 授業計画
1回
第1回 有機化学の復習
受講するにあたり、基礎的知識の復習と補足を行う。 到達目標: 炭素数1〜10のアルカンを英語で命名できる。 代表的な化学結合(共有結合、イオン結合、配位結合)の違いを説明できる。 単結合と多重結合を形成する炭素原子の混成を判別し、立体構造との関係について説明できる。 アルカン、アルケン、アルキン、芳香族化合物の基本的な反応を説明できる。 シクロヘキサンのいす形配座および安定な配座について説明できる。 立体化学の表記法(フィッシャー投影式、ニューマン投影式、E/Z、R/S)を説明できる。 代表的な有機化合物とその慣用名を列挙できる。 薬学領域で用いられる代表的な化合物を慣用名で記述できる(C10300)。 事前学習
[2h]今までの薬学基礎化学及び化学で学習した内容ついて復習しておく。
事後学習
[2h]理解できなかった箇所に関しては復習をして、理解を深める。
2回
第2回 有機ハロゲン化物(1)性質と命名、反応
到達目標: 有機ハロゲン化合物の基本的な性質と反応を列挙し、説明できる。(C13400) 日常生活で用いられている含有機ハロゲン化合物を列挙できる。 有機ハロゲン化物の命名ができる。 事前学習
[2h]科書の第7章で関連する内容を熟読しておく。
事後学習
[2h]教科書の第7章で講義に関連する練習問題を解き、理解を深める。
3回
第3回 有機ハロゲン化物(2)求核置換反応SN2
到達目標: 有機ハロゲン化合物の基本的な性質と反応を列挙し、説明できる。(C13400) 求核置換反応(SN1およびSN2反応)の機構について、立体化学を含めて説明できる。(C13500) 有機ハロゲン化物のSN2反応の反応次数、活性化エネルギー、遷移状態および自由エネルギー図について説明できる。 SN2反応の立体化学について説明できる。 事前学習
[2h]教科書の第7章で関連する内容を熟読しておく。
事後学習
[2h]教科書の第7章で講義に関連する練習問題を解き、理解を深める。
4回
第4回 有機ハロゲン化物(3)求核置換反応SN1
到達目標: 求核置換反応(SN1およびSN2反応)の機構について、立体化学を含めて説明できる。(C13500) 医薬品の作用機序に求核置換反応が関与している例を列挙できる(知識)(C13501*) 有機ハロゲン化物のSN1反応の反応次数、活性化エネルギー、中間体、遷移状態および自由エネルギー図について説明できる。 SN1反応の立体化学について説明できる。 事前学習
[2h]教科書の第7章で関連する内容を熟読しておく。
事後学習
[2h]教科書の第7章で講義に関連する練習問題を解き、理解を深める。
5回
第5回 有機ハロゲン化物(4)脱離反応E2
到達目標: 脱離反応の特徴について説明できる。(C13600) 有機ハロゲン化物の脱ハロゲン化水素反応におけるE1およびE2反応を理解し、それらの反応次数、活性化エネルギー、中間体、遷移状態および自由エネルギー図について説明できる。(C13600) 有機ハロゲン化物のE2脱離反応の機構を示し、反応の位置選択性(Saytzeff則とHoffman則)を説明できる。 事前学習
[2h]教科書の第7章で関連する内容を熟読しておく。
事後学習
[2h]教科書の第7章で講義に関連する練習問題を解き、理解を深める。
6回
第6回 有機ハロゲン化物(5)脱離反応E1
到達目標: 脱離反応の特徴について説明できる。(C13600) 有機ハロゲン化物の脱ハロゲン化水素反応におけるE1およびE2反応を理解し、それらの反応次数、活性化エネルギー、中間体、遷移状態および自由エネルギー図について説明できる。(C13600) 有機ハロゲン化物のE1脱離反応の機構を示し、反応の位置選択性(Saytzeff則とHoffman則)を説明できる。 事前学習
[2h]教科書の第7章で関連する内容を熟読しておく。
事後学習
[2h]教科書の第7章で講義に関連する練習問題を解き、理解を深める。
7回目
第7回 アルコールとフェノール(1)性質と命名
到達目標: アルコール、フェノール類の基本的な性質と反応を列挙し、説明できる。(C13700) 医薬品の名称(例えば、カテコールアミン)と有機化合物の慣用名(カテコール)の関係を概説できる、(知識)(C10303*) アルコールの代表的な合成法について説明できる。(J07000) 日常生活で用いられている含アルコール有機化合物を列挙できる。 アルコールおよびフェノールの命名ができる。アルコールおよびフェノールの酸性度を比較し、説明できる。 事前学習
[2h]教科書の第8章で関連する内容を熟読しておく。
事後学習
[2h]教科書の第8章で講義に関連する練習問題を解き、理解を深める。
8回
第8回 アルコールとフェノール(2)反応
到達目標: アルコール、フェノール類の基本的な性質と反応を列挙し、説明できる。(C13700) フェノールの代表的な合成法について説明できる。(J07100) 構造上の特性から、フェノールやチオールが活性酸素を除去できる理由について説明できる(知識)(C13701*) アドレナリン、ノルアドレナリン、ドパミン、セロトニン、ヒスタミン、アセチルコリン、グルタミン酸、GABAといった神経伝達物質の構造式が書ける。(技能)(C10304*) アルコール、フェノール、カルボン酸、炭素酸などの酸性度を比較して説明できる。(C14400) 官能基が及ぼす電子効果について概説できる。(C14300) 事前学習
[2h]教科書の第8章で関連する内容を熟読しておく。
事後学習
[2h]教科書の第8章で講義に関連する練習問題を解き、理解を深める。
9回
第9回 エーテルとエポキシド(オキシラン)およびチオールとスルフィド
到達目標: エーテル類の基本的な性質と反応を列挙し、説明できる。(C13800) エーテルの代表的な合成法について説明できる。(J07200) エーテル、エポキシド、チオールおよびスルフィドの命名ができる。 チオールおよびスルフィドの性質を理解し、それらの合成を説明できる。 オキシラン類の開環反応における立体特異性と位置選択性を説明できる。 事前学習
[2h]教科書の第8章で関連する内容を熟読しておく。
事後学習
[2h]教科書の第8章で講義に関連する練習問題を解き、理解を深める。
10回
第10回 アルデヒドとケトン(1)カルボニル化合物の反応性
到達目標: アルデヒドおよびケトンとカルボン酸誘導体(酸塩化物、酸無水物、エステル、アミドなど)の性質の違いを理解し、反応性が異なることを説明できる。 アルデヒドの酸化反応を説明できる。 アルデヒドおよびケトンへの求核付加反応(還元、アセタール化など)を説明できる。 事前学習
[2h]教科書の第9章で関連する内容を熟読しておく。
事後学習
[2h]教科書の第9章で講義に関連する練習問題を解き、理解を深める。
11回
第11回 アルデヒドとケトン(2)求核付加反応〜還元、水和など
到達目標: アルデヒドおよびケトンとカルボン酸誘導体(酸塩化物、酸無水物、エステル、アミドなど)の性質の違いを理解し、反応性が異なることを説明できる。 アルデヒドの酸化反応を説明できる。 アルデヒドおよびケトンへの求核付加反応(還元、アセタール化など)を説明できる。 事前学習
[2h]教科書の第9章で関連する内容を熟読しておく。
事後学習
[2h]教科書の第9章で講義に関連する練習問題を解き、理解を深める。
12回
第12回 アルデヒドとケトン(3)求核付加反応〜含窒素試薬、アニオン
到達目標: アルデヒドおよびケトンへの求核付加反応(イミンの合成、グリニャール反応など)を説明できる。 事前学習
[2h]教科書の第9章で関連する内容を熟読しておく。
事後学習
[2h]教科書の第9章で講義に関連する練習問題を解き、理解を深める。
13回
第13回 アルデヒドとケトン(4)求核付加反応〜不飽和カルボニル化合物vsジエン
到達目標: 不飽和アルデヒドおよびケトンへの求核共役付とジエンへの求電子付加の違いを説明できる。 カルボニル化合物について、試薬毎の反応過程と生成物を関連付けて説明できる。 事前学習
[2h]教科書の第9章で関連する内容を熟読しておく。
事後学習
[2h]教科書の第9章で講義に関連する練習問題を解き、理解を深める。
14回
事前学習
事後学習
15回
事前学習
事後学習
16回
事前学習
事後学習
17回
事前学習
事後学習
18回
事前学習
事後学習
19回
事前学習
事後学習
20回
事前学習
事後学習
21回
事前学習
事後学習
22回
事前学習
事後学習
23回目
事前学習
事後学習
24回
事前学習
事後学習
25回
事前学習
事後学習
26回
事前学習
事後学習
試験及び成績評価
期末試験:100%
受講態度が著しく悪い場合には、減点することがある。 定期試験までの総合評価で合格基準を超えなかった学生には、追・再試験(筆記試験 100%)を行う。 課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
次回授業内での解説、または解説コメントを配布あるいはHP上に掲示する。
講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
マクマリー有機化学概説(第7版)
Jonh McMurry(著)、伊藤 椒、児玉 三明(共訳)
東京化学同人
9784807909278
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配付資料
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参考文献・推薦図書
マクマリー有機化学概説問題の解き方(第7版)英語版Jonh McMurry(著) 東京化学同人 ISBN 9784807909285
困ったときの有機化学 第2版(上)(下) D.R.Klein(著) 竹内敬人、山口和夫(共訳)化学同人 (上) ISBN9784759819458 (下) 9784759819465 薬学の基礎としての化学II. 有機化学 日本薬学会編 東京化学同人 ISBN 9784807916542 マクマリー有機化学(上)(中)(下)(第9版) Jonh McMurry(著)伊藤椒、児玉三明(共訳) 東京化学同人 (上)ISBN 9784807909124 (中)ISBN 9784807909131 (下)ISBN 9784807909148 化学系薬学 I(スタンダード薬学シリーズ II-3)化学物質の性質と反応 日本薬学会編 東京化学同人 ISBN 9784807917051 研究室
薬化学研究室(K棟6階K608)
オフィスアワー
木曜日 3-4限(K棟6階K608)
科目ナンバリング
学位授与方針との関連
関連ページ
有機化学Ⅰホームページ
http://chemj.world.coocan.jp/saito/you_ji_hua_xue1.html |