Syllabus data

授業科目名
カウンセリング特論
学年
1Grade
単位数
2.00Credits
実務経験の有無
Have work experience
開講クォーター
semester not specified
担当教員
Nahoko Suzuki
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語
授業方法区分
開講キャンパス
Online
授業の到達目標及びテーマ
カウンセリングは、精神的な悩みや葛藤・不安などを持つ個人とカウンセラーが、主に話し合いを通じて問題の解決を図る方法である。その基本は1.相手の話に注意深く耳を傾け(傾聴)、2.その相手の気持ちに共感し、3.その人自身の自律性が発揮できるよう援助すること、と言える。これは心理カウンセリングの分野のみならず、人を援助する仕事に携わる全ての人、教育や福祉の分野で働く人々が、相手と円滑で効果的なコミュニケーションをするために必要なエッセンスと言える。また、このようなコミュニケーションを行うために必要なことは、自己理解を深め、自分のコミュニケーションの特徴、長所や改善したい点などについてよく理解しておくことが必要である。
 この授業では、カウンセリングの基本的理論を学ぶとともに、受講生一人一人が演習を基に自己理解を深め、傾聴、共感、自律性獲得のためのコミュニケーションの基礎を習得することを目的とする。

授業紹介動画 https://drive.google.com/file/d/1OA8JBIkayJvXzbqF__qvy7Oe6-Kg5sMO/view?usp=sharing
授業の概要
毎回用意する資料を中心に、カウンセリング、人格構造、効果的なコミュニケーションに必要な理論を学ぶ。授業では、理論の理解と演習とを交互に行い、知識だけでなくカウンセリングの基本姿勢、援助的な話の聴き方について体得していくことを目指す。

演習を伴う授業のため、自分の気づいたことや感じたことを積極的に発言し、主体的に受講することを歓迎する。また、やむを得ない場合以外は欠席しないように留意すること。

授業計画
1回
<カウンセリングとは何か>
カウンセリングとは何かの概要を学び、相手の話を聴くことの難しさ、複雑さを体験する。
*演習 自己紹介と他己紹介
*到達目標 相手の話をきちんと聴くことの重要性について理解する。
事前学習
〔2h〕
1.カウンセリングについて既知のことを整理しておく。
2.自分のコミュニケーションについて、好きな点、改善したい点を整理しておく。
事後学習
〔2h〕
演習を通じて気づいた自分のコミュニケーションの特徴について考察する。

2回
<効果的なコミュニケーション>
効果的なコミュニケーションのために必要な要素について学ぶ。そのために重要な概念となる「アサーション」という概念について学ぶ。
*演習 「アサーションチェックリスト」の実施
*到達目標 アサーションの概念について理解する。
事前学習
〔2h〕
自分のコミュニケーションのスタイルを改善するにはどうしたらいいかについて考えたことをまとめる。
事後学習
〔2h〕
アサーションチェックリストを実施し、その結果を他の受講生とシェアーしたことを通じて理解したことをまとめる。

3回
<交流分析Ⅰ自我構造>
心理療法のひとつである交流分析の自我構造の概念を学習する。
*演習 自我構造のそれぞれの要素について、自分自身の言動を分析する。
*到達目標 自我構造の概念を理解する。
事前学習
〔2h〕
「人格」とは何だろうか?「人格」はどのようにして形成されるのだろうか?その成り立ちについて、既知の知識をまとめる。
事後学習
〔2h〕
自分自身の自我構造について気づいたことをまとめる。

4回
<自我構造の発達>
自我構造が、誕生からどのように発達していくかについて学ぶ。
*到達目標 自我構造の発達過程を理解する。
事前学習
〔2h〕
自分の周りの人たちのことを考え、自我構造の概念を使って分析してみる。
事後学習
〔2h〕
自我構造の基本的要素、発達について復讐し理解を深める。

5回
<エゴグラム>
自我構造を測る尺度としての「エゴグラム」について学ぶ。
*演習「エゴグラム」の実施
*到達目標 エゴグラムの演習を通じて自我構造についてさらに理解を深める。
事前学習
〔2h〕
自分自身の自我構造について整理しておく。
事後学習
〔2h〕
エゴグラムの結果から理解した点をまとめる。

6回
<コミュニケーション理論=やりとり分析ー>
コミュニケーションが自我構造のどの要素のやりとりとなっているかについて「やりとり分析」を学ぶ。
*演習 やりとりのパターンの例を挙げ、そのやりとり分析を行う。
*到達目標 「やりとり分析」で日常の会話が分析できるようになる。
事前学習
〔2h〕
「エゴグラム」の結果を基にして、自分のコミュニケーションのスタイルを再び考える。
事後学習
〔2h〕
自分自身の「やりとり」の特徴についてまとめる。

7回目
<私たちが他人から得たいもの—ストロークー>
人は生きていくために心理的に何を必要とするのか?それを得ようとして人はなにをするのか?について「ストローク」という概念を使って学ぶ。
*演習 自分の得たいストローク、得たくないストロークについて考える。
*到達目標 ストロークが人に与える影響の重要性について理解する。
事前学習
〔2h〕
人とのコミュニケーション〜得られるものは何かについて考え、まとめておく。
事後学習
〔2h〕
自分が得たストローク、得られなかったストロークについて考え、まとめる。

8回
<不快なコミュニケーションー心理的ゲームー>
不快な気持ちで終わるコミュニケーションを取り上げ、そのやりとりで何が起きているかについて「心理的ゲーム」という概念を使って分析する。
また、なぜそのようなコミュニケーションが起きてしまうかについて学ぶ。
*演習 「心理的ゲーム」が起きている例を挙げ、それを分析する。
*到達目標 不快なコミュニケーションの成り立ちについて理解する。
事前学習
〔2h〕
コミュニケーションがうまくいかないとき、何が起こっているのかについて学んだことを基に考え、まとめる。
事後学習
〔2h〕
自分自身が陥りやすい「心理的ゲーム」を考え、まとめる。

9回
<人の対人関係パターンの成り立ち=人生脚本=>
一人一人に固有のコミュニケーションや対人関係のパターンはどのように形成され、大人になってからそれがどのように再現されるのかについて「人生脚本」という概念を用いて学ぶ。
*到達目標 「人生脚本」の概念の理解、それの与える影響について理解する。
事前学習
〔2h〕
人はどのような時に、不快なコミュニケーションを繰り返してしまうのかについて考えをまとめておく。
事後学習
〔2h〕
自分や親しい人の人生脚本について考え、まとめる。

10回
<変化の可能性-人生脚本からの脱却ー>
人が、自分の人生脚本を変えたいと思ったとき、何をどう考えていけばいいのかについて学ぶ。
そのためのカウンセリングのステップを解説する。
*演習 「人生脚本からの脱却」のステップに沿って、自己分析を行う。
*到達目標 カウンセリングのステップで人生脚本からの脱却が可能になることを理解する。
事前学習
〔2h〕
人生脚本を変えたいと思ったときに何ができるかについて考え、まとめる。
事後学習
〔2h〕
演習を通じて考えたことをまとめる。

11回
カウンセリングの基本ー対話的関係ー>
カウンセリングの基本である対話的関係を築くために必要なことは何かについて学ぶ。
*演習 「対話的関係の検討表」の実施
*到達目標 信頼ある対話的関係を築くために必要な要素について、自分自身の特性について理解する。
事前学習
〔2h〕
学んだことを基に、自分自身が他者の話をよく聴くために必要な要素について考えたことをまとめる。
事後学習
〔2h〕
演習を通じて学んだことをまとめる。

12回
<カウンセリング・心理療法の歴史と系譜Ⅰ>
カウンセリング・心理療法が発展してきた歴史を時代背景とともに学ぶ。
代表的な理論について基礎概念を学ぶ。
*到達目標 カウンセリング・心理療法の発展した経緯を理解し、主要な理論の基礎を理解する。
事前学習
〔2h〕
カウンセリング・心理療法について既知のことをまとめる。
事後学習
〔2h〕
代表的な理論について理解したことと疑問点についてまとめる。

13回
<カウンセリング・心理療法の歴史と系譜Ⅱ>
カウンセリング・心理療法の代表的な理論について学ぶ。
*到達目標 代表的な理論の基礎概念を理解する。
事前学習
〔2h〕
カウンセリング・心理療法の歴史と系譜について、前の授業で学んだことを再度復習しておく。
事後学習
〔2h〕
カウンセリング・心理療法の歴史の中で、それぞれの理論の発展してきた理由についてまとめる。

14回
事前学習
事後学習

15回
事前学習
事後学習

16回
事前学習
事後学習

17回
事前学習
事後学習

18回
事前学習
事後学習

19回
事前学習
事後学習

20回
事前学習
事後学習

21回
事前学習
事後学習

22回
事前学習
事後学習

23回目
事前学習
事後学習

24回
事前学習
事後学習

25回
事前学習
事後学習

26回
事前学習
事後学習

試験及び成績評価
期末レポート(60%)、毎回の授業の後に提示する課題(20%)、そして主体的・かつ積極的な授業への参加意欲(20%)を総合して評価する。
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
毎回の授業の後に提出する課題については、原則として次の授業の中でフィードバックを行う。
講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
参考文献・推薦図書
推薦図書については、適宜授業内で紹介する。
研究室
オフィスアワー
科目ナンバリング
学位授与方針との関連
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