教員名 : 平田 隆弘
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授業科目名
生体防御学
学年
3年
単位数
2.00単位
実務経験の有無
開講クォーター
セメスタ指定なし
担当教員
平田 隆弘
授業形態
授業で主に使用する言語
【言語】日本語/Japanese
授業方法区分
開講キャンパス
東金キャンパス
授業の到達目標及びテーマ
【必修科目】
【英語科目名】Infection and Host Defense Mechanism 【言語】Japanese ヒトの主な生体防御反応について、その機構を組織、細胞、分子レベルで理解するために免疫系に関する基本的知識を修得する。感染に対する生体防御機構、生体防御機構の破綻による代表的な免疫関連疾患、及び生体防御機構と医療、医薬品についても学ぶ。内的、外的要因によって 生体の恒常性が崩れた時に生ずる変化を理解するために、生体防御機構とその破綻による疾患についても学ぶ。生体防御反応に基づく生体の異常を理解するために、代表的な免疫関連疾患についての基本的知識を修得する。併せて、生体防御反応の臨床応用に関する基本的知識を身につける。薬剤師としての職能を発揮するために必要な知識を修得することで、薬の専門知識を有する医療従事者として相応しい資質を身につける 主なキーワードは、生体防御機構(自然免疫と獲得免疫)Toll-like Receptor補体、抗原と抗体、MHC 抗原の構造と機能、自己と非自己、リンパ球の分化と成熟(T細胞と細胞性免疫、B細胞と体液性免疫)、サイトカイン、ケモカイン、炎症、アレルギー、免疫学的分析法、抗体作成法、モノクローナル抗体 などであり、これらを、パワーポイントを多用したビジュアルなプレゼンテーションも活用しながら理解できる講義を目指す。 コアカリキュラム C8 (1)(2) 【主な学習方法】 講義、演習、試験 【事前・事後学習】http://www1.jiu.ac.jp/~soen1/se1.htm に 掲載してある問題を事前・事後学習で活用する。パスワードは、授業で開示する。(URLは、変更する可能性がありますので、講義内の指⽰に注意してください。) 事前事後各2時間、計4時間の学習を行ってください。 授業の概要
本講義を通じて、以下の薬学コアカリキュラムの目標に到達できることを目的とする。
・代表的なサイトカイン、増殖因子を挙げ、生理活性および作用機構について概説できる。(C31500) ・異物の侵入に対する物理的、生理的、化学的バリアー、および補体の役割について説明できる。(C32300) ・免疫反応の特徴(自己と非自己の識別、特異性、多様性、クローン性、記憶、寛容)を説明できる。(C32400) ・自然免疫と獲得免疫、および両者の関係を説明できる。(C32500) ・体液性免疫と細胞性免疫について説明できる。(C32600) ・免疫に関与する組織を列挙し、その役割を説明できる。(C32700) ・免疫担当細胞の種類と役割を説明できる。(C32800) ・免疫反応における主な細胞間ネットワークについて説明できる。(C32900) ・自然免疫および獲得免疫における異物の認識を比較して説明できる。(C33000) ・MHC 抗原の構造と機能および抗原提示での役割について説明できる。(C33100) ・T 細胞とB 細胞による抗原認識の多様性(遺伝子再構成)と活性化について説明できる(C33200) ・抗体分子の基本構造、種類、役割を説明できる。(C33300) ・免疫系に関わる主なサイトカインを挙げ、その作用を概説できる。(C33400) ・炎症の一般的症状、担当細胞および反応機構について説明できる。(C33500) ・アレルギーを分類し、担当細胞および反応機構について説明できる。(C33600) ・I型アレルギーの抗原としての原因食物について、諸外国と日本との違いについて概説できる。(C33601) ・自己免疫疾患と免疫不全症候群について概説できる。(C33700) ・臓器移植と免疫反応の関わり(拒絶反応、免疫抑制剤など)について説明できる。(C33800) ・感染症と免疫応答との関わりについて説明できる。(C33900) ・腫瘍排除に関与する免疫反応について説明できる。(C34000) ・モノクローナル抗体とポリクローナル抗体について説明できる。(C34200) ・血清療法と抗体医薬について概説できる。(C34300) ・免疫抑制薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)および臨床適用を説明できる。(E05601) ・以下のアレルギー疾患について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、接触性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、花粉症、消化管アレルギー、気管支喘息(重複) (E05700) ・アナフィラキシーショックについて、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。(E06000) ・以下の臓器特異的自己免疫疾患について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。バセドウ病(重複)、橋本病(重複)、悪性貧血(重複)、アジソン病、1型糖尿病(重複)、重症筋無力症、多発性硬化症、特発性血小板減少性紫斑病、自己免疫性溶血性貧血(重複)、シェーグレン症候群 (E06100) ・以下の全身性自己免疫疾患について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。全身性エリテマトーデス、強皮症、多発筋炎/皮膚筋炎、関節リウマチ(重複)(E06200) ・臓器移植(腎臓、肝臓、骨髄、臍帯血、輸血)について、拒絶反応および移植片対宿主(GVHD)の病態(病態生理、症状等)薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。(E06300 ) ・細菌感染症に関係する代表的な生物学的製剤(ワクチン等)を挙げ、その作用機序を説明できる。(E12401) ・科学、医療に関連する英語の代表的な用語を列挙し、その内容を説明できる。 (H03800) ・自然科学各分野における基本的単位、数値、現象の英語表現を列記できる。 (H04100) ・科学、医療に関連する英語の代表的な用語、英語表現を列記できる。 (H04200) ※授業についての質問はmanabaを活用してください。 【オフィスアワー】(春学期)水曜日4限5限 授業計画
1回
第1回 生体防御学イントロダクション、生体防御学の歴史
イントロダクションを通じて、生体防御学の概観について理解できる。これまでの研究の歴史についての知識を得る。(C32500, C32600) 【学習方法】 講義(パワーポイント)、演習 事前学習
【事前学習】教科書の該当部分(免疫のしくみ)を予習する。
教科書の該当部分を予習する。事前にweb上に掲載する問題を事前学習で目を通す。(1h) 事後学習
【事後学習】教科書の該当部分(免疫のしくみ)を復習する。
教科書の該当部分を復習する。事前にweb上に掲載する問題を事後学習で3回繰り返して解いてみる。関連部分の教科書・参考書を繰り返し読む。(3h) 2回
第2回 生体防御機構(自然免疫と獲得免疫)食細胞、NK細胞
自然免疫と獲得免疫、および両者の関係を説明できる。(C32500) 自然免疫に関わる免疫担当細胞(食細胞、NK細胞)についての基礎的な知識を得ることができる。(C32700) 【学習方法】 講義(パワーポイント)、演習 事前学習
【事前学習】教科書の該当部分(免疫に関する器官と細胞)を予習する。
事前にweb上に掲載する問題を事前学習で目を通す。(1h) 事後学習
【事後学習】教科書の該当部分を復習する。事前にweb上に掲載する問題を事後学習で3回繰り返して解いてみる。関連部分の教科書・参考書を繰り返し読む。(3h)
3回
第3回 自然免疫(Toll-like Receptor)、生体バリア、免疫担当細胞
自然免疫、特にToll-like Receptorについての基礎的な知識を得ることができる。生体バリア、免疫担当細胞についての基礎的な知識を得る。(C32700, C32800, C33000) 【学習方法】 講義(パワーポイント)、演習 事前学習
【事前学習】教科書の該当部分(免疫反応機構)を予習する。
事前にweb上に掲載する問題を事前学習で目を通す。(1h) 事後学習
【事後学習】教科書の該当部分(免疫反応機構)を復習する。
事前にweb上に掲載する問題を事後学習で3回繰り返して解いてみる。関連部分の教科書・参考書を繰り返し読む。(3h) 4回
第4回 補体、抗原と抗体
補体についての基礎的な知識を得ることができる。 抗原抗体反応についての基礎的な知識を得る。 【学習方法】 講義(パワーポイント)、演習 事前学習
【事前学習】教科書の該当部分(抗原・抗体・補体)を予習する。
事前にweb上に掲載する問題を事前学習で目を通す。(1h) 事後学習
【事後学習】教科書の該当部分(抗原・抗体・補体)を復習する。
事前にweb上に掲載する問題を事後学習で3回繰り返して解いてみる。関連部分の教科書・参考書を繰り返し読む。(3h) 5回
第5回 抗体分子の種類、構造、役割
抗体分子についての基礎的な知識を得ることができる。(C33300) 【学習方法】 講義(パワーポイント)、演習 事前学習
【事前学習】教科書の該当部分(抗原・抗体・補体)を予習する。
事前にweb上に掲載する問題を事前学習で目を通す。(1h) 事後学習
【事後学習】教科書の該当部分(抗原・抗体・補体)を復習する。
事前にweb上に掲載する問題を事後学習で3回繰り返して解いてみる。関連部分の教科書・参考書を繰り返し読む。(3h) 6回
第6回 MHC 抗原の構造と機能および抗原提示経路、自己と非自己
MHC 抗原の構造と機能および抗原提示経路の基礎的な知識を得ることができる。自己と非自己について分子レベルで理解できる。(C33100) 【学習方法】 講義(パワーポイント)、演習 事前学習
【事前学習】教科書の該当部分(主要組織適合遺伝子複合体MHC)を予習する。
事前にweb上に掲載する問題を事前学習で目を通す。(1h) 事後学習
【事後学習】教科書の該当部分(主要組織適合遺伝子複合体MHC)を復習する。
事前にweb上に掲載する問題を事後学習で3回繰り返して解いてみる。関連部分の教科書・参考書を繰り返し読む。(3h) 7回目
第7回 演習(確認ミニテスト)
これまで習った知識を整理するためにテスト形式の演習を行う。 【学習方法】 演習 事前学習
【事前学習】教科書、ノートなどを利用して、授業第1回から第6回の総復習(3h)
事後学習
【事後学習】演習問題を利用して、授業第1回から第6回の総まとめ(3h)
8回
第8回 リンパ球の分化と成熟1(T細胞、細胞性免疫)リンパ球の分化と成熟2(B細胞、体液性免疫)
リンパ球の分化と成熟についての基礎的な知識を得ることができる。(C33200) 【学習方法】 講義(パワーポイント)、演習 事前学習
【事前学習】教科書の該当部分(リンパ球の分化と成熟)を予習する。
事前にweb上に掲載する問題を事前学習で目を通す。(1h) 事後学習
【事後学習】教科書の該当部分(リンパ球の分化と成熟)を復習する。
事前にweb上に掲載する問題を事後学習で3回繰り返して解いてみる。関連部分の教科書・参考書を繰り返し読む。(3h) 9回
第9回 クローン選択説、免疫寛容、免疫系に関わる主なサイトカイン(1)
クローン選択説、免疫寛容についての基礎的な知識を得ることができる。(C33400) 血清療法と抗体医薬について概説できる。(C34300) 【学習方法】 講義(パワーポイント)、演習 事前学習
【事前学習】教科書の該当部分(サイトカインとシグナル伝達)を予習する。
事前にweb上に掲載する問題を事前学習で目を通す。(1h) 事後学習
【事後学習】教科書の該当部分(サイトカインとシグナル伝達)を復習する。
事前にweb上に掲載する問題を事後学習で3回繰り返して解いてみる。関連部分の教科書・参考書を繰り返し読む。(3h) 10回
第10回 免疫系に関わる主なサイトカイン(2)、ケモカイン、炎症
サイトカイン、ケモカイン、炎症についての基礎的な知識を得ることができる。 免疫反応における主な細胞間ネットワークについて説明できる。(C32900, C33500) 【学習方法】 講義(パワーポイント)、演習 事前学習
【事前学習】教科書の該当部分(サイトカインとシグナル伝達)を予習する。
事前にweb上に掲載する問題を事前学習で目を通す。(1h) 事後学習
【事後学習】教科書の該当部分(サイトカインとシグナル伝達)を復習する。
事前にweb上に掲載する問題を事後学習で3回繰り返して解いてみる。関連部分の教科書を読む。(3h) 11回
第11回 アレルギーの分類、治療(1)
アレルギーについての基礎的な知識を得ることができる。(C33600, C33601, E05700) Th1細胞とTh2細胞の違いについてわかる。 【学習方法】 講義(パワーポイント)、演習 事前学習
【事前学習】教科書の該当部分(アレルギー)を予習する。
事前にweb上に掲載する問題を事前学習で目を通す。(1h) 事後学習
【事後学習】教科書の該当部分(アレルギー)を復習する。
事前にweb上に掲載する問題を事後学習で3回繰り返して解いてみる。関連部分の教科書を読む。(3h) 12回
第12回 アレルギーの分類、治療(2) 生体防御機構の破綻(免疫不全、自己免疫疾患)
アナフィラキシーショックについて説明できる。(E06000) 生体防御機構の破綻(免疫不全、自己免疫疾患)についての基礎的な知識を得ることができる.(C33700, E06100, E06200) 【学習方法】 講義(パワーポイント)、演習 事前学習
【事前学習】教科書の該当部分(アレルギー、免疫と病気)を予習する。
事前にweb上に掲載する問題を事前学習で目を通す。(1h) 事後学習
【事後学習】教科書の該当部分(アレルギー、免疫と病気)を復習する。
事前にweb上に掲載する問題を事後学習で3回繰り返して解いてみる。関連部分の教科書を読む。(3h) 13回
第13回 感染(細菌、ウイルス)や腫瘍(がん)に対する生体防御機構、生体防御機構と医療、臓器移植と免疫反応の関わり、免疫学的分析法
感染に対する生体防御機構についての基礎的な知識を得ることができる。(C33900) 腫瘍排除に関与する免疫反応について説明できる。(C34000) 生体防御機構と医薬品(免疫抑制薬)、免疫学的分析法、抗体作成、モノクローナル抗体、臓器移植と免疫反応、免疫抑制薬についての基礎的な知識を得ることができる。(C33800, E05601) 免疫学的分析法、抗体作成法、モノクローナル抗体についての基礎的な知識を得ることができる。・モノクローナル抗体とポリクローナル抗体について説明できる。(C34200) 抗体作成法、モノクローナル抗体についての基礎的な知識を得ることができる。 細菌感染症に関係する代表的な生物学的製剤(ワクチン等)を挙げ、その作用機序を説明できる。(E12401) 全体の総括 【学習方法】 講義(パワーポイント)、演習 事前学習
【事前学習】教科書の該当部分(感染に関する免疫の仕組み・免疫学的分析法)を予習する。
事前にweb上に掲載する問題を事前学習で目を通す。(1h) 事後学習
【事後学習】教科書の該当部分(感染に関する免疫の仕組み・免疫学的分析法)を復習する。
事前にweb上に掲載する問題を事後学習で3回繰り返して解いてみる。関連部分の教科書を読む。(3h) 14回
定期試験(期末試験)
事前学習
【事前学習】教科書、ノートなどを利用して、授業第1回から第13回の総復習(4h)
事後学習
15回
事前学習
事後学習
16回
事前学習
事後学習
17回
事前学習
事後学習
18回
事前学習
事後学習
19回
事前学習
事後学習
20回
事前学習
事後学習
21回
事前学習
事後学習
22回
事前学習
事後学習
23回目
事前学習
事後学習
24回
事前学習
事後学習
25回
事前学習
事後学習
26回
事前学習
事後学習
試験及び成績評価
定期試験の成績を90-100%とする。授業態度などの結果を考慮する場合でも10%を超えることはない。定期試験で合格点に届かない場合再試験を行う。
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
第7回 演習(確認ミニテスト)に対するフィードバックについて:次回授業内で答案を返却し解説・講評する。
講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
薬系免疫学 改訂第4版
植田 正 , 前仲 勝実
南江堂
9784524404117
参考文献・推薦図書
スタンダード薬学シリーズⅡ 4 日本薬学会編 生物系薬学Ⅲ.
生体防御と微生物(東京化学同人) 薬学領域の病原微生物学・感染症学・化学療法学 (廣川書店) 基礎免疫学 免疫システムの機能とその異常(エルゼビア・ジャパン) シンプル微生物学 改訂第6版 (南江堂) 研究室
東金キャンパス・薬学部 K棟3階・ K305 号室
オフィスアワー
【オフィスアワー】水曜日4限5限
科目ナンバリング
学位授与方針との関連
関連ページ
https://www.jiu.ac.jp/visitors/students/detail/id=1001
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