シラバス情報

授業科目名
卒業研究及び卒業論文
学年
4年
単位数
4.00単位
実務経験の有無
開講クォーター
セメスタ指定なし
担当教員
田嶋 公人、堀江 俊治
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語
授業方法区分
開講キャンパス
東金キャンパス
授業の到達目標及びテーマ
 一連の薬学専門知識を修得した学生がさらに医療や薬学に関する深い専門性、国際性、創造性および倫理性を修得することを目的として実施する。さらに、この研究経験を通して、研究データを批判的に解析し議論する能力および科学的根拠に基づき、課題を発見し問題を解決する能力を醸成する。また、得られた研究成果について効果的なプレゼンテーションと質疑応答をする能力といった研究マインドを研き、薬剤師に必要な生涯にわたり継続的に学ぶという探求心を醸成する。
 動物個体、組織、細胞を用いた基礎薬理学実験、免疫組織染色、病態動物モデルを用いた病態解析、漢方薬・天然薬物・医薬品の薬効解析を行う。また、得られた結果を生物統計法を用いてデータ解析し、プレゼン資料を作成する。研究成果はわかりやすく発表し、それに対する質問に対して論理的に回答する力を養う。
 薬学の知識を総合的に理解し、医療社会に貢献するために、卒業研究課題を通して、薬学・医療の進歩と改善に資するため に、科学的根拠に基づいて研究を遂行する意欲と問題発見・解決能力を修得し、それを生涯にわたって高め続ける態度を養うことを到達目標とする。

キーワード:消化器病、知覚過敏性、薬理作用と作用機序
授業の概要
【必修科目】
①科目名:卒業研究及び卒業論文(Final Project and Final Thesis for Undergraduates)
②授業形態:研究(実験)、SGD、レポート、プレゼン
③内容
 研究課題の達成までのプロセスを体験して、課題を発見し問題を解決できる能力を醸成する。研究活動に必要な基本理念および知識・技能・態度を習得し、専門性を追求し、新しい知見や身につけた技能を後輩に伝えられるようになる。
 ストレスあるいは炎症によって引き起こされる消化器病と薬物受容体に関する薬理学的テーマに関して、課題設定・背景の調査・文献検索から紹介・調査計画や実験計画の立案と実践・結果や考察の表現・研究活動のまとめを通じて、課題発見や問題解決に資する能力を醸成する。
 また、卒業研究活動を通して、薬学に関連した英文学術雑誌などを読み理解する知識を修得する。これらの成果を卒業論文としてまとめ、プレゼンテーションを行うことで、最終的には医療人として必要な生涯学習と探究心を養う。

授業計画
1回
オリエンテーション
 解説講義によりこれまでの研究背景を把握し、概略に関して自分の言葉でまとめる。
・自らが実施する研究に係る法令、指針について概説できる。(G00500)
事前学習
卒業研究実施に必要な情報収集と解析を行う 2h
事後学習
研究室配属生のこれまでの卒業論文を読み自分自身が行うテーマ内容との関連を考える   2h

2回
背景の調査1
 研究テーマに関連する過去の事例について、文献検索を行い、どのようなトピックスで研究活動が実践されているか認識する。
・研究の実施、患者情報の取扱い等において配慮すべき事項について説明できる。(G00600)
事前学習
これまでの研究室配属生の卒業論文等を読み、自らのテーマとの関連を考える    2h
事後学習
これまでの研究室配属生の卒業論文等を読み、自らのテーマとの関連を考える    2h

3回
背景の調査2
 研究テーマに関連する過去の事例について、文献検索を行い、興味ある文献を精読し、どのような観点で研究活動が実践されているか、その結果としてどのような知見が得られたか、紹介する。
・研究課題に関する国内外の研究成果を調査し、読解、評価できる。(知識・技能)(G00800)
事前学習
テーマに関連する研究論文を読み、自らの テーマの背景や研究手法、研究の意義などを考 える 2h
事後学習
テーマに関連する研究論文を読み、自らの テーマの背景や研究手法、研究の意義などを考 え る 2h

4回
研究計画の立案1
 研究活動を進めるに当たり必要な情報、方法論、結果の解釈に必要な技法について、時間軸との兼ね合いから、いつまでにどこまで到達するか、計画を立てる。
・新たな課題にチャレンジする創造的精神を養う。(態度)(G00400)
事前学習
自らのテーマの研究調査の方向性を考える 2h
事後学習
テーマに関連する研究論文の調査を行う    2h

5回
研究計画の立案2
 研究活動を進めるに当たり必要な具体的活動指針について、実現性を踏まえて計画を立てる。
・研究には自立性と独創性が求められていることを知る。(G00200)
事前学習
テーマに関連する研究論文を読み、目標設定の準備をする   2h
事後学習
テーマに関連する研究論文の調査を行う    2h

6回
研究計画の立案3
・研究結果に基づき、新たな研究活動計画を立てる。
・目標に至るまでの手法(工程) について、指導教員と議論し、修正する
・課題達成のために解決すべき問題点を抽出し、研究計画を立案する。(知識・技能)(G00900)
事前学習
テーマに関連する研究論文を読み、曖昧な点などを調べておく    2h
事後学習
再度、テーマに関連する研究論文の調査を行う   2h

7回目
研究計画の実践1
 研究計画に基づき、研究活動を実践する。
・研究計画に沿って、意欲的に研究を実施できる。(技能・態度)(G01000)
事前学習
テーマに関連する研究論文を読み、データの収集、実験器具、機器、試薬などを調べておく   2h
事後学習
研究結果について吟味する    2h

8回
研究計画の実践2
 研究計画に基づき実践した結果の解釈を踏まえて、研究活動を実践する。
・正義性、社会性、誠実性に配慮し、法規範を遵守して研究に取り組む。(態度)(G00700)
事前学習
テーマに関連する研究論文を読み、データの収集、実験器具、機器、試薬などを調べてみる。 2h
事後学習
研究結果について吟味し、まとめる    2h

9回
研究結果の解釈1
 自分自身の研究テーマ内容沿って、調査、実験等を行う。結果を指導教員と共有して議論し、適宜、研究方法の修正を行う。
 研究活動の実践から得られた結果について、統計的解釈を含めて解析する。
・現象を客観的に捉える観察眼をもち、論理的に思考できる。(知識・技能・態度)(G00300)
事前学習
研究結果の意味を考え、次に行う実験内容を考える   2h
事後学習
研究結果について吟味し、まとめる    2h

10回
研究結果の解釈2
 研究活動の実践から得られた結果について、解析した結果から導かれる推論について検討する。
・研究の各プロセスを適切に記録し、結果を考察する。(知識・技能・態度)(G01100)
事前学習
研究結果の意味を考え、次に行う実験内容を考える   2h
事後学習
研究結果について吟味し、まとめる    2h

11回
研究結果の解釈3
 研究活動の実践から得られた結果について、解析した結果から導かれる推論について議論する。
事前学習
研究結果の意味を考え、次に行う内容を考える   2h
事後学習
研究結果について吟味し、まとめる    2h

12回
研究活動の表現1
 研究の中間結果のために、研究結果の進捗をまとめ指導教員と議論して発表資料を作成する。
 自らの研究活動から得られた知見について、様々な手法を用いて表現する。
・ 研究成果の効果的なプレゼンテーションを行い、適切な質疑応答ができる。(知識・技能・態度)(G01200)
事前学習
研究の中間結果の報告に備え、構成を考える   2h
事後学習
研究結果について吟味し、まとめる    2h

13回
研究活動の表現2
 自らの研究活動を表現したものを題材として、討論する。
 研究の中間結果を発表し、質疑とともにアドバイスを受け、計画の変更を考える。
・ 研究成果の効果的なプレゼンテーションを行い、適切な質疑応答ができる。(知識・技能・態度)(G01200)
事前学習
研究の中間発表に向けての準備を行う    2h
事後学習
議論した内容を振り返り、まとめる    2h

14回
研究の中間結果を発表し、質疑とともにアドバイスを受け、計画の変更を考える
研究成果の効果的なプレゼンテーションを行い、適切な質疑応答ができる。(知識・技能・態度)(G01200)
事前学習
研究の中間発表に向けての準備を行う    2h
事後学習
議論した内容を振り返り、まとめる    2h

15回
自分自身の研究テーマ内容沿って、調査、実験等を行う。結果を指導教員と共有して議論し、適宜、研究方法の修正を行う
事前学習
研究結果の意味を考え、次に行う内容を考える   2h
事後学習
研究結果について吟味し、まとめる    2h

16回
自分自身の研究テーマ内容沿って、調査、実験等を行う。結果を指導教員と共有して議論し、適宜、研究方法の修正を行う。

事前学習
研究結果の意味を考え、次に行う内容を考える   2h
事後学習
研究結果について吟味し、まとめる    2h

17回
自分自身の研究テーマ内容沿って、調査、実験等を行う。結果を指導教員と共有して議論し、適宜、研究方法の修正を行う。
事前学習
研究結果の意味を考え、次に行う内容を考える   2h
事後学習
研究結果について吟味し、まとめる    2h

18回
自分自身の研究テーマ内容沿って、調査、実験等を行う。結果を指導教員と共有して議論し、適宜、研究方法の修正を行う。

事前学習
研究結果の意味を考え、次に行う内容を考える   2h
事後学習
研究結果について吟味し、まとめる    2h

19回
自分自身の研究テーマ内容沿って、調査、実験等を行う。結果を指導教員と共有して議論し、適宜、研究方法の修正を行う。
事前学習
研究結果の意味を考え、次に行う内容を考える   2h
事後学習
研究結果について吟味し、まとめる    2h

20回
構築した研究成果で中間発表を行う。
事前学習
これまでの研究データをまとめ、研究全体のストーリーを構築する    2h
事後学習
中間発表での指摘、意見をもとに最終発表に向けて内容を修正する    2h

21回
指導教員や研究室学生によるアドバイスや質問内容に適切に回答できるように、調査するとともに、自分の考えをまとめたスライド作成等の準備をする。
事前学習
学部の卒業研究発表会でプレゼンテーションを行うため、スライドと発表原稿を作成す る    2h
事後学習
発表練習でのアドバイスや質問内容に適切に回答できるように調査し、卒業発表会のプレゼンテーションに備える     2h

22回
学部の卒業研究発表会に向けてのスライド修正、発表時間を意識して、わかりやすいプレゼンテーションの練習を行う。

事前学習
発表練習でのアドバイスや質問内容に適切に回答できるように調査し、卒業発表会のプレゼンテーションに備える     2h
事後学習
指導教員や研究室学生によるアドバイスや質問内容に適切に回答できるように、調査するとともに、自分の考えをまとめ、卒業発表会のプレゼンテーションに反映させる     2h

23回目
学部の卒業研究発表会でプレゼンテーションを行い、質疑応答を行う。


事前学習
指導教員や研究室学生によるアドバイスや質問内容に適切に回答できるように、調査するとともに、自分の考えをまとめ、卒業発表会のプレゼンに反映させる     2h
事後学習
チューターや学生によるアドバイスや質問内容に適切に回答できかった内容があれば、調査して回答できるようにする     2h

24回
チューターや指導教員や研究室メンバーによるアドバイスや質問内容に適切に回答できるように、調査するとともに、自分の考えをまとめ、卒業論文に反映させる。

事前学習
卒業研究発表会でのプレゼンテーションか ら、自らの研究活動と自分自身の成長を振り返る   2h
事後学習
指摘されたアドバイス等から、不足している内容を調査、議論して自分の考えをまとめ 卒業論文に反映させる     2h

25回
卒業論文を完成する。
・研究成果を報告書や論文としてまとめることができる。(技能)(G01300)
事前学習
卒業論文を作成するために必要な準備を行う    2h
事後学習
研究実施内容から卒業論文の内容を吟味し過不足の確認をし、適切に反映させる    2h

26回
卒業研究のまとめとして、卒業論文の提出に伴い、自らの研究活動と自分自身の成長について振り返りを行う。

全体をカバーするSBOs
・薬剤師の使命に後輩等の育成が含まれることを認識し、ロールモデルとなるように努める。(態度)(A06600)
・後輩等への適切な指導を実践する。(技能・態度)(A06700)
事前学習
指導教員やチューターによるアドバイスや質問内容に適切に回答できるように、調査するとともに、自分の考えをまとめておく     2h
事後学習
卒業研究を通して身に付けたスキルを、今後のすべての活動に応用する     2h

試験及び成績評価
卒業研究に取り組む姿勢・態度および卒業論文の作成(60%、指導教員)、卒業研究発表(10%、指導教員)、卒業研究発表および自己分析レポート(30%、チューター教員)について、学部で作成したルーブリック評価表を用いたパフォーマンス評価を行う。指導教員が複数いる場合は、それぞれの教員が評価し、その平均値とする。チューターは当該学生の所属する研究室以外の教員が担当する
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
・学会発表、卒論発表、卒論に関するフィードバックは研究室セミナーを通して行う。
・卒業発表・卒業論文の内容について、自己、他学生、教員と意見交換を通じて、フィードバックを行う。
講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
論文など
該当なし
該当なし
該当なし
随時配布
参考文献・推薦図書
解説プリント、文献、参考書は随時与えられるか、教員の指示により/自主的に自分で入手する。
必要な文献、参考書は自らインターネットを利用して検索・調査し用意する。

【お勧めの書籍】
Q1. Pubmed(アメリカ国立医学図書館提供の無料データベース)で、研究テーマに関する英語論文を探すにはどうしらたいいの?
A1. 「図解 PubMed の使い方 インターネットで医学文献を探す 第7版 岩下 愛、山下ミユ 著(定価:1,800円+税、発売元:紀伊國屋書店)」などを手元にあると、PubMedを上手く活用するコツが書かれています。最新版は第8版で2022年4月に発売されています。

Q2. 動物実験を行うときに、何に注意していいか学べる書籍はありますか?
A2. 「マウス解剖イラストレイテッド 改訂版 野村慎太郎、永井信夫 著 (定価:3,600円+税、秀潤社)」がお勧めです。写真や動画もあり、麻酔やオペ道具の使い方も学べます。

Q3. 実験ノートの書き方などはどうしらたいいの?
A3. 「アット・ザ・ベンチ バイオ研究完全指南書 アップデート版 Kathy Barker, 中村敏一 監修 (定価:4,800円+税、メディカル・サイエンス・インターナショナル)」がもう売られていないかもしれませんが紹介したいです。研究室に配属されたら、この書籍を活用して実験データのまとめ方や記録を残すことの大切さをお伝えします。
研究室
堀江 俊治 K棟5階K508
田嶋 公人 K棟5階K507
オフィスアワー
堀江 俊治 金曜日昼休み〜5限
田嶋 公人 金曜日3〜5限
科目ナンバリング
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