薬学概論A ｜シラバス情報

授業科目名

薬学概論A

学年

1年

単位数

2.00単位

実務経験の有無

開講クォーター

セメスタ指定なし

担当教員

松本　かおり、秋元　雅之、大原　厚祐、懸川　友人、syllabus10、齋藤　カルメン、小柳　順一

授業形態

授業で主に使用する言語

日本語

授業方法区分

開講キャンパス

東金キャンパス

授業の到達目標及びテーマ

薬学概論は今後生涯に渡って学習を続けることとなるヒューマニズム教育の第一歩である。すなわちこのヒューマニズム教育により、生命にかかわる職業人となることを自覚し、それにふさわしい行動・態度を取ることができるようにならなければならない。さらに、人との共感的態度を身につけ、信頼関係を醸成し、生涯に渡ってそれらを向上させる習慣を身につけることを到達目標としている。

授業の概要

Fundamentals of Pharmaceutical Sciences
「薬学とは何か？」に関して歴史的出来事をとおして考え、医療、社会における薬学の役割、薬剤師の使命を知り、今後の薬剤師のあるべき姿を思い描くことで、医療薬学の理解を深める。また、常に社会に目を向け、生涯にわたって医療をとおして社会に貢献できるようになるために必要な心構えを身につける。
コアカリキュラムA(1)〜(5)、B(1)〜(4) 薬学準備教育ガイドライン(3)
【主な学習方法】　講義、講演、SGD、プロダクト作成

授業計画

1回

第1回　薬学概論とは（ガイダンス・概要）
薬学概論とは何か、科目のねらいが何かを概説できる。
薬学が総合科学であることを認識し、薬剤師の役割と学習内容を関連づける。(A06300)（薬学準備教育ガイドライン対応）
科学、医療に関連する英語の代表的な用語を列挙し、その内容を説明できる。(H03800)（薬学準備教育ガイドライン対応）
自然科学各分野における基本的単位、数値、現象の英語表現を列記できる。(H04100)（薬学準備教育ガイドライン対応）
科学、医療に関連する英語の代表的な用語、英語表現を列記できる。(H04200)
【学習方法】　講義、グループワーク
【主担当】　懸川

事前学習

[2h]事前に薬剤師を目指す理由に関してまとめておくこと。

事後学習

[2h]事後にどのような薬剤師を目指すか考え、これを今後の学習のモチベーションとする。
　　今後、薬学概論で習う英語で習う専門用語に関しても復習しておくこと。

2回

第2回　医療の目的、患者の権利、インフォームドコンセント
常に患者・生活者の視点に立ち、医療の担い手としてふさわしい態度で行動する。(A00100)
患者・生活者の健康の回復と維持に積極的に貢献することへの責任感を持つ。(A00200)
チーム医療や地域保健・医療・福祉を担う一員としての責任を自覚し行動する。(A00300)
患者・生活者のために薬剤師が果たすべき役割を自覚する。(A00800)
医薬品の適正使用における薬剤師の役割とファーマシューティカルケアについて説明できる。(A01000)
健康管理、疾病予防、セルフメディケーション及び公衆衛生における薬剤師の役割について説明できる。(A01300)
薬学の歴史的な流れと医療において薬学が果たしてきた役割について説明できる。(A02300)
患者の自己決定権とインフォームドコンセントの意義について説明できる。(A03600)
知り得た情報の守秘義務と患者等への情報提供の重要性を理解し、適切な取扱いができる。(A03700)
地域における薬局の機能と業務について説明できる。(B03900)
医薬分業の意義と動向を説明できる。(B04000)
災害時の薬局の役割について説明できる。(B04300)
在宅医療及び居宅介護における薬局と薬剤師の役割について説明できる。(B04600)
【学習方法】　講義
【主担当】　懸川

事前学習

[2h]事前に医療の目的について調べておくこと。

事後学習

[2h]この授業で配布した資料を読み、理解を深める。

3回

第3回　倫理、薬の歴史、薬学の歴史、薬学の理念と役割、薬剤師の役割
薬物療法の歴史と、人類に与えてきた影響について説明できる。(A02400)
薬剤師の誕生から現在までの役割の変遷の歴史（医薬分業を含む）について説明できる。(A02500)
生命の尊厳について、自らの言葉で説明できる。(A02700)
生命倫理の諸原則（自律尊重、無危害、善行、正義等）について説明できる。(A02800)
薬剤師が遵守すべき倫理規範（薬剤師綱領、薬剤師倫理規定等）について説明できる。(A03200)
患者の価値観、人間性に配慮することの重要性を認識する。(A03400)
患者の基本的権利の内容（リスボン宣言等）について説明できる。(A03500)
保健、医療、福祉、介護における多職種連携協働及びチーム医療の意義について概説できる。(A05201)
多職種連携協働に関わる薬剤師、各職種及び行政の役割について説明できる。(A05353)
チーム医療に関わる薬剤師、各職種、患者・家族の役割について概説できる。(A05401)
自己の能力の限界を認識し、状況に応じて他者に協力・支援を求める。(A05500)
チームワークと情報共有の重要性を理解し、チームの一員としての役割を積極的に果たすように努める。(A05600)
「薬剤師として求められる基本的な資質」について、具体例を挙げて説明できる。(A06200)
薬剤師が倫理規範や法令を守ることの重要性について討議する。(B00400)
倫理規範や法令に則した行動を取る。(B00500)
【主担当】　小柳

事前学習

[2h]事前に医療の目的について調べておくこと。

事後学習

[2h]この授業で配布した資料を読み、理解を深める。

4回

第4回　薬とは・患者安全（WHO定義）・薬害・リスクマネージメント
医薬品の効果が確率論的であることを説明できる。(A01100)
医薬品のリスクを認識し、患者を守る責任と義務を自覚する。(A01600)
WHO による患者安全の考え方について概説できる。(A01700)
医療に関するリスクマネジメントにおける薬剤師の責任と義務を概説できる。(A01801)（大学独自の薬学専門教育対応）
医薬品が関わる代表的な医療過誤やインシデントの事例を列挙し、その原因と防止策を概説できる。(A01901)（大学独自の薬学専門教育対応）
重篤な副作用の例について、患者や家族の苦痛を理解し、これらを回避するための手段を討議する。(A02000)
代表的な薬害の例（サリドマイド、スモン、非加熱血液製剤、ソリブジン等）について、その原因と社会的背景及びその後の対応を概説できる。(A02100)
代表的な薬害について、患者や家族の苦痛を理解し、これらを回避するための手段を討議する。(A02200)
日本薬局方の意義と構成について説明できる。(B02100)
健康被害救済制度について概説できる。(B02301)（大学独自の薬学専門教育対応）
日本の社会保障制度の枠組みと特徴について概説できる。(B02801)（大学独自の薬学専門教育対応）
医療保険制度について説明できる。(B02900)
【学習方法】　講義
【主担当】　小柳

事前学習

[2h]事前に薬害について調べておくこと。

事後学習

[2h]この授業の振り返りを行ない、薬剤師の患者安全・薬害に対しての役割を理解する。

5回

第5回　処方箋の読み方と患者にやさしいクスリ
処方箋とは、ある特定の患者に対して交付する「調剤指示書」であることを概説できる。
処方箋にどの様な情報が記入されているのか概説できる。
添付文書にどの様な情報が記入されているのか概説できる。
社会からの要求からどの様な剤形が開発されてきたのか概説できる。
患者にやさしいクスリの剤形を概説できる。
人・社会が医薬品に対して抱く考え方や思いの多様性について討議する。(B00200)
人・社会の視点から薬剤師を取り巻く様々な仕組みと規制について討議する。(B00300)
【学習方法】　講義、SGD、発表
【主担当】　松本・小柳

事前学習

[2h]事前に処方せんに関する情報、事前に社会が医薬品に抱く考え方、思いの多様性に関して調べておくこと。

事後学習

[2h]この授業を通して薬剤師が処方せんから得ることのできる情報に関して復習する。さらにこの授業の振り返りを行ない、社会から求められているニーズに対応する方法を考える。

6回

第6回　薬物乱用防止教室
薬物乱用防止、自殺防止における薬剤師の役割について説明できる。(A01400)
薬物の乱用による健康への影響について説明し、討議する。(D04400)
【学習方法】　講義、SGD、発表
【主担当】　小柳

事前学習

[2h]事前に危険ドラッグについて調べておくこと。

事後学習

[2h]この授業の振り返りを行ない、薬剤師の薬物乱用に対しての役割を理解する。

7回目

第7回　高齢者疑似体験
現代社会が抱える課題（少子・超高齢社会等）に対して、薬剤師が果たすべき役割を提案する。(A01500)
高齢者の疑似体験を通して、高齢者に配慮すべき行動について、討議する。(B04581)（大学独自の薬学専門教育対応）
【学習方法】　体験学習
【主担当】　松本

事前学習

[2h]事前に家族に対して加齢の体に対する影響を調査しておく。

事後学習

[2h]この体験学習を通して患者の気持ちに配慮する必要性を復習する。

8回

第8回　生薬講義＆万葉の杜見学
薬用植物は「くすり」の原点であり、人類の歴史に於いてほんの２世紀前までは「くすり」とは「自然界の薬」すなわち「薬用植物や生薬（しょうやく）」以外になかった。そこで薬のルーツである生薬に関して学ぶ。
薬学の歴史的な流れと医療において薬学が果たしてきた役割について説明できる。(A02300)
薬物療法の歴史と、人類に与えてきた影響について説明できる。(A02400)
【学習方法】　講義、観察
【主担当】　大原

事前学習

[2h]事前に第3回講義で学習してきた内容（薬の歴史）に関してまとめておくこと。

事後学習

[2h]薬のルーツである生薬に関して理解を深めること。

9回

第9回　薬剤師講演1　医薬品開発
医薬品の効果が確率論的であることを説明できる。(A01100)
医薬品の創製（研究開発、生産等）における薬剤師の役割について説明できる。(A01200)
医薬品のリスクを認識し、患者を守る責任と義務を自覚する。(A01600)
【学習方法】　講義
【主担当】　秋元

事前学習

[2h]事前に医薬品の開発について調べておくこと。

事後学習

[2h]この授業で学習した医薬品開発に係る薬剤師の職能についてまとめ、理解を深める。

10回

第10回　患者講演会
常に患者・生活者の視点に立ち、医療の担い手としてふさわしい態度で行動する。(A00100)
患者・生活者の健康の回復と維持に積極的に貢献することへの責任感を持つ。(A00200)
チーム医療や地域保健・医療・福祉を担う一員としての責任を自覚し行動する。(A00300)
患者・患者家族・生活者が求める医療人について、自らの考えを述べる。(A00400)
患者・生活者のために薬剤師が果たすべき役割を自覚する。(A00800)
患者の価値観、人間性に配慮することの重要性を認識する。(A03400)
患者や家族、周囲の人々の心身に及ぼす病気やケアの影響について概説できる。(A05001)（大学独自の薬学専門教育対応）
患者・家族・生活者の心身の状態や多様な価値観に配慮して行動する。(A05100)
保健、医療、福祉、介護における多職種連携協働及びチーム医療の意義について概説できる。(A05201)（大学独自の薬学専門教育対応）
多職種連携協働に関わる薬剤師、各職種及び行政の役割について説明できる。(A05300)
【学習方法】　講演、SGD
【主担当】　小柳

事前学習

[2h]事前に他の医療専門職の職能に関して調べておく。

事後学習

[2h]この授業で学習したことを通して医療人が患者一人一人に対応する必要性を理解できる。

11回

第11回目　薬剤師体験
常に患者・生活者の視点に立ち、医療の担い手としてふさわしい態度で行動する。(A00100)
患者・生活者の健康の回復と維持に積極的に貢献することへの責任感を持つ。(A00200)
患者・生活者のために薬剤師が果たすべき役割を自覚する。(A00800)
模擬患者に、医療の担い手としてふさわしい態度で、対応する。(A00101)（大学独自の薬学専門教育対応）
【学習方法】　服薬指導
【主担当】　松本

事前学習

[2h]事前に患者講演会での学習を復習しておくこと。

事後学習

[2h]薬剤師として活躍するに当たって、社会から求められることに関して復習しておくこと。

12回

第12回　薬害プロダクト作成ガイダンスとプロダクト作成
薬剤師講演を通して薬の適正使用に対する薬剤師の役割を知り、副作用・薬害の発見に薬剤師がどのような役割を担わなければならないか自覚する。
医薬品の適正使用における薬剤師の役割とファーマシューティカルケアについて説明できる。(A01000)
医薬品のリスクを認識し、患者を守る責任と義務を自覚する。(A01600)
代表的な薬害の例（サリドマイド、スモン、非加熱血液製剤、ソリブジン等）について、その原因と社会的背景及びその後の対応を概説できる。(A02100)
代表的な薬害について、患者や家族の苦痛を理解し、これらを回避するための手段を討議する。(A02200)
生と死に関わる倫理的問題について討議し、自らの考えを述べる。(A02900)
科学技術の進歩、社会情勢の変化に伴う生命観の変遷について概説できる。(A03000)
医療・福祉・医薬品に関わる問題、社会的動向、科学の進歩に常に目を向け、自ら課題を見出し、解決に向けて努力する。(A05700)
定められた書式、正しい文法に則って文書を作成できる。(H15700)
目的（レポート、論文、説明文書など）に応じて適切な文書を作成できる。(H15800)
将来の薬剤師と薬学が果たす役割について討議する。(A02600)
【学習方法】　講義
【主担当】　小柳

事前学習

[2h]事前に薬害の概要、薬剤師は薬害をどのように防ぐべきか考えておくこと。

事後学習

[2h]この授業で学習したことを通して、自身で将来の目標をはっきりさせ、薬剤師として副作用・薬害を防ぐために何をしなければならないのか考え、社会からの要求に応えられるようになる。

13回

薬学概論で今までに学習してきた内容に関して復習する。
早期臨床体験発表会のスケジュールに関して説明する。
生涯にわたって自ら学習する重要性を認識し、その意義について説明できる。(A06400)
生涯にわたって継続的に学習するために必要な情報を収集できる。(A06500)
【学習方法】　講義、SGD
【主担当】　小柳

事前学習

[2h]事前に薬学概論で学習した内容に関して復習しておく。

事後学習

[2h]薬学概論で学習した内容を復習して、再度どの様な薬剤師を目指すのか考えること。

14回

定期試験

事前学習

薬学概論で学習した内容を復習しておくこと。[2hr以上]

事後学習

解らなかった問題に関して復習しておくこと。[2hr以上]

15回

事前学習

事後学習

16回

事前学習

事後学習

17回

事前学習

事後学習

18回

事前学習

事後学習

19回

事前学習

事後学習

20回

事前学習

事後学習

21回

事前学習

事後学習

22回

事前学習

事後学習

23回目

事前学習

事後学習

24回

事前学習

事後学習

25回

事前学習

事後学習

26回

事前学習

事後学習

試験及び成績評価

定期試験とレポートを実施する。評価配分は以下の通り。
定期試験40％、授業への取り組み20％、レポート40％

課題(試験やレポート等)に対するフィードバック

次回授業内で解説いたします。

講義で使用するテキスト（書名・著者・出版社・ISBN・備考）

新・薬学概論　第３版

廣部雅昭

廣川書店

978-4-567-40122-7

参考文献・推薦図書

配付資料を参考のこと。

研究室

東金キャンパス・K棟・K604

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学位授与方針との関連