シラバス情報

授業科目名
日本企業研究
学年
1年
単位数
2.00単位
実務経験の有無
〇(実務経験有)
開講クォーター
セメスタ指定なし
担当教員
大江 宏子
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語
授業方法区分
開講キャンパス
紀尾井町キャンパス
授業の到達目標及びテーマ
日本の優秀企業研究、特に、日本経済を支えるモノづくり、中小企業のビジネス戦略を通して、日本企業の強さはどこにあるのかを探求する。具体的には、
1) 持続可能な企業を支える戦略、企業文化、企業を支える人づくりなどののキーテーマを掘り下げる。
2) 日本の中小企業の行動原理を支える起業家精神、持続可能なビジネスマインドを発掘し、モデル化する。
3) 企業が時代の要請を受け、進化し、成長し続けるに必要な要素を、経営品質モデルに照らして考察する。

これらの問題意識をもって、日本企業分析を行い、日本企業のビジネス展開を支える基盤的要素に関する知識を得、他国の市場における横展開、アクショナブルな示唆を提示できるようになる。

また、日本企業を支えてきた企業経営者、公的部門の政策立案者等の学外の専門家の協力を得、基調講演及び学生を交えて討議(ワークショップ)の機会を設ける。

授業の概要
新原浩朗著の日本の優秀企業研究が」示唆した、「企業経営の原点-6つの条件」に沿って、具体的な企業のケーススタディを中心に進めていく。そこでは、サブテーマとして、公的機関の支援(産官学連携=トリプルヘリックス)の功罪、企業家オリエンテーションの5つの指針などにも触れつつ、最新のアカデミアの理論的議論と、実践の融合を目指していく。

基本となる概念的枠組み、新原の6条件は、次のとおりである。
第1の条件 分からないことは分けること/ 第2の条件 自分の頭で考えて考えて考え抜くこと/ 第3の条件 客観的に眺め不合理な点を見つけられること/ 第4の条件 危機をもって企業のチャンスに転化すること/ 第5の条件 身の丈に合った成長を図り、事業リスクを直視すること/ 第6の条件 世のため、人のためという自発性の企業文化を埋め込んでいること。

授業計画
1回
1. イントロダクション:授業の進め方について

事前学習
シラバスに目を通しておくこと。
事後学習
授業の復習

2回
2.日本の優秀企業とその条件
ー新原六条件
ーアントレ・オリエンテーションの5次元
ー分析の視点と考察のフレームワーク
事前学習
優秀企業の6つの条件について、マテリアルを一読しておくこと。
事後学習
授業の復習

3回
3. 事例研究 (1)優秀企業の条件とその実例
ー老舗という概念
ーテキストマイニングによるテーマ分析(実例)
ー分析対象の企業に関する「強み」実践研究(グループワーク)

事前学習
授業用のマテリアルを一読しておくこと。
事後学習
授業の復習

4回
4. 事例研究 (3)自動車産業を支える下請け・部品メーカー・チューナラーの活躍と可能性
ー自転車部品、エンジン機能と世界市場
ー電気自動車ブームの評価と構想
ーエンジンの競争からみた価値共創と将来展望、持続可能な開発目標の文脈から
事前学習
4. 事例研究 (2)優秀企業の条件とその実例
ー老舗という概念 続編
ー分析対象の企業に関する「強み」実践研究(グループワーク)結果の発表と議論
ー部外講師(経営品質アセッサー)による総括
事後学習
5.日本企業の強み再論
ーアントレ・オリエンテーションについて
ー日本の経営品質(経営品質モデル)
ー部外専門家による講演と討議(ワークショップ)

5回
5.事例研究 (4) 産官学連携による価値共創
ートリプルヘリックスという考え方
ーPDCAからOODAへ
ー国際的・多様な文化のせめぎあいと意思決定(実験)


事前学習
講義のマテリアルを一読して下さい。
事後学習
授業の復習

6回
6.事例研究 (5) 日本の伝統産業の展望と国際化
ー鉄器、漆、畳等の日本の生活に根差した製品の海外展開
ーイノベーションを阻害する要因分析と課題解決
ー新原条件に照らした議論

事前学習
授業のマテリアルを一読してください。
事後学習
授業の復習

7回目
7. 日本の企業経営再論ー1−
(中小企業の専門家による講演とワークショップ)
−日本企業経営に関する「これまで」
ー所得倍増計画、バブル期、金融危機、就職氷河期、失われた20年
事前学習
授業のマテリアルを一読してください。
事後学習
授業の復習

8回
8. 日本の企業経営再論ー2−
(中小企業の専門家による講演とワークショップ)
−日本企業経営に関する「これから」
ー新興国(中国、インドなど)の台頭と影響
ーIT革命(〜DX)
ーSDGS、ダイバーシティ、働き方革命など
事前学習
授業のマテリアルを一読してください。
事後学習
授業の復習

9回
9. 事例研究(6)(地方都市と産業研究)
ー伊勢原市の事例(副市長)
ー伝統的産業基盤と新規価値の融合
ー外国人労働者との価値共創 他
事前学習
授業のマテリアルを一読してください。
事後学習
授業の復習

10回
10. 日本企業の将来展望とイノベーション
ーエンターテインメント・ゲーム産業
ーサイバネティクス・アバターが拓く参画型社会づくりへの貢献
ーメタヴァースプラットフォーム(クラスタ—)
ー答え合わせ「スノウ・クラッシュ」の示唆と現実
事前学習
授業のマテリアルを一読してください(可能であれば、SF小説「スノウ・クラッシュ」を読んでください。)
事後学習
授業の復習

11回
11. 優秀企業の条件
ー第6の条件 「世のため、人のためという自発性の企業文化」
ーグループワーク
ーSDGSの文脈で総括
事前学習
前の講義にて指示する
事後学習
授業の復習

12回
12. 優秀企業の条件
ー第4の条件「危機をもって企業のチャンスに転化すること」
ーグループワーク
ー討議
事前学習
前の講義にて指示する
事後学習
授業の復習

13回
13. 総括
事前学習
前の講義にて指示する
事後学習
授業全体のレビュー

14回
事前学習
事後学習

15回
事前学習
事後学習

16回
事前学習
事後学習

17回
事前学習
事後学習

18回
事前学習
事後学習

19回
事前学習
事後学習

20回
事前学習
事後学習

21回
事前学習
事後学習

22回
事前学習
事後学習

23回目
事前学習
事後学習

24回
事前学習
事後学習

25回
事前学習
事後学習

26回
事前学習
事後学習

試験及び成績評価
(1)授業への貢献、積極的なディスカッションへの参加、発言など 30%
(2)A4で3ページのレポート(課題は授業中に出す)       40%
(3)授業中の小テスト( 振り返り総括ミニレポートを含む)      30%
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
次の講義で解説、フィードバック
講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
参考文献・推薦図書
必要に応じ、適宜指示する。
研究室
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科目ナンバリング
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