教員名 : 岡田 美也子
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授業科目名
日本文化研究(文学)A
学年
1年
単位数
2.00単位
実務経験の有無
開講クォーター
セメスタ指定なし
担当教員
岡田 美也子
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語
授業方法区分
開講キャンパス
東金キャンパス
授業の到達目標及びテーマ
文学理論の基本的な概念について学び、自身の研究において適切な方法を選択できるようになることを目的とする。文学理論は主に近現代文学研究において用いられているが、テクストそのものを対象とするありようは、作者や編者の像が定かでない古典文学の研究にもそもそも通じる共通するところがある。(実際に導入されている)。よって、日本文学を研究対象とする院生は、古典文学研究と近現代文学研究の共通点と相違点について理解したうえで、自身の問題意識に合った観点や方法を選択できるようになること。
授業の概要
文学理論の基本的な概念のうち、主にテクスト論、物語論(ナラトロジー)とその周辺をとりあげる。諸概念に関する概説をてががりに基礎的な考え方や枠組みを学んだうえで、日本の小説をとおしてその実際を確認する。現代文学理論は、読む側に重心をおくものであるから、履修者が主体的にテクストを読み解き、互いに「読み」を交換するなかで、理論や批評の考え方に対する理解が深まるようにする。資料は各回の授業前に配付する。
授業計画
1回
0章 テクストの概念
到達目標:文学研究の基礎知識として文学理論に関する学習の見通しを持つこと。 事前学習
[2h]配付資料を読んでおくこと。
事後学習
[2h]自身の研究との関連を考え、学習目標を設定しておくこと。
2回
テクスト論
到達目標:テクストという概念が提唱された流れと、その概念の意義について理解する。 事前学習
[2h]配付資料を読んでおくこと。
事後学習
[2h]取り上げた術語に対する理解をまとめておくこと
3回
テクストと「時間」
到達目標:「時間」の概念について理解する。 事前学習
[2h]配付資料を読んでおくこと。
事後学習
[2h]取り上げた術語に対する理解をまとめておくこと
4回
テクストと「空間」
到達目標:「空間」の概念について理解する。 事前学習
[2h]配付資料を読んでおくこと。
事後学習
[2h]取り上げた術語に対する理解をまとめておくこと
5回
テクスト論の実際 『羅生門』通読
到達目標:芥川龍之介『羅生門』を読み、語句の意味など基本的な確認をしておくこと。過去に学んだ経験があれば、その内容を思い出しておくこと。 事前学習
[2h]配付資料を読んでおくこと。
事後学習
[2h]とりあげた小説に対する基礎的理解を確かなものにしておくこと。取り上げた術語に対する理解をまとめておくこと
6回
テクスト論の実際 『羅生門』をテクスト論から読み解く
到達目標:テクスト論について学んだことをもとに読みを深める。先行研究に学ぶ。 事前学習
[2h]配付資料を読んでおくこと。
事後学習
[2h]とりあげたテクストの読みを整理しておくこと。
7回目
ストーリーとプロット
到達目標:ストーリーとプロットの違いを理解し、読みの手がかりとして生かすことができる。 事前学習
[2h]配付資料を読んでおくこと。
事後学習
[2h]取り上げた術語に対する理解をまとめておくこと。
8回
物語論(ナラトロジー)の枠組み 三つの相
到達目標:物語論(ナラトロジー)の枠組みである三つの相について理解する。 事前学習
[2h]配付資料を読んでおくこと。
事後学習
[2h]取り上げた術語に対する理解をまとめておくこと
9回
物語論(ナラトロジー)の三つの範疇 時間 叙法 態
到達目標:物語論(ナラトロジー)における「時間」「叙法」「態」の内容を理解する。 事前学習
[2h]配付資料を読んでおくこと。
事後学習
[2h]取り上げた術語に対する理解をまとめておくこと
10回
物語論(ナラトロジー)の実際 小説『オツベルと象』
到達目標:宮澤賢治『オツベルと象』によって語りと視点の実際を捉え、読みの糸口とすることができる。 事前学習
[2h]配付資料を読んでおくこと。
事後学習
[2h]とりあげたテクストの読みを整理しておくこと。
11回
物語の理論と翻訳
到達目標:物語理論と翻訳について論じた文章を読んで、どのように関係するか理解する。 事前学習
[2h]配付資料を読んでおくこと。
事後学習
[2h]物語理論と翻訳の関係について、整理しておくこと。
12回
描写と説明
到達目標:描写と説明の違いを理解し、読みに生かすことができる。 事前学習
[2h]配付資料を読んでおくこと。
事後学習
[2h]取り上げた術語に対する理解をまとめておくこと
13回
描写と説明の実際 小説『蝿』/学習内容のまとめ
到達目標:横光利一『蝿』によって描写と説明の実際を捉え、読みの糸口とすることができる。 事前学習
[2h]配付資料を読んでおくこと。本授業の学習内容を振り返って、質問事項を整理しておくこと
事後学習
[2h]とりあげたテクストの読みを整理しておくこと。全体を振り返って学期末のレポートを作成すること。
14回
事前学習
事後学習
15回
事前学習
事後学習
16回
事前学習
事後学習
17回
事前学習
事後学習
18回
事前学習
事後学習
19回
事前学習
事後学習
20回
事前学習
事後学習
21回
事前学習
事後学習
22回
事前学習
事後学習
23回目
事前学習
事後学習
24回
事前学習
事後学習
25回
事前学習
事後学習
26回
事前学習
事後学習
試験及び成績評価
期末レポート 60%
授業内での発表・小課題 20% 授業への参加度 20% 課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
小課題は、翌週の授業内でコメントします。
期末レポートは、原則、電子ファイルでの提出とし、成績評価後にコメントして返却します。 講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
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参考文献・推薦図書
『読むための理論—文学・思想・批評』石原千秋・木股知史・小森陽一ほか(世織書房/1991/絶版/978-4906388011)
『現代文学理論 テクスト・読み・世界』土田知則・青柳悦子・伊藤直哉(新曜社/1996/\2,640/978-4788505797) 『文学理論講義 新しいスタンダード』ピーター・バリー著、高橋和久訳(ミネルヴァ書房/2014/\4,400/ 978-4623070435) 『ナラトロジー入門 プロットからジュネットまでの物語論』橋本陽介(水声社/2014/\2,808/978-4801000490) 『小説のしくみ: 近代文学の「語り」と物語分析』菅原克也(東京大学出版会/2017/¥3,888/978-4130830706) 『知っ得 古典文学の術語集—キーワード100』國文學編集部 編集(學燈社/2007/絶版/ 978-4312700261) その他、授業で適宜紹介する。 研究室
東金キャンパス H棟5階 H513
オフィスアワー
S1及びS2 月曜4限目 水曜2限目
F1及びF2 木曜3限目 金曜2限目 科目ナンバリング
学位授与方針との関連
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