Syllabus data

授業科目名
Teaching Practice of Japanese I
学年
3Grade
単位数
2.00Credits
実務経験の有無
開講クォーター
semester not specified
担当教員
Hayashi Chiga
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語
授業方法区分
開講キャンパス
Togane Campus
授業の到達目標及びテーマ
ディプロマ・ポリシーに基づき、この授業では、日本語教員養成に関わる専門知識・スキルと異文化コミュニケーション能力を身につけるとともに日本語教育に関する理解とその実践を目指す。言語の受容・理解能力、言語運用能力、社会文化能力、対人関係能力、などの講義が最初に行われる。受容・理解能力においては「日本語教育の参照枠」の受容的な言語活動「聞くこと」「読むこと」を向上させるための方法を理解する。そして、言語運用能力については、「日本語教育の参照枠」を理解した上で、教育実践において学習者の言語運用能力(話すこと・書くこと)を向上させるための方法を理解する。S1では実習のための事前講義。この授業の到達目標は、日本語を教える実践力の養成である。授業見学や実践を通して日本語教育プログラムの理解と実践を学び、教室・言語環境の設定を学ぶ。S2では、学生が自分で教材を分析し、教案・教材を作成し、模擬実習ができることを目指す。日本語教員養成課程(副専攻)の必須科目である。また、教育環境の設定(対面・オンライン・クラスサイズ・レベル設定、クラス分け・教員の属性及び教員数など)や言語環境なども考慮に入れ、模擬実習を行う。そして、その際に授業を分析し、自己点検能力が身に付くようにする(日本語教師として自律的に成長するために、授業を客観的に分析する方法を理解し、授業の自己点検・他者評価を通じてその方法を実践できるようにする)。
授業の概要
日本語教育実習では、日本語教育プログラムに基づいた教育実践を行うために、プログラムの構成要素及び、編成手段、改善方法について理解する。まずは、「日本語教育の参照枠」の理解の確認を行った上で実践研修を行う。授業計画において、到達目標の設定(Can-do)、場面設定、指導項目の設定(文型導入)、授業構成・展開(固定的練習・創造的練習)、教案作成と授業のシュミレーションなど授業計画の一連の流れを理解する。
これらは、ディスカッションをしながら実際の授業の流れを学ぶ。実際の日本語初級教科書を使用し教案の立て方、授業の導入の仕方や教授法などの具体的な方法を学ぶ。そして、授業内で模擬実習を行う。授業の振り返りの自己点検では意見交換をしながら授業を振り返り、次の実習に役立てる。この授業の目標は、これらの積み重ねによってこの授業後はすぐに現場で教えられる力を身につけることです。模擬実習をするために教案の立て方、教材の選び方など実践的に学ぶ。また、留学生とのチューター制度で毎週、報告書を提出してもらう。授業の事前・事後学習には合計4時間程度の課題がある。

授業計画
1回
オリエンテーションとしてプログラム全体の概要、シラバス、カリキュラム、評価方法の理解、「日本語教育の参照枠」の理解の確認、言語の受容・理解能力について学ぶ。そして、一連の授業の流れを学ぶ。
到達目標:言語の受容・理解能力について、そして授業の導入→パターン練習→コミュニカティブな練習が理解できる。
事前学習
[2h]配布資料でよく予習をしておくこと。オーディオリンガルアプローチとコミュニカティブアプローチを復習しておくこと。
事後学習
[2h]授業を振り返り小テストのためによく復習する。

2回
言語運用能力、初級指導法:話し方の指導、修正方法(リキャストと明示的修正)、小テスト(1)
到達目標:言語運用能力がどのように養われるのか理解できる、初級の話し方が理解できる。到達目標の設定(Can-do)、場面設定、指導項目の設定(文型導入)、授業構成・展開(固定的練習・創造的練習)、教案作成と授業のシュミレーションなど授業計画の一連の流れを理解できる。
事前学習
[2h]配布資料でよく予習をしておくこと。
事後学習
[2h]授業を振り返り小テストのためによく復習する。

3回
社会文化能力、対人関係能力、初級指導法:聞き方・書き方・読み方、ショウアンドテル)、小テスト(2)
到達目標:社会文化能力、対人関係能力がどのように養われるのか理解できる、初級指導法について理解できる。
事前学習
[2h]配布資料でよく予習をしておくこと。
事後学習
[2h]授業を振り返り小テストのためによく復習する。オンライン日本語チュートリアルの報告書をポートフォリオにまとめる。

4回
異文化調整能力、中級指導法、「書く」方法:ガイデットコンポジションについて学ぶ。課題(チューターポートフォリオ)提出、小テスト(3)
到達目標:異文化調整能力がどのように養われるのか理解できる、中級指導法について理解できる。
事前学習
[2h]配布資料でよく予習をしておくこと。
事後学習
[2h]授業を振り返り小テストのためによく復習する。オンライン日本語チュートリアルの報告書をポートフォリオにまとめる。

5回
講義(指導に関わる知識と技術)、場面設定と固定的練習、課題(チューターポートフォリオ)提出、小テスト(4)
到達目標:固定的練習が理解できる。
事前学習
[2h]配布資料でよく予習をしておくこと。
事後学習
[2h]授業を振り返り小テストのためによく復習する。オンライン日本語チュートリアルの報告書をポートフォリオにまとめる。

6回
教案・教材作成の仕方、場面設定と創造的練習、テスト・宿題の作成方法などを学ぶ。課題(チューターポートフォリオ)提出、小テスト(5)
到達目標:創造的練習が理解できる。
事前学習
[2h]配布資料でよく予習をしておくこと。
事後学習
[2h]授業を振り返り小テストのためによく復習する。オンライン日本語チュートリアルの報告書をポートフォリオにまとめる。

7回目
具体的な教え方、教員による模擬授業を通して固定的練習と創造的練習を理解する。課題(チューターポートフォリオ)提出、小テスト(6)
到達目標:固定的練習と創造的練習が理解できる。日本語授業の一連の流れを理解できる。
事前学習
[2h]配布資料でよく予習をしておくこと。
事後学習
[2h]固定的練習と創造的練習を振り返る。オンライン日本語チュートリアルの報告書をポートフォリオにまとめる。

8回
実践 模擬実習 :日本語の教え方(『みんなの日本語』第1課、2課):教案・教具の立て方と授業の進め方を学ぶ。 授業分析・自己点検を行う。 課題(チューターポートフォリオ)提出
到達目標:『みんなの日本語』第1課、2課の固定的練習と創造的練習が理解でき、授業が組み立てられる。パターン練習の方法(反復練習・代入練習など)が理解できる。
事前学習
[2h]教科書『みんなの日本語』第1課と第2課の文型を確認して、場面設定、導入方法を考えておくこと。
事後学習
[2h]教科書『みんなの日本語』を振り返り、場面設定、導入方法をまとめておくこと。オンライン日本語チュートリアルの報告書をポートフォリオにまとめる。

9回
実践 模擬実習 :日本語の教え方(『みんなの日本語』第3課、4課、5課):教案・教具の作り方と授業の進め方、模擬授業、及び模擬授業の振り返り、そして、授業分析・自己点検を行う。課題(チューターポートフォリオ)提出と授業見学の課題の提出
到達目標:『みんなの日本語』第3課、4課、5課の固定的練習と創造的練習が理解でき、授業が組み立てられる。模擬授業
事前学習
[2h]教科書『みんなの日本語』第3課〜第5課の文型を確認して、場面設定、導入方法を考えておくこと。指定された授業の授業見学をして課題(指定書式)をしておくこと。担当者は模擬授業の準備をしておくこと。
事後学習
[2h]教科書『みんなの日本語』を振り返り、場面設定、導入方法をまとめておくこと。オンライン日本語チュートリアルの報告書をポートフォリオにまとめる。

10回
実践 模擬実習 :日本語の教え方(『みんなの日本語』第6課、7課、8課):教案・教具の作り方と模擬授業、及び模擬授業の振り返り、そして、授業分析・自己点検を行う。 課題(チューターポートフォリオ)提出、授業見学のレポート提出
到達目標:『みんなの日本語』第6課、7課、8課の固定的練習と創造的練習が理解でき、授業が組み立てられる。
事前学習
[2h]教科書『みんなの日本語』第6課〜第8課の文型を確認して、場面設定、導入方法を考えておくこと。担当者は模擬授業の準備をすること。決められた授業見学に参加し、レポート課題を提出できるようにしておくこと。
事後学習
[2h]教科書『みんなの日本語』を振り返り、場面設定、導入方法をまとめておくこと。オンライン日本語チュートリアルの報告書をポートフォリオにまとめる。

11回
実践 模擬実習  :日本語の教え方(『みんなの日本語』第9、10課、11課):教案・教具の作り方と模擬授業、及び模擬授業の振り返り、そして、授業分析・自己点検を行う。 課題(チューターポートフォリオ)提出
到達目標:『みんなの日本語』第9、10課、11課の固定的練習と創造的練習が理解でき、授業が組み立てられる。
事前学習
[2h]教科書『みんなの日本語』第9課〜第11課の文型を確認して、場面設定、導入方法を考えておくこと。担当者は、模擬授業の準備をすること。
事後学習
[2h]教科書『みんなの日本語』を振り返り、場面設定、導入方法をまとめておくこと。オンライン日本語チュートリアルの報告書をポートフォリオにまとめる。決められた日時に日本語の授業見学を行い、レポート作成の準備をする。

12回
実践 模擬実習  第12回:日本語の教え方(『みんなの日本語』第12課、13課、14課):教案・教具の作り方、模擬授業及び模擬授業の振り返り、そして、授業分析・自己点検を行う。 課題(授業見学レポート)提出  課題(チューターポートフォリオ)提出
到達目標:『みんなの日本語』第12課、13課、14課の固定的練習と創造的練習が理解でき、授業が組み立てられる。
事前学習
[2h]教科書『みんなの日本語』第12課〜第14課の文型を確認して、場面設定、導入方法を考えておくこと。担当者は模擬授業の準備をしておくこと
事後学習
[2h]教科書『みんなの日本語』を振り返り、場面設定、導入方法をまとめておくこと。オンライン日本語チュートリアルの報告書をポートフォリオにまとめる。

13回
総復習 課題(チューターポートフォリオ)提出、模擬授業の振り返り
到達目標:「みんなの日本語」の固定的練習と創造的練習が理解できる。


事前学習
[2h]これまでの配布資料を整理し、教え方の手順、特にcan-do、導入(場面設定)、固定的練習、創造的練習について復習しておくこと
事後学習
[2h]期末試験のための復習と教案を提出すること

14回
事前学習
事後学習

15回
事前学習
事後学習

16回
事前学習
事後学習

17回
事前学習
事後学習

18回
事前学習
事後学習

19回
事前学習
事後学習

20回
事前学習
事後学習

21回
事前学習
事後学習

22回
事前学習
事後学習

23回目
事前学習
事後学習

24回
事前学習
事後学習

25回
事前学習
事後学習

26回
事前学習
事後学習

試験及び成績評価
小テスト・レポート・期末試験を実施する。評価配分は以下の通り。
実習前の準備(教案作成):10%
課題:20%
模擬実習:20%
教案作成及び教材作成などの準備:10%  
学期末テスト&レポート:40%
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
各回課題については提出時に一人一人に逐一解説するとともに、最終講義(講義のまとめ)で解説コメントを配布する。
講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
みんなの日本語
スリーエーネットワーク
スリーエーネットワーク
9784883196036
げんき
坂野永理・池田庸子・他
ジャパンタイムズ
4789017303
参考文献・推薦図書
『新・はじめての日本語教育 基本用語事典 日本語教育能力検定試験対策 増補改訂版』高見澤孟、伊藤博文、ハント陰山裕子、池田悠子、西川寿美、恩村由香子、新山忠和、林千賀 アスク出版 2019年 ISBN:9784866392868
研究室
東金キャンパス H棟4階 404号室
オフィスアワー
水曜日昼休み
その他のオフィスアワーについては、初回の授業で提示する。
科目ナンバリング
学位授与方針との関連
関連ページ