Syllabus data

授業科目名
Chemical Practice
学年
2Grade
単位数
1.00Credits
実務経験の有無
開講クォーター
semester not specified
担当教員
Kamei Tomoyo
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語
授業方法区分
開講キャンパス
Togane Campus
授業の到達目標及びテーマ
今までに学んできた化学物質の基本的性質、有機化合物の骨格、官能基の性質と反応に関する演習を行い、有機化合物の基本構造、物理的性質、反応性、構造解析に関する知識の再確認を行う。
また、医薬品の性質や生体内での化学的な役割の理解に関する内容も盛り込み、医薬品の有機化学的な理解に応用できる力を養う。

【関連するDP】 1 (PC2022-2023)、1 (PC2015-2021)
【関連するSDGs】 3
授業の概要
① 選択科目
② 科目名(英語名):Chemical Practice
③ コアカリキュラム C2(4)、C3(1)(2)(3)(4)、薬学準備教育ガイドライン(3)
④ 授業形態:演習
⑤ 授業の概要:化学物質の基本的な性質を理解するために、電子配置、電子密度、化学結合の性質などに関する基本的知識を修得する。
有機化合物の性質を理解するために、基本構造、物理的性質、反応に関する基本的知識を修得する。
官能基が有機化合物に与える効果を理解するために、カルボニル基、アミノ基などの官能基を有する有機化合物について、反応性およびその他の性質に関する基礎知識を修得する。
有機化合物の構造解析に関わる、質量分析法、赤外吸収スペクトル、核磁気共鳴スペクトルについての原理と解析法に関する基礎知識を修得する。

全回共通のコアカリキュラム
科学、医療に関連する英語の代表的な用語を列挙し、その内容を説明できる(H03800)
自然科学各分野における基本的単位、数値、現象の英語表現を列記できる(H04100)
科学、医療に関連する英語の代表的な用語、英語表現を列記できる(H04200)

授業計画
1回
有機化合物の基本的な性質と立体化学

有機化合物の基本的な性質について説明し、問題解説を行う。
有機化合物の立体化学について説明し、問題解説を行う。

到達目標:化学結合の基本事項(電子軌道、混成軌道など)を説明できる。
有機化学反応における、置換、付加、脱離反応を例を挙げて説明できる。(C10702)
与えられた反応式を完成することができる。(C10705)
求核的および求電子的な反応を例を挙げて説明できる。(C13502)
構造に関する接頭用語(デキストロ、レボ、ノルなど)を列挙できる。(C10301)
構造式中の不斉炭素とキラリティーの関係について説明できる。(C11201)
有機化合物の異性体の種類を例を挙げて説明できる。(C11101)
絶対配置の表示法を説明できる。
エナンチオマーとジアステレオマーおよびラセミ体とメソ化合物について説明できる。
事前学習
2h
事前に電子軌道、化学結合、ルイス構造式、基本的な有機反応(置換、付加、脱離、転位)の特徴、光学活性、立体配置の表示方法について復習しておくこと。
配布した資料の練習問題を、各自で予め解いてくること。
事後学習
2h
配布した資料を復習し、練習問題を解きなおして理解を深めること。
確認問題を解き、理解度を確認すること。

2回
有機化合物の基本的な性質と立体化学
求電子付加:アルケン・アルカンの反応性

有機化合物の立体化学について説明し、問題解説を行う。
アルケン・アルカンの反応性について説明し、問題解説を行う。

到達目標:フィッシャー投影式とニューマン投影式を用いて有機化合物の構造を列挙し書くことができる。
シクロヘキサンのいす型配座と舟型配座を図示できる。
置換シクロヘキサンの安定な立体配座を決定する要因について説明できる。
化合物の持つひずみを構造式から予測し、配座間の安定性を説明できる。(C12301)
アルケンとアルキンの性質を説明できる。
アルケンへの付加反応を列挙し、生成物の立体化学(シン、アンチ付加)と位置選択性(Markovnikov則)について説明できる。
アルケンの酸化的開裂反応を列挙し、説明できる。
共役ジエンへのハロゲンの付加反応の特徴について説明できる。
アルキンの代表的な反応を列挙し、説明できる。
事前学習
2h
事前にシクロアルカンの配座、アルケン・アルキンの性質と反応性について復習しておくこと。また、この授業で配布した資料の練習問題を、各自で予め解いてくること。
事後学習
2h
配布した資料を復習し、練習問題を解きなおして理解を深めること。
確認問題を解き、理解度を確認すること。

3回
求電子置換:芳香族化合物の反応性

芳香族化合物の反応性について説明し、問題解説を行う。

到達目標:芳香族性(ヒュッケル則)の概念を説明できる。
芳香族化合物の代表的な親電子置換反応を列挙し、説明できる。
誘起効果と共鳴効果が有機化合物に与える影響を説明できる。(C14301)
事前学習
2h
事前に芳香族化合物の性質と反応性について復習しておくこと。
また、この授業で配布した資料の練習問題を、各自で予め解いてくること。
事後学習
2h
配布した資料を復習し、練習問題を解きなおして理解を深めること。
確認問題を解き、理解度を確認すること。

4回
求核置換:ハロゲン化アルキル、エーテル、オキシランの反応性

求核置換:ハロゲン化アルキル、エーテル、オキシランの反応性について説明し、問題解説を行う。

到達目標:求核置換反応(SN1およびSN2)の機構について、立体化学を含めて説明できる。
エーテル(オキシラン)の代表的な性質と反応を列挙し、説明できる。
事前学習
2h
事前にマクマリー有機化学概説の第7〜8章に相当する内容について復習しておくこと。また、この授業で配布した資料の練習問題を、各自で予め解いてくること。
事後学習
2h
配布した資料を復習し、練習問題を解きなおして理解を深めること。
確認問題を解き、理解度を確認すること。

5回
脱離:ハロゲン化アルキル、アルコールの反応性

脱離:ハロゲン化アルキル、アルコールの反応性について説明し、問題解説を行う。

到達目標:ハロゲン化アルキルの脱ハロゲン化水素の機構(E1およびE2)を図示し、反応の位置選択性(Saytzeff則)を説明できる。
アルコールの脱水機構(E1)を図示し、反応の位置選択性(Saytzeff則)を説明できる。
事前学習
2h
事前にマクマリー有機化学概説の第7〜8章に相当する内容について復習しておくこと。また、この授業で配布した資料の練習問題を、各自で予め解いてくること。
事後学習
2h
配布した資料を復習し、練習問題を解きなおして理解を深めること。
確認問題を解き、理解度を確認すること。

6回
構造解析(1)質量分析について

質量分析について説明し、問題解説を行う。

到達目標:質量分析法の原理および応用例を説明できる。(C08400)
質量分析チャートから、構造式の部分あるいは全体の構造を推定できる。
事前学習
2h
事前にマクマリー有機化学概説の第13章に相当する内容について復習しておくこと。
また、この授業で配布した資料の練習問題を、各自で予め解いてくること。
事後学習
2h
配布した資料を復習し、練習問題を解きなおして理解を深めること。

7回目
構造解析(2)赤外吸収スペクトルについて

赤外吸収スペクトルについて説明し、問題解説を行う。

到達目標:赤外吸収(IR)スペクトル測定法の原理および応用例を説明できる。(C07900)
赤外吸収(IR)スペクトルチャートから、構造式の部分あるいは全体の構造を推定できる。
事前学習
2h
事前にマクマリー有機化学概説13章に相当する内容について復習しておくこと。
また、この授業で配布した資料の練習問題を、各自で予め解いてくること。
事後学習
2h
配布した資料を復習し、練習問題を解きなおして理解を深めること。
確認問題を解き、理解度を確認すること。

8回
構造解析(3)核磁気共鳴スペクトルについて

核磁気共鳴スペクトルについて説明し、問題解説を行う。

到達目標:核磁気共鳴(NMR)スペクトル測定法の原理および応用例を説明できる。(C08300)
核磁気共鳴(NMR)スペクトルチャートから、構造式の部分あるいは全体の構造を推定できる。
事前学習
2h
事前にマクマリー有機化学概説の第13章に相当する内容について復習しておくこと。
また、この授業で配布した資料の練習問題を、各自で予め解いてくること。
事後学習
2h
配布した資料を復習し、練習問題を解きなおして理解を深めること。
確認問題を解き、理解度を確認すること。

9回
構造解析(4)各種スペクトル(NMR, IR, MS)を用いた構造解析について

各種スペクトル(NMR, IR, MS)を用いた構造解析について説明し、問題解説を行う。

到達目標:各種スペクトル(NMR, IR, MS)のチャートから、構造式の部分あるいは全体の構造を推定できる。(C15701)
各種スペクトル(NMR, IR, MS)の構造解析への利用法を概説できる。(C15702)
事前学習
2h
事前にマクマリー有機化学概説の第13章に相当する内容について復習しておくこと。
また、この授業で配布した資料の練習問題を、各自で予め解いてくること。
事後学習
2h
配布した資料を復習し、練習問題を解きなおして理解を深めること。
確認問題を解き、理解度を確認すること。


10回
酸化と還元:アルコール、アルデヒド・ケトン、カルボン酸とその誘導体の反応性

酸化と還元:アルコール、アルデヒド・ケトン、カルボン酸とその誘導体の反応性について説明し、問題解説を行う。

到達目標:アルコール、アルデヒド、ケトン、カルボン酸の相互変換について、酸化と還元の関係を説明できる。
アルコール、アルデヒド、ケトン、カルボン酸の相互変換について、酸化と還元に用いる試薬を説明できる。
事前学習
2h
事前にマクマリー有機化学概説の第9〜10章に相当する内容について復習しておくこと。
また、この授業で配布した資料の練習問題を、各自で予め解いてくること。
事後学習
2h
配布した資料を復習し、練習問題を解きなおして理解を深めること。
確認問題を解き、理解度を確認すること。

11回
アミン・医薬品に含まれる複素環

アミン・医薬品に含まれる複素環について説明し、問題解説を行う。

到達目標:アミン類の代表的な性質と反応を列挙し説明できる。
代表的な生体内アミンを列挙し、構造式を書くことができる。
医薬品に含まれる骨格と名称を示すことができる。(C10302)
事前学習
2h
事前にマクマリー有機化学概説の第12章に相当する内容について復習しておくこと。
また、この授業で配布した資料の練習問題を、各自で予め解いてくること。
事後学習
2h
配布した資料を復習し、練習問題を解きなおして理解を深めること。
確認問題を解き、理解度を確認すること。

12回
酸と塩基、構造から物性の予測

酸と塩基、構造から物性の予測について説明し、問題解説を行う。

到達目標:酸を定義でき、官能基の酸性度の強弱を比較できる。
塩基を定義でき、官能基の塩基性度の強弱を比較できる。
酸性度と塩基性度の強弱を、化合物の構造から比較、説明できる。(C14402)
構造式から、医薬品がもつ化学的な性質を列挙できる。(C17903)
事前学習
2h
事前にマクマリー有機化学概説の酸と塩基に相当する内容について復習しておくこと。
また、この授業で配布した資料の練習問題を、各自で予め解いてくること。
事後学習
2h
配布した資料を復習し、練習問題を解きなおして理解を深めること。
確認問題を解き、理解度を確認すること。

13回
求核付加と求核アシル置換+α置換反応:アルデヒド・ケトンとカルボン酸誘導体

求核付加と求核アシル置換+α置換反応:アルデヒド・ケトンとカルボン酸誘導体について説明し、問題解説を行う。

到達目標:カルボン酸の代表的な性質と反応を列挙し、説明できる。
カルボン酸誘導体(酸ハロゲン化合物、酸無水物、エステル、アミド、ニトリル)の代表的な性質と反応を列挙し、説明できる。
カルボニル化合物のα—置換反応と縮合反応を列挙し説明できる。
事前学習
2h
事前にマクマリー有機化学概説の第10〜11章に相当する内容について復習しておくこと。
また、この授業で配布した資料の練習問題を、各自で予め解いてくること。
事後学習
2h
配布した資料を復習し、練習問題を解きなおして理解を深めること。
確認問題を解き、理解度を確認すること。

14回
事前学習
事後学習

15回
事前学習
事後学習

16回
事前学習
事後学習

17回
事前学習
事後学習

18回
事前学習
事後学習

19回
事前学習
事後学習

20回
事前学習
事後学習

21回
事前学習
事後学習

22回
事前学習
事後学習

23回目
事前学習
事後学習

24回
事前学習
事後学習

25回
事前学習
事後学習

26回
事前学習
事後学習

試験及び成績評価
授業中に実施する小テスト(30%)と定期試験(70%)によって総合的に評価する。
定期試験までの総合評価で合格基準を超えなかった学生には、追・再試験(100%)を行う。
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
小テスト提出後、解答解説を掲載する。
次回授業内で解説コメントを行う。
講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
マクマリー有機化学概説(第7版)
Jonh McMurry
東京化学同人
4807909274
2017年
参考文献・推薦図書
マクマリー有機化学概説問題の解き方 第7版 /Susan McMurry/東京化学同人/
マクマリー有機化学 第9版(上)/Jonh McMurry/東京化学同人/
マクマリー有機化学 第9版(中)/Jonh McMurry/東京化学同人/
マクマリー有機化学 第9版(下)/Jonh McMurry/東京化学同人/
化学系薬学 I(スタンダード薬学シリーズ II-3)化学物質の性質と反応 /日本薬学会編/東京化学同人/
化学系薬学 II(スタンダード薬学シリーズ II-3)生体分子・医薬品の化学による理解 /日本薬学会編/東京化学同人/
研究室
生物有機化学研究室 K棟6階 K605
オフィスアワー
木曜日2,3時限
連絡先:tkameiアットjiu.ac.jp(アットは@に置き変えてください)
科目ナンバリング
学位授与方針との関連
関連ページ
https://www.jiu.ac.jp/visitors/students/detail/id=1001