Syllabus data

授業科目名
Fundamentals of Media B
学年
1Grade
単位数
1.00Credits
実務経験の有無
開講クォーター
semester not specified
担当教員
Shimano Yoshitaka
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語
授業方法区分
開講キャンパス
Togane Campus
授業の到達目標及びテーマ
 映画誕生以降のメディア表現の展開を概観します。以下の4点を到達点とします。
1.どのような表現が行われてきたのか。また、異なった分野間にどのような連携、影響、または平行関係がみられたのか。その歴史を知ること。
2.表現の形式と内容を、おおむね制作者の意図した文脈に沿って読み解くこと。
3.表現の展開における、歴史的必然や理論的根拠とされるものを知り、理解すること。
4.作品群や展開、理論的根拠に対しての批判的視座を持つこと。
 さらに、以上の知識、受容、批判を、実作者としての想像力、創造力へ発展させることを期待します。
授業の概要
サブタイトル「エクルペリメンタルメディア」
 映画誕生以降のメディア表現の展開を概観します。映像に音楽その他の音響が伴う、視聴覚メディアを中心に扱います。加えて、音楽、美術その他との関連、展開の世界史的、技術史的背景、理論的主張に着目します。
 20世紀以降の視聴覚メディアとして、商業映画、詩的映像表現、舞台表現を含む音楽作品や映画音楽、ポピュラー音楽その他を取り上げます。放送についての言及は限定的です。

授業計画
1回
「1800年代末から1900年」
・仮想現実の展開/パノラマ、ジオラマ、ダゲレオタイプからシネマトグラフへ
・印象主義と象徴主義/ドビュッシーの2面性、リュミエールとメリエス
到達目標:19世紀における仮想現実の展開を知る/同世紀後半以降のリアリズムとアイディアリズムの一端を知る
事前学習
[2h]マラルメ「半牧神の午後」を読む
事後学習
[2h]参考作品の視聴/ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」、ドビュッシー「海」、メリエス「月世界旅行」など

2回
「1900-10年代」
・サイレント映画の完成/立体主義と並行編集
・サイレント映画と伴奏音楽/グリフィス、チャップリン
・バレエの革新/ロシアバレエ団、ストラビンスキー、サティ
到達目標:立体主義、映画編集の意味を知る
事前学習
特になし
事後学習
[4h]参考作品の視聴
ストラビンスキー「火の鳥」「ペトルーシュカ」「春の祭典」
サティ、コクトー、ピカソ「パラード」
グリフィス「イントレランス」、チャップリン「黄金狂時代」など

3回
「1910-20年代」
・イズム、アヴァン・ギャルドの時代
未来主義、表現主義、ダダ、構成主義、シュールレアリスム
到達目標:20世紀、1920年代までのアヴァン・ギャルド芸術の展開を知る
事前学習
[2h]マリネッティ「未来主義宣言」、ツァラ「ダダ宣言」、ブルトン「シュールレアリスム宣言」を読む
事後学習
[4h]参考作品の視聴
シェーンベルク「浄夜」「月に憑かれたピエロ」
ベルク「ヴォツェック」、ヴィーネ「カリガリ博士」、ラング「死滅の谷」
リヒター「リズム21」「午前の幽霊」、マン・レイ「エマク・バキア」
サティ、ピカビア「本日休演」、サティ、ピカビア、クレール「幕間」
エイゼンシュテイン「戦艦ポチョムキン」、ヴェルトフ「カメラを持った男」
ダリ、ブニュエル「アンダルシアの犬」など
レポート「参考作品ひとつの分析と批評」作成と提出

4回
「1920-40年代 」
・新古典主義とトーキー映画
・ヨーロッパからアメリカへ/ハリウッドの亡命作家
・アメリカポピュラー音楽と映画
・独裁下、戦時下の芸術/プロコフィエフとショスタコービッチ
・リアリズムの系譜/溝口からロッセリーニへ
到達目標:
新古典主義を知る/サイレント映画からトーキー映画への転換を知る/芸術家の移動を知る/
1930年代の、作曲家と映画、ポピュラー音楽と映画の関係の一端を知る
事前学習
特になし
事後学習
[4h]参考作品の視聴
ストラヴィンスキー、ピカソ「プルチネッラ」
ラインハルト、ディターレ、コルンゴルト「真夏の夜の夢」、カーティス、コルンゴルト「海賊ブラッド」
クーパー、スタイナー「キングコング」、ラング、ニューマン「暗黒街の弾痕」
クレール、モレッティ「巴里の屋根の下」、デュヴィヴィエ、ジョベール「舞踏会の手帖」
ライト「セイロンの歌」、ライト、ワット、オーデン、ブリテン「夜行郵便」
ロレンツ、トムソン「河」、スタイナー、ダイク、コープランド[都市」
エイゼンシュテイン、プロコフィエフ「イワン雷帝」、コージンツェフ、ショスタコービッチ「ハムレット」
溝口「残菊物語」、ルノワール「ゲームの規則」、ウェルズ、ハーマン「市民ケーン」
クロスランド「ジャズ・シンガー」
ガーシュイン「スワニー」「ラプソディ・イン・ブルー」「ポーギーとペス」サンドリッチ、ガーシュイン「シャル・ウィ・ダンス」
ディズニー、スターリング「飛行機狂」「スケルトン・ダンス」
フライシャー、アームストロング「I'll be grad when you are dead you rascal you」
フライシャー、キャロウェイ「ミニー・ザ・ムーチャー」「ベティの白雪姫」
ジャドソン、ハーライン「丘の風車」、シャープスティーン、ウォレス、チャーチル「ダンボ」
フライシャー、ハーライン「バッタ君町に行く」など

5回
「1940-50年代 」
・実験映画とアメリカ実験音楽
・ヨーロッパの前衛/メシアンと弟子たち
・バレエ、ミュージカルの展開/デ=ミル、グレアム、ロビンズ
・50年代作家から新しい波へ
到達目標:第2次大戦後の展開を知る
事前学習
特になし
事後学習
[4h]参考作品の視聴
エルンスト、レジェ、レイ、デュシャン、カルダー、リヒター、ボウルズ、ケージ、他「金で買える夢」
アンガー「花火」「人造の水」、レイ、ローゼンマン「理由無き反抗」
コープランド、デ=ミル「ロデオ」、コープランド、グレアム、ノグチ「アパラチアの春」
ワイズ、ロビンズ、バーンスタイン「ウェストサイド物語」
マル、デイビス「死刑台のエレベーター」、カサヴェテス、ミンガス「アメリカの影」など
課題「デレン、ハミッド、伊藤『午後の網目』採録シナリオ」作成、提出

6回
「1950年代末-70年代初頭」
・芸術的近代主義の終着点/ミニマリズム、コンセプチュアル ・アート
・ポピュラー音楽と映画/現代音楽と映画
・映画の終わり?/ラスト・ムービー
到達目標:芸術的近代主義を知る
事前学習
特になし
事後学習
[4h]参考作品の視聴
ケージ、カニングハム、ヴァンダービーク、パイク「Variations V」65
レスター、ビートルズ「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!」64、ダニング、ビートルズ「イエロー・サブマリン」68
ゴダール、ストーンズ「ワン・プラス・ワン」68、アンガー、ジャガー「我が悪魔の兄弟の呪文」69
ホッパー「イージー・ライダー」69「ラスト・ムービー」71
本田、伊福部「ゴジラ」54、勅使河原、武満「砂の女」64
キューブリック、リゲッティ、ハチャトリアン他「2001年宇宙の旅」68
メカス「ウォールデン(日記、ノート、スケッチ」69など

7回目
「1970年代-」
・ポスト・モダン
・冷戦終結後の世界
・情報革命時代の表現
到達目標:1970年以降の展開の概観
事前学習
特になし
事後学習
[2h]参考作品の視聴
ヴェンダース「都会のアリス」73、エリセ「ミツバチのささやき」73、シュミット「ラ・パロマ」74
リゲティ「大きな死」75-77、ウィルソン、グラス「浜辺のアインシュタイン」76
ヴェンダース「ベルリン天使の歌」87、ゴダール「新ドイツ零年」91、ヤン「牯嶺街少年殺人事件」92など

8回
事前学習
事後学習

9回
事前学習
事後学習

10回
事前学習
事後学習

11回
事前学習
事後学習

12回
事前学習
事後学習

13回
事前学習
事後学習

14回
事前学習
事後学習

15回
事前学習
事後学習

16回
事前学習
事後学習

17回
事前学習
事後学習

18回
事前学習
事後学習

19回
事前学習
事後学習

20回
事前学習
事後学習

21回
事前学習
事後学習

22回
事前学習
事後学習

23回目
事前学習
事後学習

24回
事前学習
事後学習

25回
事前学習
事後学習

26回
事前学習
事後学習

試験及び成績評価
各回の小課題と、3回、5回の課題で評価します。
各回8点 × 7回 + 課題 22点 × 2 → 100点
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
課題に関するフィードバックは授業内で行います。
講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
プリントを配布します。
参考文献・推薦図書
各回の参考作品参照
研究室
東金キャンパス/F棟/F305
オフィスアワー
金曜日 1、2 限
科目ナンバリング
学位授与方針との関連
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