Syllabus data

授業科目名
Japanese Cultural Studies B (Language)
学年
1Grade
単位数
2.00Credits
実務経験の有無
開講クォーター
semester not specified
担当教員
Yoshida Tomohiko
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語
授業方法区分
開講キャンパス
Togane Campus
授業の到達目標及びテーマ
この授業では、日本語の例を用いて語用論を学び、日本語の談話・会話を作る仕組みを考えていく。授業では、ポライトネス理論など語用論の理論を学び、日本語の事例を分析した文献も読む。理論的な枠組みを理解し、可能ならその他の言語の例も考えることで、日本語についての専門的知識と研究方法を身につけ、日本語をこれまでとは異なる視点から理解することができる。具体的な到達目標は、(1)発話行為の基礎事項を理解し、日本語の例とともに理解する。(2)ポライトネスの理論の要点を日本語の例とともに理解する。(3) (1)と(2)から対照言語学的な視点で日本語と自分の第一言語の表現を考察できる、である。
授業の概要
この授業では、日本語の語用論的側面について考える。発話は何らかの文脈・状況に置かれているが、そこで話者は何を伝えようとするか、また会話の中で何を行うかなどが課題となる。当然、日本語では、話者は何をどのように伝えるかも課題である。これらについて先行研究を読みながら、日本語の語用論的な知識と研究方法を身につける。そして、英語やその他の言語の例も考えることで、日本語をこれまでとは異なる視点から把握できるようにする。授業では、発話・談話の研究の基礎として、オースティンやサールによる発話行為論、グライスの協調の原理と会話の格率の理論、ブラウンとレヴィンソンのポライトネスの理論を扱う。その後、日本語の談話について、依頼や質問、敬語表現などのトピックを扱う。履修者は、授業内で扱われた例だけでなく、類例も探して分析するようにしてほしい。授業内で、履修者が先行研究の中にある分析を報告したり、自分の分析を発表することもある。

授業計画
1回
授業のガイダンス、語用論の考え方
到達目標: 語用論とはどのような分野かを理解する。
事前学習
[2h]指定された文献を読み、疑問点を挙げる。
事後学習
[2h]授業での議論や参考文献を用いて理解を深める。

2回
指示、直示、照応、前提
到達目標:発話の理解に関する諸概念を理解し、文章や会話の中の発話を分析できる。

事前学習
[2h]配布資料を予習し、疑問点をまとめる。
事後学習
[2h]配布資料や参考文献を用いて復習する。

3回
発話行為
到達目標: オースティンとサールの「発話行為」の概念を理解し、例を分析できる。
事前学習
[2h]配布資料を予習し、疑問点をまとめる。
事後学習
[2h]配布資料や参考文献を用いて復習する。

4回
グライスの理論
到達目標: 協調の原理と会話の格率、会話の含意を理解し、それを用いて日常的な表現を分析できる。
事前学習
[2h]配布資料を予習し、疑問点をまとめる。
事後学習
[2h]配布資料や参考文献を用いて復習する。

5回
ポライトネスの理論(1)フェイスとFTA
到達目標: ブラウンとレヴィンソンの「フェイス」フェイス侵害行為(FTA)」を理解し、それを用いて日常的な表現を分析できる。

事前学習
[2h]配布資料を予習し、疑問点をまとめる。
事後学習
[2h]配布資料や参考文献を用いて復習する。

6回
ポライトネスの理論(2) ポジティブ・ポライトネス
到達目標: ポジティブ・ポライトネスのストラテジーを理解し、日常的な表現を分析できる。
事前学習
[2h]配布資料を予習し、疑問点をまとめる。
事後学習
[2h]配布資料や参考文献を用いて復習する。

7回目
ポライトネス(3) ネガティブ・ポライトネス
到達目標: ネガティブ・ポライトネスのストラテジーを理解し、日常的な表現を分析できる。
事前学習
[2h]配布資料を予習し、疑問点をまとめる。
事後学習
[2h]配布資料を予習し、疑問点をまとめる。

8回
日本語の「敬意表現」
到達目標: 日本語の敬意表現(敬語など)のしくみを理解し、日常的な表現を分析できる。
事前学習
[2h]配布資料を予習し、疑問点をまとめる。
事後学習
[2h]配布資料や参考文献を用いて復習する。

9回
対人関係を表す諸要素
到達目標: 終助詞や呼称などコミュニケーションの中で対人関係を表す要素を理解し、その事例の分析ができる。
事前学習
[2h]配布資料を予習し、疑問点をまとめる。
事後学習
[2h]配布資料や参考文献を用いて復習する。

10回
談話・会話の構造
到達目標: 談話分析や会話分析の方法を理解し、それによって日常的な表現を分析できる。
事前学習
[2h]配布資料を予習し、疑問点をまとめる。
事後学習
[2h]配布資料や参考文献を用いて復習する。

11回
コミュニケーションのストラテジー
到達目標: 依頼など特定の言語行動に見られるストラテジーを理解し、その事例の分析ができる。

事前学習
[2h]配布資料を予習し、疑問点をまとめる。
事後学習
[2h]配布資料や参考文献を用いて復習する。

12回
談話・会話の事例分析
到達目標: これまでに学んだ諸概念を用いて、談話・会話の事例の分析ができる。
事前学習
[2h]配布資料を予習し、疑問点をまとめる。
事後学習
[2h]配布資料や参考文献を用いて復習する。

13回
授業のまとめと補足説明
到達目標: 今学期の内容を振り返り、研究テーマとのかかわりを考えられる。
事前学習
[2h]これまでの内容についての疑問点を明らかにする。
事後学習
[2h]配布資料や参考文献を用いて復習し、レポート作成に活用する。

14回
事前学習
事後学習

15回
事前学習
事後学習

16回
事前学習
事後学習

17回
事前学習
事後学習

18回
事前学習
事後学習

19回
事前学習
事後学習

20回
事前学習
事後学習

21回
事前学習
事後学習

22回
事前学習
事後学習

23回目
事前学習
事後学習

24回
事前学習
事後学習

25回
事前学習
事後学習

26回
事前学習
事後学習

試験及び成績評価
学期末のレポート(60%)と、授業での取り組みと発表(40%)を合わせて評価する。
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
当該授業時間内かその次の授業時間内で説明する。
講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
なし。授業時にプリントを配布する。
参考文献・推薦図書
『語用論入門 話し手と聞き手の相互交渉が生み出す意味』/ジェニー・トマス/研究社/1998年/ISBN 978-4-327-40118-4
『ポライトネス 言語使用における、ある普遍現象』ペネロピ・ブラウン、スティーブン・C・レヴィンソン/研究社/2011年/ISBN 978-4-327-37820-2
『新しい語用論の世界 英語からのアプローチ』ジョナサン・カリペパー、マイケル・ホー/研究社/2020年/978-4-327-40173-3
『日本語の自然会話分析』宇佐美まゆみ(編)/くろしお出版/2020年/978-4-87424-835-5
研究室
東金キャンパス H棟5階 H515
オフィスアワー
月曜日3限、水曜日2限
科目ナンバリング
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