Teacher name : TIAN YUAN
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授業科目名
Directed Research in Comparative Cultural Studies
学年
1Grade
単位数
12.00Credits
実務経験の有無
Have work experience
開講クォーター
semester not specified
担当教員
TIAN YUAN
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語。
時によって英語訳と中国語訳のテキストが使われる。 授業方法区分
開講キャンパス
Kioicho Campus
授業の到達目標及びテーマ
学生が取り込むテーマと研究対象を徹底的に深化していく。
詩人や俳人の作品群を精読した上で、詩人にかかわるあらゆる批評・文献・翻訳(外国語に翻訳されたもの)などを正確に把握する。 これまでの実務経験を活かして、授業の効果をもっと高めたいと思う。 授業の概要
授業で取り上げる文献などを精読するとともに、詩人や俳人の作品それぞれの時代背景と作品精神について詳しく説明する。
詩人と俳人の全体像を明らかにする。 授業計画
1回
詩人と俳人がデビューしたときに、どういう時代背景と文学環境があったかについて講義する。
事前学習
『日本名詩集成』(学燈社1996年)と『百代の俳句』(ポエムピース社2021年)の明治時代の作品群を読む。
事後学習
同時代の詩人と俳人の代表作を読む。
2回
デビュー作と時代の関係性。
事前学習
同時代で発表された文芸評論を読む。
事後学習
詩人と俳人が書いたエッセイやインタビューなどを読む。
3回
同時代の詩人たちはどういう状況の中で詩を書いたか。
事前学習
代表性のある詩論と俳論を読む。
事後学習
話題性のある詩集と句集を一冊ずつ読む。
4回
なぜ創作のスランプがあったか。
それについて究明する。 事前学習
同時代で現代詩と俳句について書かれた学術論文を読む。
事後学習
授業で行なった内容を復習する。
5回
ジェンダー問題における詩学。
女性詩における家庭問題と社会問題。 事前学習
女性詩人の作品を読む。
事後学習
女性詩に関する論文を読む。
6回
作品における世界性と普遍性。
事前学習
授業で指定するテキストを読む。
事後学習
授業で行なった内容を復習する。
7回目
思潮社文庫『石垣りん詩集』を読むことを通して、詩における生活感と社会に対する女性詩の役割について。
事前学習
戦後に現れた代表性のある女性詩人を調べる。
事後学習
石垣りんのエッセイを読む。
8回
茨木のり子の詩における社会性について。
事前学習
思潮社の現代詩文庫『茨木のり子詩集』を読む。
事後学習
茨木のり子について書かれた詩論(学術論文も含む)などを読む。
9回
ジャズと外来文化は白石かずこの詩にどういう影響があったか。
事前学習
思潮社現代詩文庫『白石かずこ詩集』を読む。
事後学習
白石かずこのエッセイなどを読む。
10回
永瀬清子の詩と農業生活の関係性と詩における女性性について。
事前学習
思潮社現代詩文庫『永瀬清子詩集』を読む。
事後学習
永瀬清子の詩について書かれた論文を読む。
11回
吉原幸子の詩語の特徴について。
事前学習
思潮社現代詩文庫『吉原幸子詩集』を読む。
事後学習
吉原幸子のエッセイを読む。
12回
「二十億光年の孤独」はなぜ名作か。
事前学習
谷川俊太郎の処女詩集『二十億光年の孤独』を読む。
事後学習
「春」、「なかしみ」、「博物館」などの詩を読む。
13回
散文詩集『定義』の構成と影響関係について。
事前学習
谷川俊太郎詩集『定義』を読む。
事後学習
「灰についての私見」、「りんごへの固執」、「世の終わりのための細部」を読む。
14回
『minimal』論について講義。
事前学習
谷川俊太郎詩集『minimal』を読む。
事後学習
「拒む」、「冬」、「あるがまま」、「襤褸」、「花弁」を読む。
15回
詩集『私』における写実性について。
事前学習
谷川俊太郎詩集『私』を読む。
事後学習
「自己紹介」、「さようなら」、「詩の擁護又は何故小説はつまらないか」、「雲の道しるべ」を読む。
16回
詩集『心』における心象風景について。
事前学習
谷川俊太郎詩集『心』を読む。
事後学習
「水のたとえ」、「心よ」、「ありがとうの深度」、「裸身」、「夕景」を読む。
17回
金子みすゞが置かれる時代と代表作について。
金子みすゞと大正時代の児童詩の関係性。 事前学習
『金子みすゞ全集』(第一巻)を読む。
事後学習
「私と小鳥と鈴と」、「お魚」、「つもった雪」、「雀のかあさん」、「土と草」を読む。
18回
芭蕉の生い立ちと芭蕉俳句の特色について。
事前学習
岩波書店文庫版『芭蕉俳句集』(中村俊定 校注)にある芭蕉年譜を読む。
事後学習
芭蕉の俳句(10句)を読む。
19回
芭蕉俳句における自然性と現実性。
作品に現れる思想性と世界観。 事前学習
芭蕉の俳文『奥の細道』を読む。
事後学習
芭蕉の「不易流行」について調べること。
20回
「不易流行」と蕉風について。
事前学習
江戸時代の俳人・小林一茶、与謝蕪村、各務支考の代表句を読む。
事後学習
さらに一茶、蕪村、支考の俳句を読む。
21回
女性俳人の視点について。
事前学習
江戸の女性俳人・斯波園女、加賀千代女の代表句を読む。
事後学習
女性俳人の作品と俳文を読む。
22回
俳句はどう誕生して変遷してきたか。
「不易流行」、「客観写生」、「第二芸術」などの概念を明らかにする。 事前学習
『百代の俳句』の「あとがき」を読む。
事後学習
『芭蕉俳句集』の解説を読む。
23回目
高橋睦郎の長編書簡インタビューについて。
事前学習
思潮社現代詩文庫『高橋睦郎詩集』を読む。
事後学習
高橋睦郎の各時期の代表作を読む。
24回
翻訳における文学は何か。
なぜある詩は翻訳の検証に耐えるか ある詩は翻訳の検証に耐えられないか。 原作と訳語の間に何か。 事前学習
配布する翻訳に関する論文を読む。
事後学習
訳詩のテキスト(配布したもの限って)を読む。
25回
批評と詩とエッセイ。
詩言語の構成と日本語について。 事前学習
『対話 詩の誕生』(大岡信・谷川俊太郎)(思潮社1976年)を読む。
事後学習
『対話 詩の誕生』を再読。
26回
外国における日本現代詩。
世界現代詩の構図。 現代社会における詩人の役割。 人間にとって詩はなぜ必要があるか。 事前学習
『詩ってなんだろう』(谷川俊太郎 編)(筑摩書房2007年)を読む。
事後学習
『詩って 何だろう』を再読。
試験及び成績評価
期末試験の代わりにレポートを実施する。14回目の授業で提出する。
成績評価は、授業態度30%、授業中に実施するレポート30%、期末試験の代わりにレポート40%の割合で総合評価する。 課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
出されたレポートの内容について意見を書く上で、授業中でもしくは授業以外の時間で学生と意見交換。
訂正があってもなくても学生に返す。 講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
『日本名詩集成』
大岡信ほか
学燈社
978−4312000194
プリントを用意する
参考文献・推薦図書
『日本名詩集成』、『百代の俳句』、『二十億光年の孤独』など
研究室
東金キャンパス
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東金キャンパス:火曜日2時限目、金曜日昼休み(12:40~13:30)
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