Syllabus data

授業科目名
Seminar in Comparative Culture Studies I
学年
1Grade
単位数
2.00Credits
実務経験の有無
開講クォーター
semester not specified
担当教員
Inoue Toshiaki
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語
授業方法区分
開講キャンパス
Togane Campus
授業の到達目標及びテーマ
本科目では、指導教員の指導のもと、履修生がそれぞれ調査活動、データの分析、考察を行い、最終的に修士論文を完成させることを目標とする。具体的指導内容は以下の通りである。1)指導学生自身の問題意識から研究テーマを立ち上げその絞込みを行うための指導。2)調査法・研究法に関する事前の訓練・指導及び調査途上での指導。3)研究倫理に関する指導。4)調査成果の分析方法に関する訓練・指導。5)研究(論文)の構成や考察に関する指導。6)論文執筆の指導。
授業の概要
科目名(英語名):比較文化演習Ⅰ(Seminar in Comparative Culture I )
授業形態:対面による演習
内容:本科目では、指導教員の指導のもと、履修生が修士論文研究のための調査、分析、考察を進めていく。毎回の演習では、指導学生ひとりひとりが発表を行い、それに基づいて指導学生全員で討論し検討を加えていく形式をとる。1+1や9月入学生など在学期間に関して配慮する必要がある場合には、指導学生のニーズに即して、期限までに論文を完成させられるよう、順番を入れ替える場合がある。

授業計画
1回
「はじめに:修士論文研究とは」
演習を始めるにあたって、研究活動を行って修士論文を執筆し学位をとることの意義について、指導学生と検討する。
到達目標:修士論文を執筆することの意義や責務について理解できる。
「研究とは」
人文系の学問分野において、「研究」とはどのような要件を満たさなければならないか、検討する。
到達目標:人文系の学問分野において、「研究」とはどのような要件を満たさなければならないか理解できる。
事前学習
(2h)修士の学位を取る動機について、説明できるように考察しておく。また、入学時に作成した研究計画書をベースに、現時点での研究計画を作成しておく。
事後学習
(2h)この回の授業での議論を受けて、修士の学位をとる意義について再考しておく。また、この回の授業の内容を踏まえて、自分の学問的興味を研究として扱うためにはどうすればよいか考察し、次回の授業で発表できるように準備しておく。

2回
「研究論文に求められる条件」
研究論文が満たすべき条件や書式について学ぶ。とくに本研究科で定められている、修士論文が満たすべき条件について学ぶ。
到達目標:研究論文が満たすべき条件や書式、本研究科で定められている、修士論文が満たすべき条件を理解できる。
事前学習
(2h)入学時のガイダンスで配布された資料や学生便覧などを参照して、本研究科で定められている修士論文の書式や提出期限などを予習しておく。
事後学習
(2h)本研究科で定められている修士論文の条件や提出期限などを復習しておく。

3回
「研究領域における問題の所在の整理・確認」
各々の研究テーマを検討し、その分野で学術的に扱うべき問題を探る。
到達目標:指導学生ひとりひとりが自身の修士論文研究の方向性を確立することができる。
事前学習
(2h)自身の修士論文研究で扱うテーマを設定し、当該分野において、何を研究するのか考えておく。またその研究におけるキーワードを5つ以上挙げておく。
事後学習
(2h)この回の指導にしたがって、自身の修士論文研究の専門分野における問題の所在について把握しておく。

4回
「先行研究のレビュー」
先行研究を批判的に読み解き、自身の研究にとって有用な知見を得る方法を学ぶ。また、収集した先行研究の文献を整理し、ビブリオグラフィを作成する方法を学ぶ。
到達目標:自身の修士論文研究に資するように先行研究を批判的に読み解き、自身の研究にとって有用な知見を得ることができるようになる。収集した先行研究の文献を整理し、ビブリオグラフィを作成することができる。
事前学習
(2h)前回の授業で指示された内容に従って、各々の研究課題に関する先行研究を入手し、読み進めておく。
事後学習
(2h)この回の授業の指導内容に従って、修士論文研究の研究領域における先行研究をさらに読み進めておく。あわせてビブリオグラフィの作成を開始する。

5回
「研究目標の設定」
修士論文研究に関する先行研究について発表し、これまでに明らかになっていることを整理して把握する。その内容に基づいて、自身の修士論文研究について、その領域の研究課題を検討し、研究目標を設定するとともに、必要なデータを収集するための適切な調査法を考えていく。
到達目標:自身の修士論文研究のテーマに関する先行研究の概要を把握し、これまでに明らかになっている事実を理解することができる。その知見に基づいて、その研究領域での研究課題を理解したうえで、研究目標を設定することができる。
事前学習
(2h)これまでの指導内容および先行研究の検討結果を踏まえて、自身の修士論文研究の領域における研究課題を整理しておく。
事後学習
(2h)この回の指導内容に従って、自身の修士論文研究の研究目標を作成する。

6回
「調査・分析法の選択」
各々の研究テーマに合致した調査・分析法について検討する。様々な調査法のメリット/デメリットや、調査遂行に際して留意すべき点などを学ぶ。
到達目標:様々な調査法の特性を理解し、各自が設定した研究目標を達成するため必要なデータを収集するのに最適な調査・分析法を選択することができる。

事前学習
(2h)前回の授業で設定した研究目標に基づき、自身の研究で用いるべき調査・分析法を選択し、予習しておく。
事後学習
(2h)自身の修士論文研究で有用な調査・分析法について、各自で習熟しておく。

7回目
「『研究計画発表会』での発表準備」
これまでの演習で検討した研究テーマ、目標、調査法を鑑みて、修士論文完成までの研究計画をつくり、『研究計画発表会」での発表準備を行う。
到達目標:自身の研究テーマおよび目標に合致し、研究の質を担保しうる実現可能な研究計画を作成することができる。

事前学習
(2h)前回検討した内容に基づいて、論文作成計画書の草稿を作成しておく。
事後学習
(2h)この回の指導内容に従って、研究計画書を修正し、期限までに提出する。また、発表会に用いる資料を作成しておく。


8回
「「研究計画発表会」の振り返り」
「研究計画発表会」で副指導教員及び他の教員から受けた指摘、アドバイスについて議論を行い、研究計画の修正を行う。
到達目標:論文計画発表会で指摘された点、受けたアドバイスの内容を理解し、それに基づいて自身の研究計画を修正することができる。

事前学習
(2h)「研究計画発表会」で指摘された点、アドバイスを受けた点をまとめて、自分なりに計画を修正しておく。

事後学習
(2h)この回の指導内容に従って、研究計画を再検討する。



9回
「文献・統計データの調査・分析法」
修士論文研究に必要なデータを収集するための具体的な調査法を学ぶ。この回では先行研究などの文献や公開されている統計から必要な知見を得て、それを分析する方法を学ぶ。
到達目標:文献や統計データから必要な知見を得て、それを分析することができる。
事前学習
(2h)研究計画に盛り込んだ調査の手法について、自己学習を進めていく。
事後学習
(2h)この回の指導内容に従って、文献調査の手法について習熟しておく。

10回
「フィールドワークの方法」
修士論文研究に必要なデータを収集するための具体的な調査法を学ぶ。この回ではフィールドワークを行って質的なデータを収集し、得られたデータを分析する方法を学ぶ。
到達目標:インタビュー法や参与観察法などのフィールドワークの方法を調査で用いることができる。そこで得られたデータを適切に分析することができる。
事前学習
(2h)論文作成計画に盛り込んだ調査の手法について、自己学習を進めていく。
事後学習
(2h)この回の指導内容に従って、フィールドワークの手法について習熟しておく。

11回
「研究・調査倫理」
研究やそのための調査を遂行するにあたって必ず配慮すべき研究倫理について学ぶ。必要である場合は学内の研究倫理審査を受けるための手順についても学ぶ。
到達目標:修士論文研究を遂行するにあたって配慮すべき研究倫理について理解し、適切な行動・配慮をすることができる。また研究倫理審査への申請に必要な手続きを理解する。


事前学習
(2h)ヒトや社会を扱う研究における研究倫理について予習しておく。また本学が指定する研究倫理に関する講座を受講し、修了しておく。
事後学習
(2h)この回の指導内容に従って、自分の研究計画について研究倫理上問題がないか、研究倫理審査を受ける必要があるかどうかチェックしておく。

12回
「夏季休業中の研究活動の準備」
夏季休業中の研究活動が効率的かつ効果的に行えるよう、準備すべき事柄を確認する。
到達目標:夏季休業中に、遅滞なく論文作成活動を実施できるように準備を行うことができる。
事前学習
(2h)夏季休業中の研究活動について具体的に計画を立てておく。
事後学習
(2h)この回の指導内容に従って、各々が夏季休業中の研究活動に向けて必要な準備作業を行っておく。

13回
「夏季休業前の個別指導」
各々が夏季休業中に修士論文研究を滞りなく遂行できるように個別指導を行う。またこれまでの研究活動の成果を総括し期末レポートを作成するための指導も行う。
到達目標:夏季休業中に修士論文研究を滞りなく進めることができるようになる。
事前学習
(2h)これまでに行った研究活動の成果を整理しておく。
事後学習
(2h)指導内容に従って、期末レポートを作成するとともに、研究活動を実施する。

14回
事前学習
事後学習

15回
事前学習
事後学習

16回
事前学習
事後学習

17回
事前学習
事後学習

18回
事前学習
事後学習

19回
事前学習
事後学習

20回
事前学習
事後学習

21回
事前学習
事後学習

22回
事前学習
事後学習

23回目
事前学習
事後学習

24回
事前学習
事後学習

25回
事前学習
事後学習

26回
事前学習
事後学習

試験及び成績評価
修士論文作成の土台となる期末レポートを課す。成績評価の配分は以下の通り。
期末レポート:70%
各回の課題:20%
演習の議論への参加:10%
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
修士論文指導は個別性が高いので、フィードバックは個別に行う。指導学生は、授業時間以外でも自主的に研究を進めたうえで、頻繁に教員の指導を仰ぐことが望ましい。
講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
改訂版 エスノグラフィー入門 〈現場〉を質的調査する
小田博志
春秋社
978439349917
参考文献・推薦図書
指導学生それぞれの研究主題に即して、参照すべき文献を個別に指導する。
研究室
東金キャンパス・H棟・H501
オフィスアワー
オフィスアワーは決定次第授業内で通知する。指導学生の質問を歓迎する。
科目ナンバリング
学位授与方針との関連
関連ページ
110208204 比較文化演習II