シラバス情報

授業科目名
衛生・公衆衛生学
学年
3年
単位数
2.00単位
実務経験の有無
開講クォーター
セメスタ指定なし
担当教員
山崎 研
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語
授業方法区分
開講キャンパス
東金キャンパス
授業の到達目標及びテーマ
衛生・公衆衛生学では、生涯にわたって人々が「よく生きる(well-being)」ために必要なことは何かを考え、学ぶことをテーマとする。「健康」の概念及び「健康」に関連する事象及び専門的な情報を的確に読解し、人々の「生を衛る」ために必要な、公衆衛生学に関する基礎知識及び基本的な考え方を身につけることが目標である。(DP 1,5; SDGs 3,4)
授業の概要
選択必修科目
科目名: 衛生・公衆衛生学(Sanitary Science)
授業形態: 講義、演習
授業の概要: 公衆衛生学は人の健康を目指しており、個人よりも人間集団の健康増進を目的とした実践の学問である。地域住民や学校の生徒、職場など人間集団を対象として健康状態の向上を目指すという特徴がある。この授業では、疫学、感染症と生活習慣病の予防、母子保健、学校保健、産業保健、高齢者保健など、人間集団の健康増進と疾病予防のための方策を学び、公衆衛生の現状を把握し向上を図るための基本的知識、技能、態度を修得することが目的である。

講義資料、演習問題等は、Universal Passport に掲出するので確認すること。

授業計画
1回
第1回 序論、生活と健康
生活の中で健康をどのように考えるか、公衆衛生とは何かを学ぶ。

到達目標:健康と疾病の概念を理解し、公衆衛生の重要性、日本の健康水準の状況を説明できる。
学習方法:講義、演習
事前学習
テキスト第1章 「衛生・公衆衛生学概論」及び講義資料を読んでおくこと。(2時間)
事後学習
 講義資料、演習問題により内容を理解すること(2時間)

2回
第2回 保健統計
国勢調査、患者調査など種々の統計調査によって得られる情報は、集団の健康と疾病の状況を把握する基礎となる。集団の健康を評価する指標を理解し、これに基づいて日本の状況を把握する。

到達目標:人口静態統計、人口動態統計の意義を説明し、利用することができる。
学習方法:講義、演習
事前学習
テキスト第2章「保健統計」及び講義資料を読んでおくこと。(2時間)
事後学習
講義資料、演習問題により内容を理解すること(2時間)

3回
第3回 疫学
健康に関する情報は世間に溢れているが、どの情報が信頼できるのか。情報の信頼性を吟味するための考え方を理解し、健康情報の妥当性を適切に判断する方法を学ぶ。

到達目標:科学的に信頼できる情報を得るために、集団を対象とした疫学研究が実施される。疫学研究の方法を説明できる。
学習方法:講義、演習
事前学習
テキスト第3章「疫学」及び講義資料を読んでおくこと。(2時間)
事後学習
講義資料、演習問題により内容を理解すること(2時間)

4回
第4回 疾病の予防
健康の維持・増進のためには、疾病の自然史に基づいた疾病の予防が重要となる。その意義と我が国の現状を理解する。

到達目標:疾病の予防(一次、二次、三次予防)について説明できる。
学習方法:講義、演習
事前学習
テキスト第4章「疾病予防と健康管理」及び講義資料を読んでおくこと。(2時間)
事後学習
講義資料、演習問題により内容を理解すること(2時間)

5回
第5回 感染症の現状と予防、確認試験(第1〜4回 該当演習問題)
感染症は人の健康に対する大きな脅威であり、その予防のために様々な対策が講じられている。感染症の予防においては、感染を防ぐこと、流行を防ぐことが重要である。最近の流行事例を基に、感染症の流行と予防を考える。

到達目標:現代における感染症の特徴について説明できる。感染症成立の要因を理解し、予防対策について説明できる。
学習方法:講義、演習
事前学習
テキスト第5章「主な疾病の予防」のうち感染症の項及び講義資料を読んでおくこと。(2時間)
事後学習
 講義資料、演習問題により内容を理解すること(2時間)

6回
第6回 生活習慣病の現状とその予防
がんや心疾患、脳血管疾患などの生活習慣病は、現代社会において主要な死因となっており、様々な生活習慣が発症に関わることが知られている。これは生活習慣病のリスク要因とそれを回避する方法を知れば、罹患あるいは増悪防止も可能であることを意味する。生活習慣病の現状と予防方法について学修する。

到達目標:生活習慣病のリスク要因を列挙し、食生活や喫煙などの生活習慣と疾病との関わりについて説明できる。
学習方法:講義、演習
事前学習
テキスト第5章「主な疾病の予防」のうち生活習慣病の項及び講義資料を読んでおくこと。(2時間)
事後学習
講義資料、演習問題により内容を理解すること(2時間)

7回目
第7回 悪性新生物
悪性新生物(がん)は日本における死亡原因のトップである。がん罹患(性別、部位別の罹患率、死亡率、生存率等)の現状、原因、予防法について学ぶ。

到達目標:がんの自然史と予防について説明できる。
学習方法:講義、演習
事前学習
テキスト第5章「主な疾病の予防」のうち悪性新生物の項及び講義資料を読んでおくこと。(2時間)
事後学習
講義資料、演習問題により内容を理解すること(2時間)

8回
第8回 メタボリックシンドローム
メタボリックシンドロームは肥満と何が違うのか。メタボリックシンドローム設定の目的、疾病の自然史、予防法などについて学修する。

到達目標:メタボリックシンドロームの罹患、原因、予防について説明できる。
学習方法:講義、演習
事前学習
テキスト第5章「主な疾病の予防」のうちメタボリックシンドロームの項及び講義資料を読んでおくこと。(2時間)
事後学習
講義資料、演習問題により内容を理解すること(2時間)

9回
第9回 循環器系疾患、腎疾患
心疾患、脳血管疾患などの循環器系疾患と、腎疾患

到達目標:循環器系疾患、腎疾患のリスク要因を列挙し、食生活や喫煙などの生活習慣と疾病との関わりについて説明できる。
学習方法:講義、演習
事前学習
テキスト第5章「主な疾病の予防」のうち生活習慣病の項及び講義資料を読んでおくこと。(2時間)
事後学習
講義資料、演習問題により内容を理解すること(2時間)

10回
第10回 母子保健、確認試験(第5〜9回 該当演習問題)
妊婦の健康や小児期の健康は、その後の成人期の健康の基礎となるものであり、母子保健の充実は国の衛生状態や国民の健康状態の向上のために有効とされる。母子保健を考えるうえで必要な事項を学ぶ。

到達目標:母子保健のための措置、その目的と意義を説明できる。
学習方法:講義、演習
事前学習
テキスト第8章「母子保健」及び講義資料を読んでおくこと。(2時間)
事後学習
講義資料、演習問題により内容を理解すること(2時間)

11回
第11回 学校保健
学校保健は、園児、児童、生徒、学生および教職員の健康を保持、増進するために学校教育として学校で行われる保健衛生活動である。学校保健について学修する。

到達目標:学校保健の特徴および意義を説明できる。
学習方法:講義、演習
事前学習
テキスト第9章「学校保健」及び講義資料を読んでおくこと。(2時間)
事後学習
講義資料、演習問題により内容を理解すること(2時間)

12回
第12回 高齢者保健
生物の形態、機能は加齢によって変化し、高齢期には生活に不自由をもたらす変化が強まっていくことが多い。高齢化社会を迎えるにあたり、老年期の健康維持は最大の課題の一つである。高齢者保健について学修する。

到達目標:人口の高齢化に関する現状を理解し、老人保健、福祉、介護について説明できる。
学習方法:講義、演習
事前学習
テキスト第11章「老人保健・福祉」及び講義資料を読んでおくこと。(2時間)
事後学習
講義資料、演習問題により内容を理解すること(2時間)

13回
第13回 産業保健・精神保健
人は日常の多くの時間を職場労働に費やしており、労働状況は健康に対して影響を及ぼしている。また、現代社会では社会生活の様々な場面で精神的ストレスが増大しており、精神的な健康に大きな影響を及ぼしている。労働衛生並びに精神保健について学修する。

到達目標:産業の場における健康管理について理解し、主な職業病の原因と症状を説明できる。
精神、神経の働きについて理解し、精神健康の破綻とその予防、精神障害の現状と動向を理解する。

学習方法:講義、演習
事前学習
テキスト第10章「産業保健」テキスト第12章「精神健康」及び講義資料を読んでおくこと。(2時間)
事後学習
講義資料、演習問題により内容を理解すること(2時間)

14回
事前学習
事後学習

15回
事前学習
事後学習

16回
事前学習
事後学習

17回
事前学習
事後学習

18回
事前学習
事後学習

19回
事前学習
事後学習

20回
事前学習
事後学習

21回
事前学習
事後学習

22回
事前学習
事後学習

23回目
事前学習
事後学習

24回
事前学習
事後学習

25回
事前学習
事後学習

26回
事前学習
事後学習

試験及び成績評価
確認試験(20%)、レポート(10%)、定期試験(70%)により評価する。
定期試験(本試験)で不合格となった場合、追再試験を実施し、同様に評価する。
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
確認試験(2回実施)に対するフィードバックは、実施回の次の回で解説、講評を行う。
レポートに対しては、Universal Passport 上で個々にフィードバックを行う。
講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
シンプル衛生・公衆衛生学2024
小山洋 監修 辻一郎、上島通浩 編集
南江堂
9784524231560
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参考文献・推薦図書
「衛生化学詳解」第3版 上巻 浅野哲 他編 (京都廣川書店)
研究室
東金キャンパス K棟4階 K401
薬学部 衛生化学研究室
e-mail : tru-yama@jiu.ac.jp
オフィスアワー
木 3−5限
科目ナンバリング
学位授与方針との関連
関連ページ
厚生労働省ホームページ http://www.mhlw.go.jp/index.shtml
国立感染症研究所 感染症疫学センター ホームページ https://www.niid.go.jp/niid/ja/from-idsc.html
文部科学省ホームページ https://www.mext.go.jp
環境省ホームページ https://www.env.go.jp/