シラバス情報

授業科目名
ファイナンシャルプランニング論A
学年
2年
単位数
2.00単位
実務経験の有無
開講クォーター
セメスタ指定なし
担当教員
神余 崇子
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語
授業方法区分
開講キャンパス
東金キャンパス
授業の到達目標及びテーマ
私たちの生活をとりまく経済環境は絶えず変化している。終身雇用・年功序列はもはや過去のものであり、高度経済成長時のような高金利に支えられた貯蓄至上主義は終わっている。さらに少子高齢化の加速に伴う社会保障のあり方は日本の大きな課題である。加えて持続可能な開発(SDGs)を実現させるためには消費者の行動を変える必要がある。
このような経済環境の中、生活者はしっかりとした人生設計、将来の夢に対してのファイナンシャルプラン、マネープランの作成そして賢い消費行動が求められる。生活者自身の経済金融リテラシーの習得および行動も必要であるが、加えて、確かな知識と倫理観を持ち生活者をサポートするファイナンシャルプランナーの社会的役割は国民一人ひとりの経済的自立支援という意味からも大きい。 本講義は1)国家資格であるファイナンシャルプランニング技能検定合格レベルの知識を得て資格取得を目指す。2)資格取得を目指さないまでも将来生活者として自立した生活設計を行えるための各種知識とスキルを身につける。3)これらを通して社会制度と日本の課題に気がつき自ら解決方法を見つける力をつける。といった3つを到達目標としている。




授業の概要
Aでは、ファイナンシャルプランニングの基礎およびFP資格6教科の中で2教科(ライフプランインング・タックスプランニング)を重点的に学ぶ。ファイナンシャルプランニングの必要性と、その手法について、さらにはお金の価値について学び、金利計算や、資金計画に必要な係数の利用方法を実際に計算問題を説きながら理解を深める。本講義通じて電卓を利用するので用意しておくことが望ましい。国の制度理解では現在の医療、年金制度を学びながら、その問題点や社会問題として議論されている点に関して学ぶ。税金の知識では、我が国の税体系と制度、実際の所得税の計算方法を学ぶ。単に知識を習得するのではなく、国の諸制度を理解しその背後にある社会問題など、社会の構成員の一人として国の政策制度にしっかりと意見ができるようになることも本講義の到達目標である。

授業計画
1回
本講義の目的とFP資格についての説明及び授業運営ルールの説明
到達目標:FP資格について理解し、講義内容が自分の生活にどう関わるか深く理解する
事前学習
〔2h〕教科書を購入し、序章までを読みFPとは何かについて理解をしておく。
事後学習
〔2h〕授業内容を復習し、次回授業前小テストの準備をする

2回
ファイナンシャルプランニング概論
到達目標: ファイナンスの対象やFPの倫理規定FPの社会的役割について理解する
事前学習
〔2h〕教科書25ページまでを読み理解を深めておく
金融庁HP
https://www.fsa.go.jp/teach/kyouiku.html
を読む
事後学習
〔2h〕フィデューシャリー・デューティーについて調べる。FP関連資格とその業務範囲について関連資格の内容も含め理解を深める。授業内容を復習し、次回授業前小テストの準備をする

3回
ライフプランとライフイベント
到達目標: ライププランニングについて理解を深め自分のライフプランニング表を作成する
事前学習
〔2h〕教科書270ページから291ページまでを読み理解を深める
事後学習
〔2h〜4h〕自身のライフプランニング表をルールに乗っ取り作成する。(レポート提出)
参考資料
https://www.jafp.or.jp/personal_finance/high/personal_text/files/Lesson05.pdf

4回
お金の知識(現在価値と将来価値)
到達目標: 現在価値の概念と、複利の意味を理解し複利計算を電卓で行うことができるようになる(電卓を用意すること)
事前学習
〔2h〕配布資料を利用し単利と複利の違いについて調べておく
事後学習
〔2h〜4h〕、電卓とエクセルを利用してFP実技試験を解けるようにする。キャッシュフロー表を完成させる。授業内容を復習し、次回授業前小テストの準備をする

5回
資金計画 (FPに必要な6つ係数の利用)
到達目標: 6つの係数を使いこなせるようになる
事前学習
〔2h〕教科書285ページから291ページを読み理解しておく
事後学習
〔2h〕〔2h〕授業内容を復習し、次回授業前小テストの準備をする。国民年金と貯金の違いについて応用計算問題を通して理解する

6回
ライフプランニングの必要性と行動変容について
到達目標: ライフプランニングの必要性について述べることができるようになる。
ライフプランニング中テスト実施
事前学習
〔事前学習:2h〕これまでの配布資料と教科書見直して理解を深める。電卓の使用方法、係数表の使用方法を身につけておく
事後学習
〔2h〕テストの結果からこれまでの復習を行う

7回目
国の社会保障制度を理解する(医療・労働)
到達目標: 日本の社会保障制度とその課題について理解する
事前学習
〔2h〕自分が入っている医療保険制度やその内容について調べておく教科書42ページから51ページまでを読み理解しておく
事後学習
〔2h〕授業内容を復習し、次回授業前小テストの準備をする。社会保障制度(医療・労働)の課題についてまとめられるようにする

8回
社会保障(年金)制度の概要と歴史
到達目標: 複雑な日本の公的年金制度について理解し、社会保障全体の課題について意見できるようにする
事前学習
〔2h〕事前に20歳以上の学生が支払っている国民年金保険料がどのように取り扱われているのか確認しておく、解らない場合は家族と話しをする。教科書52ページから62ページを読む
事後学習
〔2h〕年金制度の問題点、また制度変更の中で公平性にかけると感じる事を列挙し、新聞報道などから情報収集し世間の議論をまとめる。授業内容を復習し、次回授業前小テストの準備をする

9回
社会保障(年金)年金制度の問題点と日本経済
到達目標: 年金制度について正しい知識と建設的な意見を述べられるようにする
社会保障制度について中テスト実施
事前学習
〔2h〕教科書69ページから72ページおよび事前に配布する雑誌記事などを読み自分が集めた情報との相違を確認する
事後学習
〔2h〕間違ったところを復習する。さらに日本の年金制度の将来についてどうあるべきか自分の意見をまとめる

10回
タックスプランニング(我が国の税制)
到達目標: 税金について正しい知識と我が国の予算について理解できるようになる
事前学習
〔2h〕教科書74ページから79ページを読む。税の公平性について結果の平等・機会の平等について調べておく
事後学習
〔2h〕授業内容を復習し、次回授業前小テストの準備をする。税金の徴税方法や使用方法について自分の意見を述べられるようにしておく(レポート課題)

11回
所得税の基礎知識
到達目標: 所得税の課税額計算方法について理解できるようになる。
事前学習
〔2h〕アルバイトをしている人は給与明細を確認し、どのような形で税金が徴収されているか確認する。教科書76ページから104ページまでを読む
事後学習
〔2h〕各種所得について理解を深める。授業内容を復習し、次回授業前小テストの準備をする

12回
所得税の計算
到達目標: 所得税の計算ができるようになる
所得税および税について中テスト実施
事前学習
〔2h〕昨年度末税制改正での議論と税制改正について調べておく
事後学習
〔2h〕間違ったところを確認し、復習する

13回
その他の税金と私達の暮らし/ファイナンシャルプランニングと公共
到達目標: 住民税や寄付控除の仕組みから新しい公共について理解を深める。生活者のファイナンシャルプランニングの視点から日本の課題を考え意見を述べられるようにしておく
事前学習
〔2h〕消費税、自動車税、酒税等々我々が関連すると思われる税金を列挙しておく
事後学習
〔2h〕今後の日本の財政問題と受益と負担の観点から調べて自分の意見を述べられるようにする(課題あり)

14回
事前学習
事後学習

15回
事前学習
事後学習

16回
事前学習
事後学習

17回
事前学習
事後学習

18回
事前学習
事後学習

19回
事前学習
事後学習

20回
事前学習
事後学習

21回
事前学習
事後学習

22回
事前学習
事後学習

23回目
事前学習
事後学習

24回
事前学習
事後学習

25回
事前学習
事後学習

26回
事前学習
事後学習

試験及び成績評価
毎回授業前復習問題・中テスト・まとめ問題およびレポート課題を行う

積極的な授業参加(発言・質問・発表)および毎回の小テスト提出状況とその内容(30%) 
キャッシュフロー課題・レポート課題(20%)
中テスト・まとめ問題(50%)
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
授業内での解説、
小テストや中テストおよび課題の回答および評価コメントは授業内に全体に対して行う
講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
『ファイナンシャル・プランニング入門-for Students-』第5版
日本FP協会
日本FP協会
978-4-909303-39-4
教科書はFP論Bと共通。
参考文献・推薦図書
授業中に適宜提示する
研究室
東金キャンパス 研究室F310
オフィスアワー
S1 木2金2
S2 木2金2
F1 木2金2
F2 火・木 昼休み、金2

OH用のJIUメールアドレスは授業ポータル内で提示するので確認すること
科目ナンバリング
学位授与方針との関連
関連ページ
https://www.jafp.or.jp/
ファイナンシャルプランニング技能検定3級および2級を目指している学生は是非受講してほしい。Bと併せて受講することを勧める。24年度より3級はCTB方式2級以上は年3回(5月9月1月)実施される

カリキュラムツリー
https://www.jiu.ac.jp/visitors/students/detail/id=1000