教員名 : 添野 勉
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授業科目名
コミュニケーションの基礎
学年
1年
単位数
2.00単位
実務経験の有無
開講クォーター
セメスタ指定なし
担当教員
添野 勉
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語で実施する。
授業方法区分
開講キャンパス
オンライン(オンデマンド)
授業の到達目標及びテーマ
コミュニケーションは無色透明な行為ではなく、多様な要因によって変化・歪曲・断絶等が絶えず発生する行為です。特にメディアを介したコミュニケーションは、メディアが個人の身体から距離をとるほどに複雑な様態を示すものであり、コミュニケーションが変容する要因を知ることが難しくなります。本講義では、現代社会におけるコミュニケーションの多様な側面を学び、どのような論点が提起されているのかを学びます。
授業の概要
現代社会における「コミュニケーション」の重要性は日々高まっていますが、「コミュニケーション」とはそもそもいかなる概念・行為として定義できるのでしょうか。また、コミュニケーションはそれ自体単独で存在するものではなく、他者や「メディア」の存在を抜きに論じることはできません。本講義では、コミュニケーションを成立させる存在や情報環境を論じるとともに、20世紀半ば以降から現在に至るメディアを通じたコミュニケーションがどのように実証的に捉えられてきたのかを個別の事例とともに取り上げ、現代のコミュニケーションに対する基礎的な視点を獲得することを主眼とします。
【各回オンライン・オンデマンドで実施します。途中、リアルタイムオンラインでの質問対応日を設けます】 授業計画
1回
イントロダクション(「日本型コミュニケーション」の特質から「コミュニケーション」を考える)
到達目標:日本において論じられてきた「コミュニケーション」とは何であったのかを理解する。 【各回オンライン・オンデマンドで実施します】 事前学習
2h:身の回りの「コミュニケーション」にどのようなものがあるかを観察してみる
事後学習
2h:各種事典類を活用し、「コミュニケーション」がどのように定義されているかを確認する。
2回
強力効果論とマスコミュニケーション
到達目標:強力効果論とは何かを知ることで、コミュニケーションにおいてメディアの果たす機能を理解する。 【各回オンライン・オンデマンドで実施します】 事前学習
2h:身の回りの「メディア」にどのようなものがあるかを観察してみる。
事後学習
2h:講義時の定義を元に、身の回りの「メディア」とその機能を分析する。
3回
「コミュニケーションの二段の流れ」とラザースフェルド
到達目標:「コミュニケーションの二段の流れ」を理解することで、コミュニケーションの多様性・現代的特徴を理解する。 【各回オンライン・オンデマンドで実施します】 事前学習
2h:アナログ的な情報伝達手段として何を利用したことがあるかを考察する。
事後学習
2h:「コミュニケーションの二段の流れ」に該当する事例を身の回りから探してみる。
4回
コミュニケーションにおける「効果的接触」と「選択的接触」
到達目標:コミュニケーション理解に欠かせない「効果的接触」と「選択的接触」概念を理解することで、現代におけるコミュニケーションの特性を理解する。 【各回オンライン・オンデマンドで実施します】 事前学習
2h:普段のメディアとの接触の仕方やそこで得られた情報をどのように取り扱っているかを考察する。
事後学習
2h:「効果的接触」または「選択的接触」の事例を身の回りから探してみる。
5回
クラッパー『マス・コミュニケーションの効果』がもたらしたもの:1
到達目標:マスコミュニケーションの現代的理解に重要な役割を果たした『マス・コミュニケーションの効果』のポイントを理解することで、コミュニケーション概念をより深く理解する。 【各回オンライン・オンデマンドで実施します】 事前学習
2h:自分の政治的情報源にはどんなものがあるかを想起し、箇条書きにしてみる。
事後学習
2h:自身の政治的情報との接触体験について講義をもとにを分析してみる。
6回
クラッパー『マス・コミュニケーションの効果』がもたらしたもの:2
到達目標:マスコミュニケーションの現代的理解に重要な役割を果たした『マス・コミュニケーションの効果』のポイントを理解することで、コミュニケーション概念をより深く理解する。 【各回オンライン・オンデマンドで実施します】 事前学習
2h:自分が聞いたことのある「デマ」を想起し、箇条書きにしてみる。
事後学習
2h:自身が体験した「デマ・フェイクニュース」と政治的視点について分析してみる。
7回目
「第三者効果」と「敵対的メディア認知」
到達目標:現在のコミュニケーション研究の基本概念となっている「第三者効果」と「敵対的メディア認知」の考え方を理解する。 【各回オンライン・オンデマンドで実施します】 事前学習
2h:自分と異なる意見に接触した際の自身の対応や反応について考えてみる。
事後学習
2h:「第三者効果」や「敵対的メディア認知」の事例を身の回りから探してみる。
8回
新しい強力効果論と「議題設定効果」論
到達目標:現在のコミュニケーション研究の基本概念となっている「議題設定効果」論の考え方を理解する。 【各回オンライン・オンデマンドで実施します】 事前学習
2h:自分がマスメディアに「誘導されている」と感じる事例にはどのようなものがあるかを考察してみる。
事後学習
2h:自身が体験した「議題設定効果」の例について考察する。
9回
マスメディアは現実を「操れる」か〜プライミング効果・フレーミング効果・培養理論
到達目標:環境化したメディア・情報と個人の関係性を理解する。 【各回オンライン・オンデマンドで実施します】 事前学習
2h:日本における現代の情報環境にはいかなるものがあるのかを調べてみる。
事後学習
2h:国内と海外では情報環境にいかなる相違点があるのかを考察する。
10回
インターネットとコミュニケーション
到達目標:インターネット上のコミュニケーションについての基本的な考え方を理解する。 【各回オンライン・オンデマンドで実施します】 事前学習
2h:自身が依存している情報環境の「ルール」について調べてみる。
事後学習
2h:システムから逃れ得ないことを前提とした場合に、システムを乗り越える方法はありうるのかを考察する。
11回
マスメディアとしてのインターネットとコミュニケーション:1
到達目標:インターネットがもたらすコミュニケーションへの影響を理解する。 【各回オンライン・オンデマンドで実施します】 事前学習
2h:自身が利用しているインターネットメディアにはどのようなものがあるか調べておく。
事後学習
2h:エコーチェンバーの事例について、自身に該当する事例を調べてみる。
12回
マスメディアとしてのインターネットとコミュニケーション:2
到達目標:インターネットがもたらすコミュニケーションへの影響を理解する。 【各回オンライン・オンデマンドで実施します】 事前学習
2h:幼少期からの自身のインターネット利用の変化について考察する。
事後学習
2h:リスクとコミュニケーションについての自身の考え方をまとめてみる。
13回
まとめ〜コミュニケーション理論とメディア環境の現在
到達目標:現代のコミュニケーションの基礎知識として何が必要とされているのかを理解する。 【各回オンライン・オンデマンドで実施します】 事前学習
2h:これまで紹介された事例について振り返っておく。
事後学習
2h:講義を通じて得られた知識を基礎として、特にコミュニケーションのどのような考え方に関心を持ったかを考察する。
14回
事前学習
事後学習
15回
事前学習
事後学習
16回
事前学習
事後学習
17回
事前学習
事後学習
18回
事前学習
事後学習
19回
事前学習
事後学習
20回
事前学習
事後学習
21回
事前学習
事後学習
22回
事前学習
事後学習
23回目
事前学習
事後学習
24回
事前学習
事後学習
25回
事前学習
事後学習
26回
事前学習
事後学習
試験及び成績評価
講義中の課題への対応度(50%)、期末レポート・課題(50%)によって総合的に評価します。
ほぼすべての回で200〜400字程度のミニレポートを出題します。課題はオンラインで回収予定です。 課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
オンラインて適宜フィードバックを行う。
講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
講義時に資料を配付
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参考文献・推薦図書
『流言のメディア史』佐藤卓己(岩波書店/2019年/990円)
『マスメディアとは何か〜「影響力」の正体』稲増一憲(中央公論新社/2022年/968円) 『リスクコミュニケーション』福田充(平凡社/2022年/1034円) 研究室
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