教員名 : 長谷川 哲也
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授業科目名
臨床薬物動態学
学年
3年
単位数
2.00単位
実務経験の有無
〇(実務経験有)
開講クォーター
セメスタ指定なし
担当教員
松本 かおり、長谷川 哲也
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語
授業方法区分
開講キャンパス
東金キャンパス
授業の到達目標及びテーマ
医薬品の適正な使用を目的として、治療効果、副作用発現に関わる様々な薬物動態学的要因が明らかにされている。臨床薬物動態学では、個々の患者背景を考慮した投与設計ができるようになることを目標とし、前半は個別化医療に必要な薬物動態学的変動要因や遺伝子多型について学ぶ。後半は薬剤師の経験のある専任教員が担当し、個々の薬物の治療薬物モニタリング(TDM)の実際について学び、臨床の場に応用する方法を習得する。
【関連するDP】 1 (PC2015-2021) 【関連するSDGs】3 授業の概要
➀ 必修科目
② Clinical Pharmacokinetics(英語科目名) ③ 2022改訂コアカリキュラム E1(1)、E3(3)、E4(2)、薬学準備教育ガイドライン(3) ➃ 授業形態(講義) ⑤ (授業の概要)各回の授業は、前回の復習、当該回の講義、確認演習および小テストで構成する。前半は薬物動態学的変動要因や遺伝子多型について学習する。後半は治療薬物モニタリング(TDM)の意義を理解し、TDMが望ましい薬物について学習する。これらにより、臨床の場で薬物の適正使用に貢献できる薬剤師としての基礎的な能力を養う。 授業計画
1回
総論(長谷川)
【到達目標】 個々の患者に最も適した薬物治療、すなわち個別化医療の意義を学ぶ。個別化医療を実践するために必要な知識を列挙し、説明できる。 【学習方法】講義、演習 【JIUコアカリ番号】E23700, E23800, E24500, H03800, H04100, H04200 事前学習
[1h]教科書p1-6を読み、準備する。
事後学習
[3h]教科書のまとめ問題および小テストに取組み、理解を確認する。
2回
投与設計の基礎(長谷川)
【到達目標】 個別化医療を実践するために必要な薬物動態学的知識を学習し、薬物動態学的パラメータと投与設計(投与量、投与間隔、投与速度)などの関係を数式を用いて説明できる。 【学習方法】講義、演習 【JIUコアカリ番号】E27400, E27500, H03800, H04100, H04200 事前学習
[1h]教科書p117-161を読み、準備する。
事後学習
[3h]教科書のまとめ問題および小テストに取組み、理解を確認する。
3回
疾患時の薬物動態1(長谷川)
【到達目標】 臓器クリアランスと薬物動態の変動の関係について学び、疾患時の薬物治療・投与設計の際の注意点を説明できる。 【学習方法】講義、演習 【JIUコアカリ番号】E27700, H03800, H04100, H04200 事前学習
[1h]教科書p163-178, 194-197を読み、準備する。
事後学習
[3h]教科書のまとめ問題および小テストに取組み、理解を確認する。
4回
疾患時の薬物動態2(肝疾患、心疾患)(長谷川)
【到達目標】 肝疾患・肝機能低下時の薬物動態パラメータについて学び、肝疾患・肝機能低下患者に対する薬物治療・投与設計の際に注意すべき点を説明できる。 心臓疾患を伴った患者における薬物動態と、薬物治療・投与設計の際の注意点を説明できる。 【学習方法】講義、演習 【JIUコアカリ番号】E00700, E24300, E24400, E24800, E27700, H03800, H04100, H04200 事前学習
[1h]教科書p163-178, 194-197を読み、準備する。
事後学習
[3h]教科書のまとめ問題および小テストに取組み、理解を確認する。
5回
疾患時の薬物動態3(腎疾患) (長谷川)
【到達目標】 腎疾患・腎機能低下時の薬物動態パラメータについて学び、腎疾患・腎機能低下患者に対する薬物治療・投与設計の際に注意すべき点を説明できる。 透析時の薬物治療・投与設計の基本的な考え方を学習し、透析患者で注意すべき薬物について説明できる。 【学習方法】講義、演習 【JIUコアカリ番号】E00700, E24200, E24800, E27700, H03800, H04100, H04200 事前学習
[1h]教科書p178-193を読み、準備する。
事後学習
[3h]教科書のまとめ問題および小テストに取組み、理解を確認する。
6回
高齢者、小児、妊婦および授乳婦の薬物療法(長谷川)
【到達目標】 高齢者における薬物動態と薬物治療で注意すべき点を説明できる。 低出生体重児、新生児、乳児、幼児、小児における薬物動態と薬物治療で注意すべき点を説明できる。 妊娠・授乳期における薬物動態と、生殖・妊娠・授乳期の薬物治療で注意すべき点を説明できる。 【学習方法】講義、演習 【JIUコアカリ番号】E00700, E24000, E24100, E24600, E24700, E24800, H03800, H04100, H04200 事前学習
[1h]教科書p213-234を読み、準備する。
事後学習
[3h]教科書のまとめ問題および小テストに取組み、理解を確認する。
7回目
遺伝子多型と薬物動態1(CYP2C9, CYP2C19)(松本)
遺伝子型と表現型、遺伝子多型の種類について概説する。さらに、CYP2C9およびCYP2C19の遺伝子多型と体内動態について解説する。 【到達目標】 薬物動態に影響する代表的な遺伝的素因(薬物代謝酵素・トランスポーターの遺伝子変異など)について、例を挙げて説明できる。 遺伝的素因を考慮した薬物治療について、例を挙げて説明できる。 【学習方法】講義、演習 【JIUコアカリ番号】E23700, E23800, E23900, E24800, H03800, H04100, H04200 事前学習
[1h]教科書p7-66を読み、準備する。
事後学習
[3h]教科書のまとめ問題および小テストに取組み、理解を確認する。
8回
遺伝子多型と薬物動態2(CYP2D6, NAT2, UGT1A1)(松本)
CYP2D6, NAT2およびUGT1A1の遺伝子多型と体内動態について解説する。 【到達目標】 薬物動態に影響する代表的な遺伝的素因(薬物代謝酵素・トランスポーターの遺伝子変異など)について、例を挙げて説明できる。 遺伝的素因を考慮した薬物治療について、例を挙げて説明できる。 【学習方法】講義、演習 【JIUコアカリ番号】E23700, E23800, E23900, E24800, H03800, H04100, H04200 事前学習
[1h]教科書p7-66を読み、準備する。
事後学習
[3h]教科書のまとめ問題および小テストに取組み、理解を確認する。
9回
相互作用(長谷川)
【到達目標】 薬物動態や薬理作用に影響を及ぼす相互作用について、例を挙げて説明できる。 【学習方法】講義、演習 【JIUコアカリ番号】E00800, E25500, E26200, E26700, E27200, H03800, H04100, H04200 事前学習
[1h]教科書p269-319を読み、準備する。
事後学習
[3h]教科書のまとめ問題および小テストに取組み、理解を確認する。
10回
治療薬物モニタリング(TDM)の基礎(長谷川)
【到達目標】 治療薬物モニタリング(TDM)の意義を説明し、臨床上TDMの実施が必要な薬物を列挙できる。 TDM を行う際の採血ポイント、試料の取り扱い、測定法について説明できる。 血中濃度測定値からベイジアン法などの薬物速度論的解析手法により血中薬物濃度推移を予測し、投与設計する方法を概説できる。 【学習方法】講義、演習 【JIUコアカリ番号】E27900, E28000, E28200, H03800, H04100, H04200 事前学習
[1h]教科書p99-115, p235-244を読み、準備する。
事後学習
[3h]教科書のまとめ問題および小テストに取組み、理解を確認する。
11回
抗菌薬のPK-PD解析とTDM(長谷川)
【到達目標】 薬物動態学−薬力学解析(PK-PD 解析)について概説できる。 抗菌薬の薬物動態学−薬力学解析(PK-PD 解析)について概説できる。 抗菌薬(バンコマイシンテイコプラニン、アミノグリコシド系抗生物質)の体内動態とTDM実施上の注意点について説明できる。 【学習方法】講義、演習 【JIUコアカリ番号】E27800, E27801, E27900, E28000, E28200, H03800, H04100, H04200 事前学習
[1h]教科書p235-251, p339-348を読み、準備する。
事後学習
[3h]教科書のまとめ問題および小テストに取組み、理解を確認する。
12回
抗てんかん薬のTDM(松本)
TDMの対象薬物である抗てんかん薬の体内動態とTDMを実施する際の注意点について解説する。 【到達目標】 てんかん薬の体内動態とTDM実施上の注意点について説明できる。 【学習方法】講義、演習 【JIUコアカリ番号】E27900, E28000, E28200, H03800, H04100, H04200 事前学習
[1h]教科書p330-339を読み、準備する。
事後学習
[3h]教科書のまとめ問題および小テストに取組み、理解を確認する。
13回
テオフィリン、ジゴキシン、免疫抑制薬および炭酸リチウムのTDM(松本)
TDMの対象薬物であるテオフィリン、ジゴキシン、免疫抑制薬および炭酸リチウムの体内動態とTDMを実施する際の注意点について解説する。 【到達目標】 テオフィリンの体内動態とTDM実施上の注意点について説明できる。 ジゴキシンの体内動態とTDM実施上の注意点について説明できる。 免疫抑制薬の体内動態とTDM実施上の注意点について説明できる。 【学習方法】講義、演習 【JIUコアカリ番号】E27900, E28000, E28200, H03800, H04100, H04200 事前学習
[1h]教科書p322-329, 348-355を読み、準備する。
事後学習
[3h]教科書のまとめ問題および小テストに取組み、理解を確認する。
14回
第1-13回の学習内容の確認(長谷川、松本)
【到達目標】 第1‐13回までの学習効果を試験により測定し、合格ライン(60%)以上の正答率を得ることができる。 【学習方法】試験 【コアカリ番号】E00700, E00800, E23700, E23800, E23900, E24000, E24100, E24200, E24300, E24400, E24500, E24600, E24700, E24800, E25500, E26200, E26700, E27200, E27400, E27500, E27700, E27800, E27801, E27900, E28000, E28200, H03800, H04100, H04200 事前学習
教科書、配布資料、ノート、演習問題等を用いて第1-13回までの学習内容を復習する。過去の定期試験問題の正答を作成する(8時間)。
事後学習
第1‐13回の学習内容の理解度を振り返り、理解が不十分であったものについては、教科書、配布資料、ノート、演習問題等を用いて復習する(3時間)。
15回
事前学習
事後学習
16回
事前学習
事後学習
17回
事前学習
事後学習
18回
事前学習
事後学習
19回
事前学習
事後学習
20回
事前学習
事後学習
21回
事前学習
事後学習
22回
事前学習
事後学習
23回目
事前学習
事後学習
24回
事前学習
事後学習
25回
事前学習
事後学習
26回
事前学習
事後学習
試験及び成績評価
成績は以下の割合で評価する。
各回の小テスト:第14回目試験=20%:80% 追試験も同様である。 回答未提出回の小テストは0点の扱いになるので注意すること。 到達目標に達しない学生には、再試験を実施し、各回の小テスト:再試験=10%:90%で評価する。 授業への取組姿勢を評価に加える(加点・減点)ことがある。 課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
小テストに対するフィードバックは授業内でコメントする。
講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
テーラーメイド医療 薬物治療の個別化 第2版
古川 隆・柴崎浩美・横川彰朋
京都廣川書店
978-4-906992-96-6
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参考文献・推薦図書
『演習と解説 薬物動態学』 山崎 浩史・夏目秀視・橋爪 孝典 編(廣川書店/2016/2,500円(税抜き))
『みてわかる薬学 図解薬剤学改定第6版』 山下伸二 ら著(南山堂/2018/7,500円(税抜き)) 『臨床薬物動態学 改訂第5版』 加藤隆一 監、入家一郎、楠原洋之 編(南江堂/2017/5,700円(税抜き)) 『わかりやすい生物薬剤学 第5版』 萩原琢男ら著(廣川書店/2014/6,800円(税抜き)) 『個別化医療を目指した臨床薬物動態学 I 基礎編』 猪爪信夫 栄田敏之 伊藤邦彦 編(廣川書店/2016/3,500円(税抜き)) 『個別化医療を目指した臨床薬物動態学 II 治療薬物モニタリング編』 猪爪信夫 栄田敏之 伊藤邦彦 編(廣川書店/2016/3,500円(税抜き)) 研究室
長谷川 哲也 東金キャンパス・K棟6階・K601
松本 かおり 東金キャンパス・K棟6階・K611 オフィスアワー
長谷川 哲也 木曜日3、4時限(K棟6階K601) 連絡先:tet63@jiu.ac.jp
松本 かおり 木曜日4時限・金曜日1時限(K棟6階K611) 連絡先:kaorim@jiu.ac.jp 科目ナンバリング
学位授与方針との関連
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