シラバス情報

授業科目名
薬物治療学C
学年
3年
単位数
2.00単位
実務経験の有無
〇(実務経験有)
開講クォーター
セメスタ指定なし
担当教員
佐々木 英久
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語
授業方法区分
開講キャンパス
東金キャンパス
授業の到達目標及びテーマ
【関連するDP】1(PC2022-2023)
【関連するSDGs】3
薬剤師として次の疾患に対して薬物の適正使用に貢献できるために、中枢神経系、免疫・炎症・アレルギー系、骨・関節・カルシウム代謝系、循環器系、血液・造血器系、泌尿器系、生殖器系の代表的な疾患とその治療法を理解すると共に、それぞれの疾患に伴う病態や症状の変化、及び発現する可能性のある症候や臨床検査値の異常変動等の患者情報を収集する能力を身につける。また、それぞれの疾患、小児・高齢者等の患者特性に基づいて、代表的な医薬品の用法・用量、剤形選択などの投与計画が立案でき、適切な薬物治療を実現するために必要な知識,問題解決能力を修得する。
授業の概要
① 必修科目
② 科目名(英語名):Pharmacotherapeutics C
③ コアカリキュラム E1(3)、E2(1)(2)(3)、薬学準備教育ガイドライン(3)
④ 授業形態:講義
⑤ 授業の概要:対象とする疾患について、病態と適応を有する医薬品の関係を理解し、処方提案できる能力を身に付ける。そのために、薬理作用だけでなく、製剤の規格も提示し、処方を考えられるようにする。講義前に各担当疾患に対して調べ、パワーポイント10枚以内で20分間解説を行う。担当疾患はあらかじめ割り振る。

授業計画
1回
第1回 オリエンテーション、循環器系の疾患と治療法について(1)「不整脈(病態・薬理)」
・全15回の講義内容と授業の進め方についてガイダンスを行う。
到達目標:
・以下の不整脈および関連疾患について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。不整脈の例示:上室性期外収縮(PAC)、心室性期外収縮(PVC)、心房細動(Af)、発作性上室頻拍(PSVT)、WPW 症候群、心室頻拍(VT)、心室細動(VF)、房室ブロック、QT 延長症候群(E06900)(E02300)
[学習方法]科目概要説明(ガイダンス)、講義、演習
事前学習
事前に不整脈の病態について調べておくこと。(2h)
事後学習
事後に講義に出てきた薬物について、処方提案を考えること。(2h)

2回
第2回 循環器系の疾患と治療法について(2)「不整脈(薬物治療)」
到達目標:
・以下の不整脈および関連疾患について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。不整脈の例示:上室性期外収縮(PAC)、心室性期外収縮(PVC)、心房細動(Af)、発作性上室頻拍(PSVT)、WPW 症候群、心室頻拍(VT)、心室細動(VF)、房室ブロック、QT 延長症候群(E06900)(E02300)
[学習方法]講義、演習
事前学習
事前に不整脈の病態について調べておくこと。(2h)
事後学習
事後に講義に出てきた薬物について、処方提案を考えること。(2h)

3回
第3回 循環器系の疾患と治療法について(3)「心不全」
到達目標:
・急性および慢性心不全について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。(E07000)(E02300)
[学習方法]講義、演習
事前学習
事前に心不全の病態について調べておくこと。(2h)
事後学習
事後に講義に出てきた薬物について、処方提案を考えること。(2h)

4回
第4回 循環器系の疾患と治療法について(4)「虚血性心疾患」
到達目標:
・虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。(E07100)(E02300)
[学習方法]講義、演習
事前学習
事前に虚血性心疾患の病態について調べておくこと。(2h)
事後学習
事後に講義に出てきた薬物について、処方提案を考えること。(2h)

5回
第5回 循環器系の疾患と治療法について(5)「高血圧」
到達目標:
・以下の高血圧症について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。本態性高血圧症、二次性高血圧症(腎性高血圧症、腎血管性高血圧症を含む)(E07200)(E02300)
[学習方法]講義、演習
事前学習
事前に高血圧症の病態について調べておくこと。(2h)
事後学習
事後に講義に出てきた薬物について、処方提案を考えること。(2h)

6回
第6回 免疫・炎症・アレルギー系の疾患と治療法について(1)「臓器特異的自己免疫疾患」
到達目標:
・以下の臓器特異的自己免疫疾患について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。バセドウ病(重複)、橋本病(重複)、悪性貧血(重複)、アジソン病、1 型糖尿病(重複)、重症筋無力症、多発性硬化症、自己免疫性溶血性貧血(重複)、シェーグレン症候群(E06100)(E02300)
[学習方法]講義、演習
事前学習
事前に臓器特異的自己免疫疾患の病態について調べておくこと。(2h)
事後学習
事後に講義に出てきた薬物について、処方提案を考えること。(2h)

7回目
第7回 免疫・炎症・アレルギー系の疾患と治療法について(2)「全身性自己免疫疾患、臓器移植」
到達目標:
・以下の全身性自己免疫疾患について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。全身性エリテマトーデス、強皮症、多発筋炎/皮膚筋炎、関節リウマチ(重複)(E06200)(E02300)
・臓器移植(腎臓、肝臓、骨髄、臍帯血、輸血)について、拒絶反応および移植片対宿主病(GVHD)の病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。(E06300)(E02300)
・移植医療の原理、方法と手順、現状およびゲノム情報の取り扱いに関する倫理的問題点を概説できる。(E16900)(E02300)
・摘出および培養組織を用いた移植医療について説明できる。(E17000)(E02300)
・臍帯血、末梢血および骨髄に由来する血液幹細胞を用いた移植医療について説明できる。(E17100)(E02300)
・胚性幹細胞(ES細胞)、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を用いた細胞移植医療について概説できる。(E17200)(E02300)
[学習方法]講義、演習
事前学習
事前に全身性自己免疫疾患の病態、臓器移植について調べておくこと。(2h)
事後学習
事後に講義に出てきた薬物について、処方提案を考えること。(2h)

8回
第8回 血液・造血器系の疾患と治療法について(1)「播種性血管内凝固症候群、脳血管疾患」
到達目標:
・播種性血管内凝固症候群(DIC)について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。(E07800)(E02300)
・脳血管疾患(脳内出血、脳梗塞(脳血栓、脳塞栓、一過性脳虚血)、くも膜下出血)について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。(E04400)(E02300)
[学習方法]講義、演習
事前学習
事前に播種性血管内凝固症候群、脳血管系疾患の病態について調べておくこと。(2h)
事後学習
事後に講義に出てきた薬物について、処方提案を考えること。(2h)

9回
第9回 血液・造血器系の疾患と治療法について(2)「貧血」
到達目標:
・以下の貧血について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。鉄欠乏性貧血、巨赤芽球性貧血(悪性貧血等)、再生不良性貧血、自己免疫性溶血性貧血(AIHA)、腎性貧血、鉄芽球性貧血(E07700)(E02300)
[学習方法]講義、演習
事前学習
事前に貧血の病態について調べておくこと。(2h)
事後学習
事後に講義に出てきた薬物について、処方提案を考えること。(2h)

10回
第10回 血液・造血器系の疾患と治療法について(4)「血友病、紫斑病、白血球減少症、血栓塞栓症」
到達目標:
・以下の疾患について治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。血友病、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、白血球減少症、血栓塞栓症、白血病(重複)、悪性リンパ腫(重複)(E2(7)【8悪性腫瘍の薬、病態、治療】参照)(E07900)(E02300)
・以下の臓器特異的自己免疫疾患について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。特発性血小板減少性紫斑病(E06100)(E02300)
[学習方法]講義、演習
事前学習
事前に血友病、紫斑病、白血球減少症、血栓塞栓症の病態について調べておくこと。(2h)
事後学習
事後に講義に出てきた薬物について、処方提案を考えること。(2h)

11回
第11回 泌尿器系、生殖器系の疾患と治療法について(1)「慢性腎臓病、尿路結石」
到達目標:
・以下の泌尿器系疾患について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。慢性腎臓病(CKD)、糸球体腎炎(重複)、糖尿病腎症(重複)、薬剤性腎症(重複)、腎盂腎炎(重複)、膀胱炎(重複)、尿路感染症(重複)、尿路結石(E08400)(E02300)
[学習方法]講義、演習
事前学習
事前に慢性腎臓病、尿路結石の病態について調べておくこと。(2h)
事後学習
事後に講義に出てきた薬物について、処方提案を考えること。(2h)

12回
第12回 泌尿器系、生殖器系の疾患と治療法について(2)「過活動膀胱、低活動膀胱、腎不全、ネフローゼ」
到達目標:
・過活動膀胱および低活動膀胱について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。(E08300)(E02300)
・急性および慢性腎不全について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。(E08100)(E02300)
・ネフローゼ症候群について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。(E08200)(E02300)
[学習方法]講義、演習
事前学習
事前に過活動膀胱、低活動膀胱、腎不全、ネフローゼ症候群の病態について調べておくこと。(2h)
事後学習
事後に講義に出てきた薬物について、処方提案を考えること。(2h)

13回
第13回 骨・関節・カルシウム代謝系の疾患と治療法について「関節リウマチ」
到達目標:
・関節リウマチについて、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。(E06400)(E02300)
[学習方法]講義、演習
事前学習
事前に関節リウマチの病態について調べておくこと。(2h)
事後学習
事後に講義に出てきた薬物について、処方提案を考えること。(2h)

14回
事前学習
事後学習

15回
事前学習
事後学習

16回
事前学習
事後学習

17回
事前学習
事後学習

18回
事前学習
事後学習

19回
事前学習
事後学習

20回
事前学習
事後学習

21回
事前学習
事後学習

22回
事前学習
事後学習

23回目
事前学習
事後学習

24回
事前学習
事後学習

25回
事前学習
事後学習

26回
事前学習
事後学習

試験及び成績評価
定期試験:90%
講義課題(プレゼンテーションとその資料):10%
定期末試験までの総合評価で合格基準を超えなかった学生には、追・再試験(筆記試験90%)を行う。残りの10%は授業時の講義課題(プレゼンテーションとその資料)。
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
課題に対しては講義中にフィードバックを行う。
授業実施方法
1.対面授業
 基本、教室での対面授業で行うが、大学の方針に従い、ハイフレックス授業またはオンライン授業に移行することもある。講義方法を変更する場合はユニバーサルパスポートから連絡する。
2.ハイフレックス型授業
 教室での講義を1度に全員が受講できない場合、学生を2つのグループに分け、対面授業とオンライン授業を交互に受講する。学生は勝手にオンライン(又は対面)ばかりを受講することはできない。
3.オンライン授業
 オンデマンド型にて実施する。ユニバーサルパスポートにて本来の対面講義時間に受講できるよう講義のURLを提示する。動画を見終わった後、翌週の講義前日までにレポートを提出する。期限までにレポートの提出がないと欠席扱いとなる。
講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
薬物治療学 第12版
吉尾 隆 編
南山堂
978-4-525-72102-2
2023年/9,000円+税
参考文献・推薦図書
治療薬マニュアル 2024(医学書院/2024年/5,500円+税)
研究室
M棟1階 M103
オフィスアワー
水曜日、木曜日
hsasaki@jiu.ac.jp
科目ナンバリング
学位授与方針との関連
関連ページ
https://www.jiu.ac.jp/visitors/students/detail/id=1001