シラバス情報

授業科目名
医療薬剤学A
学年
2年
単位数
2.00単位
実務経験の有無
開講クォーター
セメスタ指定なし
担当教員
大原 厚祐、長谷川 哲也
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語
授業方法区分
開講キャンパス
東金キャンパス
授業の到達目標及びテーマ
安全で有効な薬効を得るためには、薬物の生体内での量的、速度的な動きのメカニズムを理解することが重要である。医療薬剤学Aでは、これらを決定する因子であるADME(吸収: Absorption、分布: Distribution、代謝: Metabolism、および排泄: Excretion)について学習し、薬物の適正使用に貢献できる薬剤師としての基礎的な能力を養う。
【関連するDP】1 (PC2022-2023), 1 (PC2015-2021)
【関連するSDGs】3

【JIUコアカリ番号】D04000, E00601, E17700, E25000, E25100, E25200, E25300, E25400, E25600, E25700, E25800, E25900, E26000, E26100, E26300, E26400, E26500, E26600, E26700, E26800, E26900, E27000, E27100, H03800, H04100, H04200
授業の概要
➀ 必修科目
② 科目名(英語名):Clinical Pharmaceutics A
③ コアカリキュラム D2(1)、E1(1)、E2(9)、E4(1)、薬学準備教育ガイドライン(3)
➃ 授業形態:講義
⑤ 授業の概要:各回の授業は、前回の復習、当該回の講義、確認演習および小テストで構成する。生体内での薬物の量的、速度的な動きを決定する因子であるADME(吸収: Absorption、分布: Distribution、代謝: Metabolism、および排泄: Excretion)について学習し、薬物の物理化学的性質や生物学的特性とADMEの関係の理解を深める。これらにより、薬物の適正使用に貢献できる薬剤師としての基礎的な能力を養う。

授業計画
1回
生物薬剤学総論、薬の生体内運命(長谷川)
【到達目標】
様々な投与経路、投与剤形で生体に投与された薬物の生体内運命について学び、概略を説明できる。また、バイオベイラビリティーと初回通過効果の意味を理解し、これらの値を算出できる。
【JIUコアカリ番号】
E00601, E17700, E25000, E25100, E25200, E25400, E25600, H03800, H04100, H04200

事前学習
教科書p. 281, 626-639を読み、医療薬剤学Aで取り扱う生物薬剤学という学問に触れる準備をする(1時間)。
事後学習
講義内容を復習し、ADMEと生体内利用率について理解を深めるとともに、これらに関する小テストに回答する (3時間)。

2回
生体膜透過機構(膜輸送機構)(長谷川)
【到達目標】
生体膜の構造と特徴、および物質の生体膜透過機構、すなわち受動拡散(単純拡散)、能動輸送、促進拡散および膜同輸送の特徴について学習し、これらに関する演習問題の解答を作成できる。
学習方法:講義、演習
【JIUコアカリ番号】
E00601, E17700, E25000, E25100, E25200, E25400, E25600, H03800, H04100, H04200
事前学習
教科書283-296を読み、準備をする(1時間)。
事後学習
講義内容を復習し、生体膜透過機構について理解を深めるとともに、これらに関する小テストに回答する (3時間)。

3回
吸収1:消化管吸収(長谷川)
【到達目標】
薬物の消化管吸収の特徴および消化管吸収に影響を及ぼす因子について学習し、これらに関する演習問題の解答を作成できる。
【学習方法】講義、演習
【JIUコアカリ番号】
E00601, E25000, E25100, E25200, E25400, H03800, H04100, H04200

事前学習
教科書p. 297-329を読み、準備をする(1時間)。


事後学習
講義内容を復習し、薬物の消化管吸収性および消化管吸収に影響を及ぼす因子について理解を深めるとともに、これらに関する小テストに回答する (3時間)。

4回
吸収2:消化管以外の吸収(長谷川)
【到達目標】
薬物の消化管以外、すなわち、口腔、直腸、鼻粘膜、皮膚、肺からの吸収について学習し、これらに関する演習問題の解答を作成できる。
【学習方法】講義、演習
【JIUコアカリ番号】
E00601, E17700, E25000, E25100, E25300, E25400, H03800, H04100, H04200


事前学習
教科書p. 330-344を読み、準備をする(1時間)。

事後学習
講義内容を復習し、薬物の消化管以外からの吸収について理解を深めるとともに、これらに関する小テストに回答する。(3時間)。

5回
分布1:組織への分布(長谷川)
【到達目標】
薬物の各組織への分布の特徴と分布に影響を及ぼす因子、また、中枢移行性を制御する機構について学習し、これらに関する演習問題の解答を作成できる。
【学習方法】講義、演習
【JIUコアカリ番号】
E00601, E25700, E26000, E26100, H03800、H04100、H04200
事前学習
教科書p. 345-357, 360-365を読み、準備をする( 1時間)。
事後学習
講義内容を復習し、薬物の組織への分布について理解を深めるとともに、これらに関する小テストに回答する(3時間)。



6回
分布2:分布容積(長谷川)
【到達目標】
薬物の分布容積の概念について学習し、分布容積の算出と数値の意義に関する確認演習の解答を作成できる。
【学習方法】講義、演習
【JIUコアカリ番号】
E00601, E25800, H03800、H04100、H04200
事前学習
教科書p. 358, 359を読み、準備をする( 1時間)。
事後学習
講義内容を復習し、薬物の分布容積について理解を深めるとともに、これらに関する小テストに回答する(3時間)。



7回目
分布3:タンパク結合(長谷川)
【到達目標】
薬物の分布特性に大きく影響を及ぼすタンパク結合性について学習し、薬物のタンパク結合能を計算により評価できる。また、タンパク結合の阻害様式について学び、これらに関する演習問題の解答を作成できる。
【学習方法】講義、演習
【JIUコアカリ番号】E00601, E25700, E25800, E25900, H03800、H04100、H04200
事前学習
教科書p. 348-357を読み、準備をする( 1時間)。

事後学習
講義内容を復習し、薬物のタンパク結合について理解を深めるとともに、これらに関する小テストに回答する(3時間)。


8回
代謝1:代謝反応の様式、薬物代謝酵素(大原)
到達目標:代謝反応の意義とその様式、代謝をつかさどる酵素の種類について学習し、これらに関する演習問題の解答を作成できる。
【学習方法】講義、演習
【JIUコアカリ番号】D04000, E00601, E26300, E26400, E26500, E26600, H03800、H04100、H04200

事前学習
教科書p. 367-399を読み、準備をする( 1時間)。
事後学習
講義内容を復習し、薬物の代謝反応および代謝酵素について理解を深めるとともに、これらに関する小テストに回答する (3時間)。


9回
代謝2:薬物代謝と相互作用(大原)
到達目標:薬物代謝と相互作用の関係、すなわち、酵素阻害と酵素誘導について学習し、代表的な相互作用例を列挙できる。また、これらに関する演習問題の解答を作成できる。
【学習方法】講義、演習
【JIUコアカリ番号】D04000, E00601, E26700, H03800、H04100、H04200

事前学習
教科書p. 412-421を読み、準備をする( 1時間)。
事後学習
講義内容を復習し、薬物代謝と相互作用について理解を深めるとともに、これらに関する小テストに回答する (3時間)。


10回
代謝3:薬物代謝に影響を及ぼす因子(大原)
到達目標:薬物代謝に影響を及ぼす因子、すなわち種差、遺伝的要因、年齢および病態について学習し、これらに関する演習問題の解答を作成できる。
【学習方法】講義、演習
【JIUコアカリ番号】D04000, E00601, E23800,E24000, E24100, E24300, H03800、H04100、H04200

事前学習
教科書p. 400-411を読み、準備をする( 1時間)。

事後学習
講義内容を復習し、薬物代謝に影響を及ぼす因子について理解を深めるとともに、これらに関する小テストに回答する(3時間)。

11回
排泄1:腎蔵の構造と尿排泄(長谷川)
【到達目標】
腎蔵の構造と機能、尿の生成と薬物の尿中排泄について学習し、これらに関する演習問題の解答を作成できる。事
【学習方法】講義、演習
【JIUコアカリ番号】
E00601, E26800, E27000, H03800, H04100, H04200
事前学習
教科書p. 423-435を読み、準備をする( 1時間)。
事後学習
講義内容を復習し、薬物の腎排泄について理解を深めるとともに、これらに関する小テストに回答する(3時間)。




12回
排泄2:腎クリアランス(長谷川)
【到達目標】
腎クリアランスの意味を理解し、これを算出できる。また、腎排泄に影響を及ぼす因子について学習し、これらに関する演習問題の解答を作成できる。
【学習方法】講義、演習
【JIUコアカリ番号】
E00601, E26800, E26900, E27000, H03800, H04100, H04200
事前学習
教科書p. 436-441を読み、準備をする( 1時間)。
事後学習
講義内容を復習し、腎クリアランスについて理解を深めるとともに、これらに関する小テストに回答する (3時間)。

13回
排泄3:腎臓以外からの薬物排泄(胆汁排泄)(長谷川)
【到達目標】
腎臓以外からの薬物排泄、特に胆汁中排泄の機構について学び、これらに関する演習問題の解答を作成できる。
【学習方法】講義、演習
【JIUコアカリ番号】
E00601, E27100, H03800, H04100, H04200
事前学習
教科書p. 442-455を読み、準備をする( 1時間)。
事後学習
講義内容を復習し、腎臓以外からの薬物排泄理解を深めるとともに、これらに関する小テストに回答する (3時間)。

14回
第1-13回の学習内容の確認(大原、長谷川)
【到達目標】
第8‐13回までの学習効果を試験により測定し、合格ライン(60%)以上の正答率を得ることができる。
【学習方法】試験
【JIUコアカリ番号】D04000, E00601, E17700, E25000, E25100, E25200, E25300, E25400, E25600, E25700, E25800, E25900, E26000, E26100, E26300, E26400, E26500, E26600, E26700, E26800, E26900, E27000, E27100, H03800, H04100, H04200
事前学習
教科書、配布資料、ノート、演習問題等を用いて第1-13回までの学習内容を復習する。過去の定期試験問題の正答を作成する(8時間)。
事後学習
第1-13回の学習内容の理解度を振り返り、理解が不十分であったものについては、教科書、配布資料、ノート、演習問題等を用いて復習する(8時間)。

15回
事前学習
事後学習

16回
事前学習
事後学習

17回
事前学習
事後学習

18回
事前学習
事後学習

19回
事前学習
事後学習

20回
事前学習
事後学習

21回
事前学習
事後学習

22回
事前学習
事後学習

23回目
事前学習
事後学習

24回
事前学習
事後学習

25回
事前学習
事後学習

26回
事前学習
事後学習

試験及び成績評価
成績は以下の割合で評価する。
各回の小テスト:第14回目試験=20%:80%
追試験も同様である。
回答未提出回の小テストは0点の扱いになるので注意すること。
到達目標に達しない学生には、再試験を実施し、各回の小テスト:再試験=10%:90%で評価する。
授業への取組姿勢を減点方式により評価に取り入れることがある。
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
各回の小テストは提出締切後に正解を示す。
講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
みてわかる薬学 図解薬剤学 改訂6版
山下伸二ら
南山堂
9784525778361
3年次科目、医療薬剤学Ⅱ、製剤学Ⅰ、および薬剤学演習でも教科書として使用する。
各回授業の配布資料
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参考文献・推薦図書
・演習と解説 薬物動態学 山崎 浩史・夏目秀視・橋爪 孝典 編、 廣川書店
・臨床薬物動態学改訂第5版 加藤隆一 監、入家一郎、楠原洋之 編、南江堂
・コンパス生物薬剤学 改訂第3版 岩城正宏、伊藤智夫 編 南江堂 
・第5版 わかりやすい生物薬剤学、荻原琢男ら 著、廣川書店
・薬物代謝学 医療薬学・医薬品開発の基礎として 第3版、加藤隆一・山添康・横井毅 編、東京化学同人
・入門薬物動態学、金尾義治 著、京都廣川書店
研究室
長谷川哲也 研究室:東金キャンパス K棟6階 K601
大原厚祐 研究室:東金キャンパス K棟5階   K504
オフィスアワー
長谷川哲也 木曜日3、4時限(K棟6階K601) 連絡先:tet63@jiu.ac.jp
大原厚祐 木曜日1、2時限(K棟5階K504) 連絡先:ohara@jiu.ac.jp

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科目ナンバリング
学位授与方針との関連
関連ページ
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