シラバス情報

授業科目名
医療薬剤学C
学年
3年
単位数
2.00単位
実務経験の有無
〇(実務経験有)
開講クォーター
セメスタ指定なし
担当教員
長谷川 哲也、松本 かおり
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語
授業方法区分
開講キャンパス
東金キャンパス
授業の到達目標及びテーマ
処方箋の受付から服薬指導、薬歴の作成までの一連の流れと業務を理解し、調剤の概念を身に付ける。また、医薬品の品質、有効性および安全性の確保における薬剤師の責任について理解する。病院および薬局薬剤師として実務経験のある専任教員が、実務経験を生かした病院および薬局での事例を用いて説明することにより、医療現場で必要な調剤の基本事項を修得する。
【関連するDP】1 (PC2022-2023)、1 (PC2015-2021)
【関連するSDGs】3
授業の概要
①  必修科目
②  Clinical Pharmaceutics C(英語科目名)
③  2022改訂コアカリキュラム A(1)、B(4)、 E2(9)、 E3(2)、 F(1)、F(2)、薬学準備教育ガイドライン(3)
④  授業形態(講義)
⑤(授業の概要)
第1回、第2回では、薬剤師業務の変遷、薬剤師の業務と役割について講義する。第3回、第4回では製剤各論を、第5回から第10回までは調剤業務について講義する。また、第11回、第12回は薬剤師業務である医薬品管理、リスクマネジメント、第13回は医療保険制度について講義する。

授業計画
1回
学びのガイダンス、薬剤師業務の変遷と今後の展望、薬剤師倫理と態度
担当教員:松本 かおり
本科目で学ぶ意義を含め、全体の説明を行う。薬剤師業務の変遷と今後の展望について解説する。また、薬剤師に求められる倫理と態度について解説する。
到達目標:
・医療薬剤学Cで学ぶことの目的、内容、スケジュール、評価方法などを理解する。
・医療の担い手として、薬剤師が行う「調剤」の在り方を歴史とともに学び、調剤の概念について概説できる。
・薬剤師の倫理規定と使命について説明できる。

JIUコアカリ番号 B04100, E17300, E23600, H03800, H04100, H04200
事前学習
[1h]事前に配布した講義資料と教科書の該当ページ(上 p2〜25)に目を通しておくこと。
事後学習
[3h]学習記録をつけるとともに、講義資料と教科書の該当ページ(上 p2〜25)を読み、理解を深めること。

2回
薬剤師の業務
担当教員:松本 かおり
病院および薬局の業務と役割、医薬分業とかかりつけ薬剤師・薬局の役割について解説する。小テストを行い、第1回の内容の学習習熟度を測る。
到達目標:
・医薬分業について説明できる。
・保険薬局の役割、保険薬局の業務について説明できる。
・かかりつけ薬局・薬剤師による薬学的管理の意義について説明できる。
・地域における疾病予防、健康維持増進、セルフメディケーションのために薬剤師が果たす役割を説明できる。

JIUコアカリ番号 B04100, E17300, H03800, H04100, H04200
事前学習
[1h]事前に配布した講義資料と教科書の該当ページ(上 p26〜57)に目を通しておくこと。
事後学習
[3h]学習記録をつけるとともに、講義資料と教科書の該当ページ(上 p26〜57)を読み、理解を深めること。

3回
経口投与する製剤、経皮吸収型製剤
担当教員:松本 かおり
代表的な剤形として、経口投与する製剤および経皮吸収型製剤の種類と特徴について解説する。小テストを行い、第2回の内容の学習習熟度を測る。
到達目標:
・患者に適した剤形の選択について説明できる。
・経口投与する製剤の種類と性質について説明できる。
・経皮吸収型製剤の使用方法を説明できる。

JIUコアカリ番号 E29800, E30100, F03000, H03800, H04100, H04200
事前学習
[1h]事前に配布した講義資料を読んでおくこと。
事後学習
[3h]学習記録をつけるとともに、講義資料を読み、理解を深めること。

4回
目に投与する製剤、坐剤、医薬品の包装
担当教員:松本 かおり
代表的な剤形として、目に投与する製剤および坐剤の特徴について解説する。また、併せて医薬品の包装の種類と特徴、工夫についても解説する。小テストを行い、第3回の内容の学習習熟度を測る。
到達目標:
・点眼剤の性質について説明できる。
・複数の点眼剤を使用する場合の間隔と使用順序を説明できる。
・坐剤の性質について説明できる。
・汎用される包装の種類や特徴について説明できる。
・リスクマネジメントにおける医薬品包装上の工夫について説明できる。

JIUコアカリ番号 E29900, F03000, H03800, H04100, H04200
事前学習
[1h]事前に配布した講義資料を読んでおくこと。
事後学習
[3h]学習記録をつけるとともに、講義資料を読み、理解を深めること。

5回
処方箋の読み方、後発医薬品への対応
担当教員:松本 かおり
処方箋の種類や記載事項ついて解説する。また、後発医薬品への対応、一般名処方および後発医薬品への変更可の処方箋についても解説する。小テストを行い、第4回の内容の学習習熟度を測る。
到達目標:
・処方箋の種類について説明できる。
・処方箋の様式と必要記載事項、記載方法について説明できる。
・後発医薬品選択の手順を説明できる。 

JIUコアカリ番号 F02600, F03200, F04400, H03800, H04100, H04200
事前学習
[1h]事前に配布した講義資料と教科書の該当ページ(下 p33〜46)を読んでおくこと。
事後学習
[3h]学習記録をつけるとともに、講義資料と教科書の該当ページ(下 p33〜46)を読み、理解を深めること。

6回
処方監査と疑義照会(1):用法および用量、投与日数、禁忌
担当教員:松本 かおり
処方監査の目的、実際の調剤業務における処方監査および疑義照会について解説する。また、処方監査時の用法および用量、投与日数、禁忌の確認ついても解説する。小テストを行い、第5回の内容の学習習熟度を測る。
到達目標:
・処方監査の意義、その必要性と注意点について説明できる。
・疑義照会の流れを説明できる。
・代表的な処方箋例の監査における注意点を説明できる。
・代表的な医薬品の用法・用量および投与計画について説明できる。
・代表的な医薬品の投与日数について説明できる。
・代表的な疾患に使用される医薬品について効能・効果、用法・用量、警告・禁忌、副作用、相互作用を列挙できる。

JIUコアカリ番号 F02600, F03000, F03300, H03800, H04100, H04200
事前学習
[1h]事前に配布した講義資料と教科書の該当ページ(下 p38〜52)を読んでおくこと。
事後学習
[3h]学習記録をつけるとともに、講義資料と教科書の該当ページ(下 p38〜52)を読み、理解を深めること。

7回目
処方監査と疑義照会(2):相互作用、配合変化
担当教員:松本 かおり
処方監査時の相互作用および配合変化の確認ついて解説する。小テストを行い、第6回の内容の学習習熟度を測る。
到達目標:
・散剤、水剤の配合変化のある組合せとその理由を説明できる。
・散剤、水剤の配合変化の回避法を説明できる。

JIUコアカリ番号 F03000, F03300, F04500, F05500, H03800, H04100, H04200
事前学習
[1h]事前に配布した講義資料を読んでおくこと。
事後学習
[3h]学習記録をつけるとともに、講義資料を読み、理解を深めること。

8回
調剤の実際
担当教員:松本 かおり
実際の調剤業務の流れに沿って、薬袋・薬札の作成、計数・計量調剤の手順および調剤薬監査について解説するとともに、調剤済み処方箋の取扱い、調剤録の記載事項について概説する。小テストを行い、第7回の内容の学習習熟度を測る。
到達目標:
・調剤業務の流れを説明できる。
・処方箋例に従って、薬袋・薬札(ラベル)の作成をシミュレートできる。
・計数・計量調剤の手順を説明できる。
・散剤、水剤、軟膏の調製について説明できる。
・患者に合わせた様々な調製方法について説明できる。
・調剤業務に関わる事項(処方箋、調剤録、疑義照会等)の意義や取り扱いを法的根拠に基づいて説明できる。
・調剤業務に関わる法的文書(処方箋、調剤録等)の適切な記載と保存・管理について説明できる。

JIUコアカリ番号 E02600, F04100, F04300, H03800, H04100, H04200
事前学習
[1h]事前に配布した講義資料と教科書の該当ページ(下 p53-100, p123-138)を読んでおくこと。
事後学習
[3h]学習記録をつけるとともに、講義資料と教科書の該当ページ(下 p53-100, p123-138)を読み、理解を深めること。

9回
注射剤調剤、輸液剤
担当教員:松本 かおり
注射剤、輸液剤の種類と特徴について解説する。また、注射剤処方箋の記載内容、注射調剤の流れについて解説する。さらに、注射剤の配合変化についても解説する。小テストを行い、第8回の内容の学習習熟度を測る。
到達目標:
・注射剤の特徴や留意点について概説できる。
・注射剤の処方箋の特徴と記載内容を説明できる。
・代表的な注射剤の配合変化のある組み合わせとその理由を説明できる。
・代表的な注射剤の配合変化の回避法を説明できる。
・注射薬調剤の流れを説明できる。
・代表的な輸液の種類と適応を説明できる。
・輸液療法やトータル静脈栄養(TPN)について概説できる。

JIUコアカリ番号 F03000, F03300, F03700, F04500, F05500, F11900, H03800, H04100, H04200
事前学習
[1h]事前に配布した講義資料と教科書の該当ページ(下p139〜158, p169〜191)を読んでおくこと。
事後学習
[3h]学習記録をつけるとともに、講義資料と教科書の該当ページ(下p139〜158, p169〜191)を読み、理解を深めること。

10回
患者応対:処方箋受付、医療面接、服薬指導
担当教員:松本 かおり
処方箋の受付から服薬指導まで、一連の患者応対について概説する。小テストを行い、第9回の内容の学習習熟度を測る。
到達目標:
・患者情報の取扱いにおける守秘義務と管理の重要性を説明できる。
・服薬指導の意義を法的、倫理的、科学的根拠に基づいて説明できる。
・患者・来局者から、聞き取るべき必要な情報を列挙できる。
・代表的な医薬品の服薬指導上の注意点を列挙できる。
・医療面接で収集した情報の記録方法を説明できる。

JIUコアカリ番号 E23100, E23200, E23300, E23400, E23500, F06600, H03800, H04100, H04200
事前学習
[1h]事前に配布した講義資料と教科書の該当ページ(下 p20-32、上 p58-95)を読んでおくこと。
事後学習
[3h]学習記録をつけるとともに、講義資料と教科書の該当ページ(下 p20-32、上 p58-95)を読み、理解を深めること。

11回
医薬品管理
担当教員:松本 かおり
医薬品管理の目的、意義について解説する。また、医薬品管理の流れについても解説する。小テストを行い、第10回の内容の学習習熟度を測る。
到達目標:
・医薬品管理の意義と必要性について説明できる。
・医薬品管理の流れを概説できる。
・劇薬、毒薬、麻薬、向精神薬および覚せい剤原料等の管理と取り扱いについて説明できる。
・特定生物由来製品の管理と取り扱いについて説明できる。
・代表的な放射性医薬品の種類と用途、保管管理方法を説明できる。
・要指導医薬品および一般用医薬品(リスクの程度に応じた区分(第一類、第二類、第三類)
も含む)について説明できる。

JIUコアカリ番号 E17400, F07500, F07600, F07700, F07800, F07900, H03800, H04100, H0420
事前学習
[1h]事前に配布した講義資料と教科書の該当ページ(上p96〜135)を読んでおくこと。
事後学習
[3h]学習記録をつけるとともに、講義資料と教科書の該当ページ(上p96〜135)を読み、理解を深めること。

12回
リスクマネジメント、院内製剤
担当教員:松本 かおり
リスクマネジメントついて概説するとともに、具体的な調剤過誤防止例について解説する。また、院内製剤についても解説する。小テストを行い、第11回の内容の学習習熟度を測る。
到達目標:
・処方から服薬までの過程で誤りを生じやすい事例を列挙できる。
・代表的なインシデント事例等を解析し、その原因と対処方法を説明できる。
・院内製剤の意義、調製上の手続き、品質管理などについて説明できる。

JIUコアカリ番号 A01800, A01900, F03100, F08000, H03800, H04100, H04200
事前学習
[1h]事前に配布した講義資料と教科書の該当ページ(上p164〜185, 下p.205-219)を読んでおくこと。
事後学習
[3h]学習記録をつけるとともに、講義資料と教科書の該当ページ(上p164〜185, 下p.205-219)を読み、理解を深めること。

13回
社会保障制度と医療保険制度
担当教員:松本 かおり
わが国の社会保障制度と医療保険制度について概説するとともに、薬価基準、診療報酬についても解説する。小テストを行い、第12回、第13回の内容の学習習熟度を測る。
到達目標
・社会保障制度と医療保険制度について概説できる。
・薬価基準制度について概説できる。
・診療報酬と調剤報酬について概説できる。

JIUコアカリ番号 F01500, H03800, H04100, H04200
事前学習
[1h]日本の医療保険制度について調べておくこと。
事後学習
[3h]学習記録をつけるとともに、講義資料を読み、理解を深めること。

14回
事前学習
事後学習

15回
事前学習
事後学習

16回
事前学習
事後学習

17回
事前学習
事後学習

18回
事前学習
事後学習

19回
事前学習
事後学習

20回
事前学習
事後学習

21回
事前学習
事後学習

22回
事前学習
事後学習

23回目
事前学習
事後学習

24回
事前学習
事後学習

25回
事前学習
事後学習

26回
事前学習
事後学習

試験及び成績評価
試験及び成績評価
成績は以下の割合で評価する。
・期末試験:80%
・小テスト:10%
・学習記録:10%

期末試験までの総合評価で合格基準を超えなかった学生には、追再試験 (100%) を実施する。
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
小テストに対するフィードバックは授業内でコメントする。

講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
上 薬剤師業務の基本[知識・態度]第3版
上村直樹、平井みどり 編
羊土社
978-4-7581-0937-6
下 調剤業務の基本[技能]第3版
上村直樹、平井みどり 編
羊土社
978-4-7581-0938-3
参考文献・推薦図書
第十四改訂 調剤指針 増補版 日本薬剤師会編 薬事日報社 ISBN 978-4-8408-1596-3
調剤学総論 改訂14版 堀岡 正義 著 南山堂 ISBN 978-4-525-77234-5
研究室
松本 かおり 東金キャンパス・K棟6 階K611
オフィスアワー
松本 かおり 木曜日4時限・金曜日1時限(K棟6 階K611)
連絡先:kaorim@jiu.ac.jp
科目ナンバリング
学位授与方針との関連
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