ヴァーチャルリアリティ概論

授業科目名

ヴァーチャルリアリティ概論

学年

1年

単位数

2.00単位

実務経験の有無

開講クォーター

セメスタ指定なし

担当教員

中村　直人

授業形態

授業で主に使用する言語

日本語

授業方法区分

開講キャンパス

東金キャンパス

授業の到達目標及びテーマ

VR(ヴァーチャルリアリティ）は、仮想的に実世界を構築する技術であり、作られた内容は、これまでの映画やTVなどとは異なるまさにニューメディアの一つです。本講義では、VRとはどういうものか、その原理は何か、どのように作成するのかをまず学びます。次に、これまで開発された様々なVRシステムについて理解し、VRが社会でどのようなに使われ、どのような効果をもたらすのかを学びます。また、科学的なシステムでは、必ずしも良いことばかりではなく、VRの副作用についても考えます。最終的に、VRの特性を活かしたシステムの提案ができることことが目的です。
VRについて興味を持ち、以降の専門科目で技術を深めたり、新たな利活用を考えられる知識を得ることがこの授業のテーマです。

授業紹介動画：https://youtu.be/JYseKUMDAkk

授業の概要

この講義では、なるべく多くの事例を紹介しながら、進めていきます。
また、実験的に体験することもあります。したがって、ノートPC（Mac）を必ず持参してください。
具体的には、次の内容を講義します。
（１）VRって何だろう、VRの歴史、（２）VRと五感の科学と心理学、（３）VRとインタラクション、（４）時間と空間を超える、（５）VRの周辺技術、（６）VRの可能性と社会
なお、「出席確認方法」は、manaba の小テストまたはレポート、アンケートにより、毎回の授業の理解度を確認し、出席確認とする。
内容へのコメント等については、manabaを通して、全体、個別に行う。

授業計画

1回

【ガイダンス】
本講義の目的、内容、評価について述べる。
【VRって何だろう、VRの歴史】
VRについて、歴史をたどりながら、様々な形式のVRを紹介する。

事前学習

[1h]　VRという言葉を調べておくこと

事後学習

[3h]　これまでに開発されたVRシステムの映像を視聴して、歴史をまとめる

2回

【VR体験】
VRの公開システムであるStylyやメタバースの事例などを体験し、学習の目標をまとめる。

事前学習

第１回　授業で出てきたキーワードでわからないものを調べ直しておく

事後学習

[3h]　スマホなどで身近に体験できるVRを経験し、感想をまとめる。

3回

【VRと人間の感覚について】
人間の五感とは何か学び、それらの特徴を知る。
とくに視覚と聴覚に焦点を当てて以下を学習する。
・物理量と感覚量の違い
・行動的と認知的な知覚の違い
・錯覚とは何か

事前学習

[1h]　視覚と聴覚という言葉を調べておくこと

事後学習

[3h] 　講義中に紹介した錯覚の資料を復習する

4回

【五感の再現とデバイス】
五感を再現するためのデバイスについて学習する。五感の中でも、視覚や聴覚は簡易にPCやスマホで実現できるので、その体験を行う。
しかし、触覚や味覚、臭覚は特別なデバイスが必要である。それらのデバイスについて解説する。
また、マルチモーダルによる偽の感覚による手法も紹介する。

事前学習

[1h] 　人間の五感について調べておくこと

事後学習

[3h] 　講義中に紹介したデバイスの資料を復習する

5回

【CGとVR】
VRコンテンツでは、仮想空間はCG（コンピュータグラフィックス）で作成されてることを確認する。
【CG】
CGとは何かその原理や実際の作成方法について解説する。
CGの制作手順、モデリング、マッピング、レンダリングについて体験する。

事前学習

[1h] 　CGソフトBlenderをインストールしておく

事後学習

[3h] 　簡単な静止画像をCGで作成してみる

6回

【CGアニメーション】
アニメーションとは何か、さまざまなアニメーション手法について紹介する。
簡単なCGアニメーション動画を作成する

事前学習

[1h] 動かしたいオブジェクトのモデリングをしておく

事後学習

[3h] 　簡単なCGアニメーション作品を完成する

7回目

【実写映像とVR】
実写映像と画像処理の技術について触れる。実写映像からVRコンテンツを作成する様々な手法やデバイスについて解説する。
また、スマホによる手軽なVR体験について紹介する。
カメラ撮影からCGを作成する（フォトグラメトリー）ソフトScaniverceを体験してみる。

事前学習

[1h] スマホアプリScaniverceをインストールしておく

事後学習

[3h]　ScaniverceでスキャンしたモデルでCGを作成する。

8回

【アバタ】
アバタとは何か、アバタを動かす仕組みはどうなっているのかを学ぶ。また、アバタのVRでの心理的効果について学習する。さらにアバタを用いたVRの事例について紹介する。
【インタラクション】
VRにおけるインタラクションの必要性について学ぶ。
人間の動きを獲得するモーションキャプチャーシステムについて、紹介する。
インタラクションの心理学についても学習する。

事前学習

[1h] アバタについて調べる。
人間の身体データを入力するデバイス（モーションキャプチャー）について調べる

事後学習

[3h] アバタを用いたVRをスマホアプリ等で体験する。

9回

【時間と空間を超えるVR】
テレプレゼンス、テレイグジスタンスなど、時間や教理を超えるVRについて紹介する
【VRの新しい周辺技術】
人工生命、AIなどの活用について学ぶ。
ダイナミックプロジェクションマッピングなどの画像処理技術の進化について学ぶ。
５Gなどの通信技術の必要性を学ぶ。

事前学習

[1h] 　５Gについて調べておく

事後学習

[3h] VRと新しい技術の可能性をまとめる

10回

【VRとAI】
AIとは何かを学び、AIとVRが融合することで可能となることについて検討する。具体的には、VRの自動生成、感情の理解と生成、VRとロボティックスなど最新のシステムを紹介する。

事前学習

[2h] AIについて調べておく

事後学習

[2h] いくつかの紹介ビデオなどを見直して、AIとVRの融合により可能となるシステムを考える

11回

【VRの応用事例（１）教育と医療】
・VRと教育
・VRと医療
・デジタルミュージアム
などについて様々な事例を紹介する。
【VRの応用事例（２）エンターテーメント】
・VRとエンターテインメント
・VRとゲーム
・脳科学とVR
などについて様々な事例を紹介する。

事前学習

[2h] VRの応用について調べておく
VRを用いたゲームなどについて調べておく

事後学習

[2h] いくつかの紹介ビデオなどを見直して、VRの応用について考える

12回

【VRと社会】
身近なVRの事例や、VR酔い、知財権など社会とVRの関係について学ぶ。
また、VRシステムにはどのような事例があるのかを復習する。
【メタバース】
メタバースとは何か、メタバースの要素について紹介する。
NFTなどメタバースの技術について学習する。

事前学習

[2h] メタバースについて調べておく

事後学習

[2h] メタバースについてまとめる。

13回

【VR／AR制作】
Stylyを使って、実際にVRやARを作成する。

事前学習

[1h]　Stylyをもう一度見ておく

事後学習

[3h] Stylyのギャラリーに作品を公開する

14回

【作品発表】
VR作品を相互評価する

事前学習

[3h] Stylyのギャラリーに作品を公開する

事後学習

[1h] 評価について、改善を考える

15回

事前学習

事後学習

16回

事前学習

事後学習

17回

事前学習

事後学習

18回

事前学習

事後学習

19回

事前学習

事後学習

20回

事前学習

事後学習

21回

事前学習

事後学習

22回

事前学習

事後学習

23回目

事前学習

事後学習

24回

事前学習

事後学習

25回

事前学習

事後学習

26回

事前学習

事後学習

試験及び成績評価

作品の提出および、レポートにて評価する。配分は以下のとおり。
〇各日（２回ごと）の小レポート５回：50%
○CG作品25%
○VR作品25%

課題(試験やレポート等)に対するフィードバック

manaba で提出後、解説コメントを掲載します。

講義で使用するテキスト（書名・著者・出版社・ISBN・備考）

トコトンやさしいVRの本　第２版

廣瀬通孝

日刊工業新聞社

4526082406

参考文献・推薦図書

VR技術者認定試験（https://vrsj.org/events/seminar/）を受験したい場合は、下記の本を参考書とするとよい
舘暲, 佐藤誠, 廣瀬通孝他, "バーチャルリアリティ学",コロナ社(2010)

研究室

オフィスアワー

【学生の皆さんへの連絡】
・履修者全体への連絡は manaba のコースニュースで行う。
・教員から学生個別の連絡が必要な場合は、JIU メールを利用する。

【学生の皆さんからの連絡、質問など】
・メール( a000889@jiu.ac.jp) に送ってください。
・急用の場合の電話連絡先は、最初の講義のときに伝える。
※ 連絡、質問などをmanabaのスレッドに記入（投稿）しないようにしてください。

科目ナンバリング

学位授与方針との関連

シラバス情報