教員名 : 三上 浩司
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授業科目名
地理歴史科教育法II
学年
3年
単位数
2単位
実務経験の有無
〇(実務経験有)
開講クォーター
セメスタ指定なし
担当教員
三上 浩司
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語
授業方法区分
開講キャンパス
東金キャンパス
授業の到達目標及びテーマ
本授業は、高等学校の地理歴史科教員としての素養を培い、地理歴史科(主として歴史教育分野)指導法の基礎的な知識と能力を獲得することをねらいとします。
授業では、高等学校の教員および管理職、また教育委員会の指導主事としての実務経験を活かして、実践的な力が身に付くように指導します。 また、これからの時代を生きていく生徒に歴史的な素養、ものの見方や考え方を身に付けさせる上では、教員自身が平素から現代の世界や社会を意識しつつ歴史的な事象を理解する、考えるという姿勢や視点が求められます。日々の学生生活の中でそのような姿勢や視点を磨く努力を期待します。 到達目標は、以下の2点です。 (1) 地理歴史科(主として歴史教育分野)の各科目の指導内容について、概要を理解し、基礎知識を身に付けている。 (2)学習指導案作成と模擬授業の実施を通じて、教材研究と指導方法の基本を理解し、授業実践のための基礎的な能力を獲得している。 授業の概要
① 科目名 地理歴史科教育法Ⅱ
② 授業形態 講義および演習 ③ 内容 高等学校地理歴科の意義、教育課程の歴史的変遷、歴史的分野の各科目の目標と構成内容、教材づくり、授業における指導法、評価のあり方などを取り扱います。その上で、これらの内容の理解を踏まえて学習指導案を作成し模擬授業を行うことによって、生徒の主体的で対話的な学習活動を促して思考力や表現力を育む授業展開や教材活用の方法を身に付けられるようにします。 ④ 授業で主に使用する言語 日本語 授業計画
1回
学習ガイダンス、地理歴史科教育の理解
①授業計画説明、②自身が受けてきた地理歴科授業の振り返り、③高等学校地理歴史科の科目構成および目標 到達目標 本授業のテーマと内容、進め方、評価の仕方等について理解する。高校地理歴史科の目標と構成、各科目の目標と内容を理解する。 事前学習
[2時間]
シラバスをよく読み、本科目の内容と授業方針について確認する。 自身が高校時代に受けた歴史の授業を振り返ってみる。 事後学習
[2時間]
『地理歴科学習指導要領解説』の指定された箇所を読み、理解する。特に、新しい科目である「歴史総合」の目標と構成内容について確認する。 2回
地理歴史科教育の意義
①学習指導要領解説、 ②「社会的事象の歴史的な見方・考え方」とは何かを考える 到達目標 地理歴史科学習指導要領の歴史分野の各科目教科の目標を読み、それについて説明できるようにする。また、「社会的事象の歴史的な見方・考え方」とは何かを考えるとともに、主な見方・考え方を理解する。 事前学習
[2時間]
『学習指導要領解説』の該当箇所をよく読んでおく。該当箇所については、第1回の授業で指定する。 事後学習
[2時間]
本時の内容について資料とノートを読み確認する。特に、「社会的事象の歴史的な見方・考え方」とは何か、改めてまとめておく。 3回
社会科・地理歴史科教育の歴史と変遷
①戦前と戦後の社会科・地理歴史科教育 、②学習指導要領改訂の歩み。③現行の教育課程における地理歴史科の位置づけ 到達目標 戦前と戦後の社会科・地理歴史科教育の大きな流れと学習指導要領改訂の歩みを理解する。また、現行の教育課程において地理歴史科の各科目がどのように位置づけられているのか、公民科の各科目との関連も踏まえて理解する。 事前学習
[2時間]
『学習指導要領解説』の該当箇所をよく読んでおく。該当箇所については、第2回の授業で指示する。 事後学習
[2時間]
本時の内容について、配付した資料を読みなおし、授業内容の理解を深める。 4回
地理歴史科の科目の理解(1)〜「歴史総合」
①「歴史総合」の目標と内容構成、②学習指導案の事例の検討 到達目標 「歴史総合」の目標と内容構成の特徴を理解し、学習指導案の事例を検討することによって授業のあり方を想定する。特に「課題を追究したり解決する活動」をどのように織り込むのか、検討する。 事前学習
[2時間]
事前に配付した学習指導案の事例をよく読み、気が付いた点をまとめておく。 また、授業で取り扱う内容(特に歴史上の出来事など)について知識が不足していると思われることについては、調べておく。 その上で、実際にこの学習指導案に沿って授業をする場合、どのように実践するのかイメージしてみる。 事後学習
[2時間]
本時の内容について、配付した資料を読み確認する。自身の受けてきた高校での授業との違いを理解する。 5回
地理歴史科の科目の理解(2)〜「世界史探究」
①「世界史探究」の目標と内容構成、②学習指導案の事例の検討 到達目標 「世界史探究」の目標と内容構成の特徴を理解し、学習指導案の事例を検討することによって授業のあり方を想定する。 事前学習
[2時間]
事前に配付した学習指導案の事例をよく読み、気が付いた点をまとめておく。 また、授業で取り扱う内容(特に歴史上の出来事など)について知識が不足していると思われることについては、調べておく。 その上で、実際にこの学習指導案に沿って授業をする場合、どのように実践するのかイメージしてみる。 事後学習
[2時間]
本時の内容について、配付した資料を読み確認する。特に「歴史総合」との内容の違い、事象の扱い方の違いをよく理解する。 6回
地理歴史科の科目の理解(3)〜「日本史探究」
①「日本史探究」の目標と内容構成、②学習指導案の事例の検討 到達目標 「日本史探究」の目標と内容構成の特徴を理解し、学習指導案の事例を検討することによって授業のあり方を想定する。 事前学習
[2時間]
事前に配付した学習指導案の事例をよく読み、気が付いた点をまとめておく。 また、授業で取り扱う内容(特に歴史上の出来事など)について知識が不足していると思われることについては、調べておく。 その上で、実際にこの学習指導案に沿って授業をする場合、どのように実践するのかイメージしてみる。 事後学習
[2時間]
本時の内容について、配付した資料を読み確認する。特に「歴史総合」との内容の違い、事象の扱い方の違いをよく理解する。 7回目
教材研究と教材づくり
①教材研究のあり方、②教材づくり(史料の取扱い)、③情報機器の活用 到達目標 教材研究のさまざまな方法について理解し、教材としての絵画史料の活用方法について考え、具体的な方法を提示できる。あわせて、授業における情報機器の活用の仕方について理解し、具体的な活用方法を想定できる。 事前学習
[2時間]
高校の地理歴史科の各科目の授業でどのような教材が提示されたのか、振り返っておく。情報機器を活用した授業体験があれば、振り返っておく。また、 事前に配付した絵画史料の活用方法を考える。 事後学習
[2時間]
絵画以外の史料(文字資料、映像、実物など)の活用のあり方を具体的に考える。 8回
参加型授業のあり方
①参加型授業の諸形態、②模擬体験、③指導上の留意点 到達目標 参加型授業のさまざまな形態を確認し、その長所や指導上の諸課題を理解した上で実際の学習指導案の作成や模擬授業の実施につなげられるようにする。 事前学習
[2時間]
高校の授業でどのような参加型の授業を体験したのか振り返り、生徒にとってどのような点が良かったのか、どのような学力が身に付いたのか、課題として感じる点はなかったのかなどまとめておく。 事後学習
[2時間]
歴史学習において、どのような参加型の授業が展開できるのか、学習指導案作成を念頭においてまとめておく。 9回
学習評価の考え方と評価方法
①学習評価のあり方 、②観点別評価の理解、③学習評価計画の作成 到達目標 地理歴史科の学習評価の考え方を理解し、学習評価計画を構想できる。 事前学習
[2時間]
学習指導要領解説や事前の配付資料をよく読み、評価の観点や具体的な評価方法について理解しておく。 事後学習
[2時間]
学習指導案の事例を検討して、実際の評価活動のあり方を確認する。 10回
学習指導案の作成の方法と留意点(1)
①学習指導案の作成の方法、②学習指導上の留意点、③学習指導案の作成 到達目標 学習指導案の作成方法や留意点について理解し、「歴史総合」の中から小単元を選んで学習指導案を作成してみる。 事前学習
[2時間]
「歴史総合」の教科書を参考にして、各単元の内容を理解し、学習指導案で取り上げる単元を選ぶ。その上で、内容の理解に努める。 事後学習
[2時間]
授業で理解したことや指摘されたことを踏まえて、学習指導案を完成させる。 11回
模擬授業の実施と検討(1)
①模擬授業の実施、②模擬授業の振り返り 到達目標 実際に模擬授業を行うことによって、授業の進め方を身に付ける。この回では特に単元の内容を理解した上で十分な説明ができること、発問をきちんとできることを重視する。 事前学習
[2時間]
模擬授業の準備をする。特に授業で取り扱う用語や歴史事象については自分の言葉で説明できるようにしておく。また、発問のタイミングと内容、生徒の主体的な活動の組み込み方及び指導のあり方などについて考えておく。 事後学習
[2時間]
授業で指摘されたことに基づいて模擬授業を振り返り、学習指導案を修正する。 12回
学習指導案の作成の方法と留意点(2)
①学習指導案の作成、②模擬授業での史料活用と情報機器使用の検討 到達目標 学習指導案の作成方法や留意点について理解し、「歴史総合」の中から第10回とは違う小単元を選んで学習指導案を作成してみる。 事前学習
[2時間]
「歴史総合」の教科書を参考にして、学習指導案で取り上げる小単元を選び(第10回とは違う小単元を選ぶこと)、模擬授業の内容を考える。その上で、内容の理解に努める。 事後学習
[2時間]
授業で理解したことを踏まえて、学習指導案を完成させる。 13回
模擬授業の実施と検討(2)、全体のまとめ
①模擬授業の実施、②模擬授業の振り返り、③全体のまとめ 到達目標 実際に模擬授業を行うことによって、授業の進め方を身に付ける。この回では特に生徒の主体的な活動の指導ができること、史料の活用ができること、情報機器を有効に使用することを重視する。 事前学習
[2時間]
模擬授業の準備をする。特に、授業の展開の中での、生徒の主体的な活動の組み込み方及び指導のあり方についてよく考えて準備しておく。また、史料の活用について工夫するとともに、情報機器の有効な使用方法を考えておく。 事後学習
[2時間]
授業で指摘されたことに基づいて模擬授業を振り返り、学習指導案を修正する。本科目で学んだことを振り返り、レポートをまとめる。 14回
事前学習
事後学習
15回
事前学習
事後学習
16回
事前学習
事後学習
17回
事前学習
事後学習
18回
事前学習
事後学習
19回
事前学習
事後学習
20回
事前学習
事後学習
21回
事前学習
事後学習
22回
事前学習
事後学習
23回目
事前学習
事後学習
24回
事前学習
事後学習
25回
事前学習
事後学習
26回
事前学習
事後学習
試験及び成績評価
学生に対する評価
・授業への参加、取り組み、授業課題:30% ・学習指導案の作成:20%、模擬授業の実施:30%。・レポート:20% ※本科目は、授業課題、模擬授業等の実習を重視するので試験は実施しません。 課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
授業課題やレポート等に対するフィードバックについて
授業課題は原則として授業内で発表してもらうので、その場でコメントします。事後の課題やレポートについては、次の回の授業内でコメントします。 学習指導案や模擬授業に対するフィードバックについて 授業内で、評価できる点や改善点などを指摘します。また、学習指導案については改善点等を記入して返却します。 講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
『高等学校学習指導要領解説 地理歴史編』(平成30年告示)
文部科学省
東洋館出版社
4491036411
テキストは、地理歴史科教育法Ⅰで使用するものと同じです。資料プリントは授業時に配付します。
参考文献・推薦図書
高等学校「歴史総合」教科書(文部科学省検定済み)
教科書に関しては、第1回の授業で説明します。 その他の文献等は、授業の中で紹介します。 研究室
オフィスアワー
科目ナンバリング
学位授与方針との関連
関連ページ
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