教員名 : 近藤 航
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授業科目名
キャリア形成演習
学年
2年
単位数
2単位
実務経験の有無
開講クォーター
セメスタ指定なし
担当教員
近藤 航
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語
授業方法区分
開講キャンパス
東金キャンパス
授業の到達目標及びテーマ
本授業では、下記4点を到達目標とし、キャリア形成の短期的(主に在学時)・長期的(学部卒業・大学院修了以降も)なあり方について考える。短期的視点から就活のノウハウを学ぶだけなく、むしろ長期的視点からライフワークとしての開発協力・ボランティア活動に関心を持ってもらえたらと思う。自己の「私益」だけでなく「公益」(身近な「国益」、ひいては「国際社会の共通利益」)も追求できる国際人を目指して、国際社会の基本構造とルール、国家、国際組織、市民の役割などの基礎的な国際教養を身に着けてほしい。生涯学習へと「つながる」授業にできたらと思う。
(1) キャリア形成を短期的・長期的視点に分けて考察できる。 (2) 国際社会の基本構造を理解し、基本単位である「国家」の役割を理解できる。 (3) 「国際社会の共通利益」を追求する上で、また、開発協力を促進する上で、必要不可欠となる国家間の基本的ルールについて理解できる。 (4) 国家間の基本的ルールが「市民」に与えうる影響と共に、市民がそのルールの活用・創造に開発協力・ボランティア活動などを通じて積極的に関わっていくことの重要性についても理解できる。 授業の概要
1. 科目名(英語名):キャリア形成演習 (Career Building Practice)
2. 授業形態:演習 3. 内容: キャリア形成のあり方について、長期的と短期的の両視点から考えていく。国際交流学科での学びを生涯にわたって活かしうるキャリア形成のひとつの方法として、開発協力・ボランティアに注目する(第1回)。国際社会の基本単位は「国家」であるが、グローバリゼーションが加速する中では「国・地域別」整理(アジア・北米・欧州・アフリカなど)だけでなく、「分野別」整理(SDGsなど)も一層重要となる(第2、3回)。「人権」・「人道支援」・「環境」・「安全保障」の主要4分野を取り上げ(第4〜7、9回)、また、身近な海洋・領土問題(第10、11回)等にも関連づけながら、開発協力を促進する上で重要となる国際基準のあり方について、基準づくりの歴史と現代的課題を踏まえつつ、考察していく。「国際社会の共通利益」を追求する上で国際組織の役割は当然重要となるが、その共通利益の究極的な受益者は「国際組織」自身ではなく、「国際組織」を構成する「国家」でもなく、「国家」を構成する「人」である。ひとりひとりの「人」の生活が、国際社会のルールからいかなる影響を受けるのか。そのルールの創造に「人」(市民)がどのように関わってくことができるのか。そのような視点から国家間ルールのあり方を問い直してみたい(第12回)。本講義をきっかけに、さらに自問自答を重ねながら、国際交流学科での学びを(大学院進学を含む)生涯学習へと発展させていってもらえたらと思う。 なお、就活のノウハウについては、外部講師による「求人の見方・探し方セミナー」、「労働条件理解セミナー」などを予定している(第8、13回)。 授業計画
1回
(キャリア形成の短期的・長期的プラン)ライフワークとしてのボランティア・開発協力:開発基準の国際標準(国際法)化への道程
到達目標: ・キャリア形成の短期的・長期的プランについて分析できる。 ・国際交流学科での学び(開発協力・ボランティア)を生涯にわたって活かすために重要となる学問的視座についての知見を得る。 事前学習
・「生涯学習」とは何か、調べる
・国際交流学科での学びをどのように「生涯学習」へと発展できるか考えておく。 事後学習
授業時に配布したレジュメ・資料を読み直し、疑問点があれば参考文献・インターネット等で調べる。
2回
国際社会の基本構造:「国」中心の世界
到達目標: 国際社会の基本単位が「国家」であること、また、そのことが開発協力のあり方を考えるにあたってなぜ重要となるのかを理解できる。 事前学習
「国際交流学科」の「国際」の意味を考えておく。
事後学習
授業時に配布したレジュメ・資料を読み直し、疑問点があれば参考文献・インターネット等で調べる。
3回
国際組織の役割:「国際社会の共通利益」の追求
到達目標:「国際社会の共通利益」とは何か、また、その実現のために国際組織の役割がなぜ重要となるのかを知る。 事前学習
代表的な国際組織である国連の設立背景とその主要機関について調べる。
事後学習
授業時に配布したレジュメ・資料を読み直し、疑問点があれば参考文献・インターネット等で調べる。
4回
国際環境と法:生活の環境基盤
到達目標:国際環境を守るための国際制度の特徴と課題について知る。 事前学習
・「共通だが差異ある責任」とは何か、調べておく。
・国際環境基準にはどのようなものがあるか、それらが守られるようにするための国際制度にはいかなる特徴があるか、調べておく。 事後学習
授業時に配布したレジュメ・資料を読み直し、疑問点があれば参考文献・インターネット等で調べる。
5回
国際安全保障:生活の安全基盤
到達目標: 国際安全保障と開発協力の関係について理解を深める。 事前学習
国際安全保障分野における国連の役割と歴史について調べておく。
事後学習
授業時に配布したレジュメ・資料を読み直し、疑問点があれば参考文献・インターネット等で調べる。
6回
第6回 国際人道支援 (1):基礎
到達目標:国際人道法の発展史、存在意義と基本問題について理解できる。 事前学習
・武力行使が一般に禁止されているのになぜ武力紛争の手段・方法・犠牲者保護等を規律する国際人道法が存続しているのか、考えておく。
・国際人道法の「平等適用」の意味について調べておく。 事後学習
授業時に配布したレジュメ・資料を読み直し、疑問点があれば参考文献・インターネット等で調べる。
7回目
国際人道支援 (2):発展
到達目標:国際人道法の遵守メカニズムの特徴について理解できる。 事前学習
国際人道法を守らせるために、国家がすべきこと、大学がすべきこと、大学生のみなさんが在学中・卒業後にすべきことについて考えておく。
事後学習
授業時に配布したレジュメ・資料を読み直し、疑問点があれば参考文献・インターネット等で調べる。
8回
求人の見方・探し方セミナー
到達目標:インターネット等を通じた、求人の見方・探し方が分かる。 事前学習
・キャリア形成・就職センターのサービス内容の他、地域の公的な就職支援施設(ジョブカフェちばなど)のサービスについて調べておく。
・就職支援サイト(マイナビ、リクナビ、キャリタスUCなど)による求人の見方・探し方について調べておく。 ・就職活動・インターンにおけるSPIの重要性について理解する。 事後学習
セミナーで教わった方法で、実際に求人情報を検索してみる。
9回
国際人権:「人」中心の世界を目指して
到達目標: 国際的な人権保障の重要性について理解できる。 事前学習
「開発協力」は、何を守ろうとしているのか。「人」を守るためにはなぜ「権利」に注目する必要があるのか。法を学ぶ意義について考えておく。
事後学習
授業時に配布したレジュメ・資料を読み直し、疑問点があれば参考文献・インターネット等で調べる。
10回
日本の領土問題:相手の立場に立って考えてみる
到達目標: 領土問題の背景・争点を学問的に整理し、問題解決に向けて何が重要となるのかについて自分なりの考えを深める。 事前学習
日本が抱える領土問題にはどのようなものがあるのか、それが開発協力にどのような影響を与えうるのかについて考えておく。
事後学習
授業時に配布したレジュメ・資料を読み直し、疑問点があれば参考文献・インターネット等で調べる。
11回
日本の海洋問題:人類の共同遺産
到達目標:到達目標:海洋に関する基本的な国際ルールについて知り、それが開発協力のあり方を考える上で重要となることを理解する。 事前学習
「人類の共同遺産」とは何か、また、国連海洋法条約について調べておく。
事後学習
授業時に配布したレジュメ・資料を読み直し、疑問点があれば参考文献・インターネット等で調べる。
12回
市民による国際法の活用と創造:ボランティア活動を通じて
到達目標: 開発協力における国際的なルール作りの重要性と、それに市民が積極的に関与する意義・方法について知る。 事前学習
あなたが開発協力に関する調査研究をした場合、その成果をどのように発信していくことが最も効果的となるか、考えておく。
事後学習
授業時に配布したレジュメ・資料を読み直し、疑問点があれば参考文献・インターネット等で調べる。
13回
労働条件理解セミナー
到達目標:労働法の基礎を理解する。 事前学習
労働基準法の趣旨と非正規雇用の労働条件について調べておく。
事後学習
セミナーで習った労働条件に関するルールは、アルバイト先や家族の職場で守られているだろうか。法律上の労働条件が、実際的な意義を持つために何が必要となるかを考えてみる。
14回
事前学習
事後学習
15回
事前学習
事後学習
16回
事前学習
事後学習
17回
事前学習
事後学習
18回
事前学習
事後学習
19回
事前学習
事後学習
20回
事前学習
事後学習
21回
事前学習
事後学習
22回
事前学習
事後学習
23回目
事前学習
事後学習
24回
事前学習
事後学習
25回
事前学習
事後学習
26回
事前学習
事後学習
試験及び成績評価
・(キャリア形成に関する基礎演習という科目の性格に鑑み、)出席重視の上、授業への取組姿勢、提出物(学期末レポートを含む)の質量などを総合的に勘案して評価する。
・授業時数の1/3以上欠席した場合には、原則として学期末レポートの提出資格を失う。(したがって、単位を修得することはできない。) 課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
原則として、次回の授業で解説する。
講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
特に指定しない。授業レジュメがその都度配布される。
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参考文献・推薦図書
・横田洋三(編)『新国際人権入門 —SDGs時代における展開—』法律文化社、2021年(2,700円+税)
・松井芳郎『国際法から世界を見る —市民のための国際法入門—』第3版、東信堂、2011年(2,800円+税) ・毛利聡子『NGOから見る国際関係 —グローバル市民社会への視座—』法律文化社、2011年(2,300円+税) ・加藤信行(他)『ビジュアルテキスト国際法』第2版、有斐閣、2020年(2,400円+税) ・山口卓『ワザあり全力解説!ゼロからわかるSPI』(2023年度版)永岡書店、2021年(1,200円+税) ・就活塾キャリアアカデミー『「納得の内定」をめざす就職活動1冊目の教科書 2025』KADOKAWA、2023年(1,600円+税) 研究室
東金キャンパス H棟402号室
オフィスアワー
授業内で別途案内する。
科目ナンバリング
学位授与方針との関連
関連ページ
「国際ボランティア論」、「国際法」、「基礎ゼミC」
詳細は以下のURL参照 https://www.jiu.ac.jp/visitors/students/detail/id=1001 |