シラバス情報

授業科目名
文化交流史(日本:欧米)
学年
2年
単位数
2単位
実務経験の有無
〇(実務経験有)
開講クォーター
セメスタ指定なし
担当教員
魚住 明代
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語に翻訳されたテキストを用いて日本語で授業を行う。
授業方法区分
開講キャンパス
東金キャンパス
授業の到達目標及びテーマ
産業革命以降のヨーロッパの経済発展と人口変動に伴う文化交流史をテーマとする。
1)人口変動に関する基礎的な概念や理論を理解する。
2)人口変動の背景やその結果としての文化変容について理解を深める。
3)近代以降のヨーロッパをはじめとする諸地域の人口移動について詳しく学ぶ。
授業の概要
テキストに沿った講義を行う。扱うテーマによっては配布資料を用いたり、映像による授業を行うこともある。毎回スライドを利用して授業のポイントをまとめ、適宜、復習も行いながらテキストを読み進めていく。秋学期の前半を終えたところで、論述形式の小テストを実施する予定である。履修者の理解度を踏まえ、具体的な事例を挙げつつ説明を加える。

授業計画
1回
オリエンテーション:授業の進め方、評価方法等について説明する。
文化交流史の授業で用いる基礎的な用語について学ぶ。特に人口に関する用語をしっかりと理解する。スライドを用いて人口学についての説明を加える。
事前学習
テキスト第一章を読み、人口移動についてのテーマに関して概括的な予習をしておくこと。
事後学習
授業内容を復習して、基礎的概念を身に着けると共に第一章の内容をしっかりと理解する。

2回
人口変動に関する基礎概念と理論ー出生・死亡・移動ーに関する指標を学ぶ。
マルサスの人口論についてテキストをもとに理解する。
事前学習
人口転換論について事前に調べておく。
事後学習
第一章をよく読み、授業内容の復習をする。基礎的概念を理解する。

3回
人口変動と人口政策・家族政策の歴史。イギリスの事例を取り上げて、社会の近代化と人口の関係について学ぶ。
事前学習
イギリスの産業革命と社会の近代化について事前に概括的な予習をする。
事後学習
産業革命後の過酷な労働事情について理解すると共に、「子どもの生活史」に関する資料を読んで復習する。

4回
テキストを元に、人口の観点からみた産業革命について学ぶ。産業革命が人びとの寿命をどのように伸長させたのかを知る。近代における医療および衛生についての発展史を理解する。
事前学習
授業トピック(産業革命と社会の変化)についてテキストを熟読して予習する。
事後学習
医学の進歩に伴い、医療衛生の発展がいかに人びとの生活を変化させたのかを復習し、乳幼児死亡率の変化についてデータをもとに理解する。

5回
人口転換論を詳しく学ぶ。社会がどのように変化したのか、イギリスの事例をもとに詳しく学ぶ。マルサスの思想とその社会的影響について知る。「マルサスの罠」とは何か。
事前学習
テキストの第二章をもとに人口転換論について詳しく学ぶ。
事後学習
授業ノートを整理し、第1回〜第5回の授業のまとめを行う。後日ノートを提出する。

6回
第4章の近代国家における軍事力と経済力、近代という時代における「人口と国力」の関係を学ぶ。「人口が国力であった時代」はいつ終わりを告げたのか。その背景を授業を通じて学ぶ。
事前学習
近代国家における軍事力と経済力のバランスについて、第4章を読んでよく理解しておく。
事後学習
授業で課された課題レポートに取り組む(近代における人口と国力ー独仏の比較)。

7回目
第三章をよく読み、帝国主義のイギリスから新大陸、豪州等への移民がもたらした影響について理解する。特に文化の変容という視点からスライドを用いて説明する。
事前学習
テキストの第三章をよく読んで、イギリスの帝国主義と文化について理解を深める。
事後学習
帝国主義がもたらした世界の広範な領域における文化の変容について、具体例を挙げて論じる(課題提出する)。

8回
近代ドイツにおける社会政策について理解する(ビスマルクの時代の労働政策を中心に学ぶ)。テキスト第5章をもとにスライドを用いて説明を加える。
事前学習
近代ドイツの社会政策と文化についてテキスト第4章をよく読んで理解を深めておく。
事後学習
近代ドイツにおける労働政策について論じた資料を配布し、それへのコメントをレポートとして提出する。

9回
優生学および民族衛生学が世界にもたらした負の影響について学ぶ。第二次世界大戦下でのナチスドイツの人口政策の内容を学習し理解を深める。
事前学習
優生学について理解を深めておくこと。テキスト第5〜6章を事前によく読んでおく。
事後学習
テキスト以外の資料を用いて「母親十字章」について調べると共に、当時の日本の出生促進政策との類似性について課題をまとめる。

10回
第二次世界大戦後のアメリカのベビーブームとその後の社会変化がテーマである。多数派となった若年人口がもたらした社会変化が、生活様式も大きく変えていったことを理解する。
事前学習
テキスト第6章をよく読み、アメリカの第二次世界大戦後の社会変化について下調べをしておく。
事後学習
戦後アメリカにおける代表的な若者文化について例を挙げて説明すること。課題として提出する。

11回
中国における人口政策の転換とその影響を学ぶ。特に女性の身体に与えた影響をジェンダーの視点から読み解く。
東アジア諸国における超低出生率の背景についてテキスト以外の先行研究を元に講義する。
事前学習
中国の人口政策、一人子政策から三人子政策への転換について事前によく調べておくこと。
事後学習
リプロダクティブ・ヘルス・ライツという概念について詳しく調べて課題を提出する。

12回
中東とアフリカの人口動向、人口転換の進展について学ぶ。アラブの春の背景とその後の政治的変化について学ぶ。
アフリカのサハラ以南の国々の人口変動の特徴とその背景について理解する。
事前学習
アフリカの地図を見て地理を理解する。一つの国を取りあげて帝国主義の時代から独立を経るまでの歴史を調べる。
事後学習
地球の未来の人口動向はアフリカが鍵を握ると言われるが、その理由について課題レポートにまとめておくこと。

13回
韓国と日本および台湾の人口政策史を比較し、現代における低出生力の背景について考察する。参考文献を読みながら、理解を深める。
事前学習
東アジアの人口動向について調べ、日本や中国、韓国、台湾について共通する点をまとめておく。
事後学習
第1回から第13回までの授業を振り返り、復習をする。

14回
事前学習
事後学習

15回
事前学習
事後学習

16回
事前学習
事後学習

17回
事前学習
事後学習

18回
事前学習
事後学習

19回
事前学習
事後学習

20回
事前学習
事後学習

21回
事前学習
事後学習

22回
事前学習
事後学習

23回目
事前学習
事後学習

24回
事前学習
事後学習

25回
事前学習
事後学習

26回
事前学習
事後学習

試験及び成績評価
成績評価については、授業時の提出課題(3割)、小テスト(2割)、学期末テスト(5割)により総合的に評価する。
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
課題やレポートのフィードバックについては、提出後1週間以内にコメントを出す。
講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
人口で語る世界史
ポール・モーランド
文藝春秋社
978-4163910857
2420円
人口で語る世界史
ポール・モーランド
文藝春秋社(文庫版)
978-4167920067
1320円
参考文献・推薦図書
テキストは、ハードカバーと文庫版が出版されている。何れを用いても構わない。
参考文献は、以下の文献以外については、授業時に示す。
『人口政策の比較史』小島宏編、日本経済評論社、2019年
『ドイツ文化史』石多正男、慶應大学出版会、2014年
『もう一つの日米交流史』日米協議会、中央公論社、2012年
『ドイツ現代史探訪』ばん澤歩他編、大阪大学出版会、2011年ほか
研究室
H棟505室
オフィスアワー
火曜と水曜の昼休み、および火曜の5,6限
科目ナンバリング
学位授与方針との関連
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