シラバス情報

授業科目名
創製薬学特論
学年
1年
単位数
16単位
実務経験の有無
開講クォーター
セメスタ指定なし
担当教員
堀江 俊治
授業形態
授業で主に使用する言語
日本語
授業方法区分
開講キャンパス
東金キャンパス
授業の到達目標及びテーマ
創製薬学領域の選定課題に着目し、その解決に向けた適切な方法論と計画に基づき、研究の目的を叶えるために、研究・研修活動を行う。一連の薬学専門知識を修得した学生がさらに医療や薬学に関する深い専門性、国際性、創造性および倫理性を修得することを目的として実施する。さらに、この研究経験を通して、研究データを批判的に解析し議論する能力および科学的根拠に基づき、課題を発見し問題を解決する能力を醸成する。また、得られた研究成果について効果的なプレゼンテーションと質疑応答をする能力といった研究マインドを研き、薬剤師に必要な生涯にわたり継続的に学ぶという探求心を醸成する。

 動物個体、組織、細胞を用いた基礎薬理学実験、免疫組織染色、病態動物モデルを用いた病態解析、漢方薬・天然薬物・医薬品の薬効解析を行う。また、得られた結果を生物統計法を用いてデータ解析し、プレゼン資料を作成する。研究成果はわかりやすく発表し、それに対する質問に対して論理的に回答する力を養う。

決められた期間内に一定の目標に到達するべく、計画・実行・評価のサイクルを繰り返す。その間の活動を通じて得られた結果をもとに成果報告を行い、課題に対する解決策の提案や社会への情報発信を行う。各学年を通じて、博士論文作成のための準備を行い、最終的には博士論文発表によりプレゼンテーションと口頭試問において、適切な対応ができるようになる。見出した事実に基づいて問題の解決方法を社会へ情報発信・提案するための、研究活動を行う。

 薬学の知識を総合的に理解し、医療社会に貢献するために、博士論文研究課題を通して、薬学・医療の進歩と改善に資するため に、科学的根拠に基づいて研究を遂行する意欲と問題発見・解決能力を修得し、それを生涯にわたって高め続ける態度を養うことを到達目標とする。

キーワード:消化器病治療、知覚過敏性、薬理作用と作用機序
授業の概要
【必修科目】
①科目名:創製薬学特論(Studies on Pharmacological Sciences)
②授業形態:研究(実験)、SGD、レポート、プレゼン
③内容
 研究課題の達成までのプロセスを体験して、課題を発見し問題を解決できる能力を醸成する。研究活動に必要な基本理念および知識・技能・態度を習得し、専門性を追求し、新しい知見や身につけた技能を後輩に伝えられるようになる。ストレスあるいは炎症によって引き起こされる消化器病と薬物受容体に関する薬理学的テーマに関して、課題設定・背景の調査・文献検索から紹介・調査計画や実験計画の立案と実践・結果や考察の表現・研究活動のまとめを通じて、課題発見や問題解決に資する能力を醸成する。

 研究指導教員は、授業のねらいに即し、創製薬学研究の立案・計画・実践を支援する。随時、進捗状況を確認し、必要に応じて方向性に修正を加える。各期を通じて、博士の学位取得に必要な研究力を身につけることを支援し、成果をまとめ発信するために必要な表現力を身につけるように助言する。全学年を通じて、博士学位論文作成に必要な素養の修得を支援する。

 本特論では、医薬品や天然薬物によって引き起こされる消化器系や痛みに及ぼす薬理作用とそのメカニズムの解析に関する内容をテーマに、薬理学を薬物治療に結びつける思考力、及び、いわゆる「ピカ新」医薬品の開発における新規ターゲットの探求力を醸成することを目的として、研究指導及び博士論文作成指導を行う。

授業計画
1回
(1年前期)
【授業のねらい】研究計画の目標設定と実現可能性のある計画と研究の意義について、明確な目標設定と意思を伝えることができるようになることと、計画に基づく実践を行うための環境を整えることを目標とする。
【授業の計画】研究指導教員は、妥当な計画を設定し、研究の目標・方法・意義等について、自らの言葉で伝えられるようになるように支援する。

オリエンテーション
 解説講義によりこれまでの研究背景を把握し、概略に関して自分の言葉でまとめる。
・自らが実施する研究に係る法令、指針について概説できる。(G00500)
事前学習
研究実施に必要な情報収集と解析を行う 2h
実施項目に関して方法・手順を確認しておく。
事後学習
研究室から公開したこれまでの論文を読み自分自身が行うテーマ内容との関連を考える   2h
実施事項に関して自らその達成度を評価し、達成できた点、至らなかった点、問題点などを検討する。

2回
背景の調査1
 研究テーマに関連する過去の事例について、文献検索を行い、どのようなトピックスで研究活動が実践されているか認識する。
・研究の実施、患者情報の取扱い等において配慮すべき事項について説明できる。(G00600)
事前学習
研究室から公開したこれまでの論文を読み自分自身が行うテーマ内容との関連を考える   2h
事後学習
研究室から公開したこれまでの論文を読み自分自身が行うテーマ内容との関連を考える   2h

3回
背景の調査2
 研究テーマに関連する過去の事例について、文献検索を行い、興味ある文献を精読し、どのような観点で研究活動が実践されているか、その結果としてどのような知見が得られたか、紹介する。
・研究課題に関する国内外の研究成果を調査し、読解、評価できる。(知識・技能)(G00800)
事前学習
テーマに関連する研究論文を読み、自らの テーマの背景や研究手法、研究の意義などを考 える 2h
事後学習
テーマに関連する研究論文を読み、自らの テーマの背景や研究手法、研究の意義などを考 え る 2h

4回
(1年後期)
【授業のねらい】特に結果の良し悪しにとらわれることなく、計画に基づいた活動とその振り返りとフィードバックを通じて計画を見直し、期間内に到達可能な妥当な計画を立てられるようになることを目標とする。
【授業の計画】研究指導教員は、妥当な計画に基づく実行が自立的にできるようになることを支援する。

研究計画の立案1
 研究活動を進めるに当たり必要な情報、方法論、結果の解釈に必要な技法について、時間軸との兼ね合いから、いつまでにどこまで到達するか、計画を立てる。
・新たな課題にチャレンジする創造的精神を養う。(態度)(G00400)
事前学習
自らのテーマの研究調査の方向性を考える 2h
事後学習
テーマに関連する研究論文の調査を行う    2h

5回
研究計画の立案2
 研究活動を進めるに当たり必要な具体的活動指針について、実現性を踏まえて計画を立てる。
・研究には自立性と独創性が求められていることを知る。(G00200)
事前学習
テーマに関連する研究論文を読み、目標設定の準備をする   2h
事後学習
テーマに関連する研究論文の調査を行う    2h

6回
研究計画の立案3
・研究結果に基づき、新たな研究活動計画を立てる。
・目標に至るまでの手法(工程) について、指導教員と議論し、修正する
・課題達成のために解決すべき問題点を抽出し、研究計画を立案する。(知識・技能)(G00900)
事前学習
テーマに関連する研究論文を読み、曖昧な点などを調べておく    2h
事後学習
再度、テーマに関連する研究論文の調査を行う   2h

7回目
(2年前期)
【授業のねらい】研究・研修活動の結果を効果的に他者に伝えられるようになることを目標とする。
【授業の計画】研究指導教員は、研究・研修活動の成果を効果的に他者に伝えられるようになることを支援する。

研究計画の実践1
 研究計画に基づき、研究活動を実践する。
・研究計画に沿って、意欲的に研究を実施できる。(技能・態度)(G01000)
事前学習
テーマに関連する研究論文を読み、データの収集、実験器具、機器、試薬などを調べておく   2h
事後学習
研究結果について吟味する    2h

8回
研究計画の実践2
 研究計画に基づき実践した結果の解釈を踏まえて、研究活動を実践する。
・正義性、社会性、誠実性に配慮し、法規範を遵守して研究に取り組む。(態度)(G00700)
事前学習
テーマに関連する研究論文を読み、データの収集、実験器具、機器、試薬などを調べてみる。 2h
事後学習
研究結果について吟味し、まとめる    2h

9回
研究結果の解釈1
 自分自身の研究テーマ内容沿って、調査、実験等を行う。結果を指導教員と共有して議論し、適宜、研究方法の修正を行う。
 研究活動の実践から得られた結果について、統計的解釈を含めて解析する。
・現象を客観的に捉える観察眼をもち、論理的に思考できる。(知識・技能・態度)(G00300)
事前学習
研究結果の意味を考え、次に行う実験内容を考える   2h
事後学習
研究結果について吟味し、まとめる    2h

10回
(2年後期)
【授業のねらい】これまでの活動を振り返り、全体像を俯瞰し、研究計画のフォーカスを絞り、今後の研究展開を予想し、複数の切り口から研究・研修活動を展開できるようになることを目標とする。
【授業の計画】研究指導教員は、これまでの活動の全体像の中で意義ある成果は何か、これからの研究・研修活動をどのように展開することが効果的かを考えられるようになることを支援する。

研究結果の解釈2
 研究活動の実践から得られた結果について、解析した結果から導かれる推論について検討する。
・研究の各プロセスを適切に記録し、結果を考察する。(知識・技能・態度)(G01100)
事前学習
研究結果の意味を考え、次に行う実験内容を考える   2h
事後学習
研究結果について吟味し、まとめる    2h

11回
研究結果の解釈3
 研究活動の実践から得られた結果について、解析した結果から導かれる推論について議論する。
事前学習
研究結果の意味を考え、次に行う内容を考える   2h
事後学習
研究結果について吟味し、まとめる    2h

12回
研究活動の表現1
 研究の中間結果のために、研究結果の進捗をまとめ指導教員と議論して発表資料を作成する。
 自らの研究活動から得られた知見について、様々な手法を用いて表現する。
・ 研究成果の効果的なプレゼンテーションを行い、適切な質疑応答ができる。(知識・技能・態度)(G01200)
事前学習
研究の中間結果の報告に備え、構成を考える   2h
事後学習
研究結果について吟味し、まとめる    2h

13回
(3年前期)
【授業のねらい】研究・研修活動に深みや厚みを増すように、共同研究や学会活動を実施する等、世界観を広げる取り組みを取り入れることを目標とする。
【授業の計画】研究指導教員は、研究・研修活動に深みや厚みを増すように取り組めるような助言を与えたり、共同研究の支援をしたりする。

研究活動の表現2
 自らの研究活動を表現したものを題材として、討論する。
 研究の中間結果を発表し、質疑とともにアドバイスを受け、計画の変更を考える。
・ 研究成果の効果的なプレゼンテーションを行い、適切な質疑応答ができる。(知識・技能・態度)(G01200)
事前学習
研究の中間発表に向けての準備を行う    2h
事後学習
議論した内容を振り返り、まとめる    2h

14回
研究の中間結果を発表し、質疑とともにアドバイスを受け、計画の変更を考える
研究成果の効果的なプレゼンテーションを行い、適切な質疑応答ができる。(知識・技能・態度)(G01200)
事前学習
研究の中間発表に向けての準備を行う    2h
事後学習
議論した内容を振り返り、まとめる    2h

15回
自分自身の研究テーマ内容沿って、調査、実験等を行う。結果を指導教員と共有して議論し、適宜、研究方法の修正を行う
事前学習
研究結果の意味を考え、次に行う内容を考える   2h
事後学習
研究結果について吟味し、まとめる    2h

16回
(3年後期)
【授業のねらい】研究・研修活動のまとまりを意識し、論文作成に向けて、何が不足し、どのような結果が研究展開上必要であるかを自覚できるようになることを目標とする。
【授業の計画】研究指導教員は、論文作成のために必要な取り組みについて助言を与えたり、必要性を自覚させるように支援したりする。

研究の実施
自分自身の研究テーマ内容沿って、調査、実験等を行う。結果を指導教員と共有して議論し、適宜、研究方法の修正を行う。

事前学習
研究結果の意味を考え、次に行う内容を考える   2h
事後学習
研究結果について吟味し、まとめる    2h

17回
自分自身の研究テーマ内容沿って、調査、実験等を行う。結果を指導教員と共有して議論し、適宜、研究方法の修正を行う。
事前学習
研究結果の意味を考え、次に行う内容を考える   2h
事後学習
研究結果について吟味し、まとめる    2h

18回
自分自身の研究テーマ内容沿って、調査、実験等を行う。結果を指導教員と共有して議論し、適宜、研究方法の修正を行う。

事前学習
研究結果の意味を考え、次に行う内容を考える   2h
事後学習
研究結果について吟味し、まとめる    2h

19回
(4年前期)
【授業のねらい】特に博士の学位取得のために必要な成果を意識して、研究・研修活動の総括をしながら、不足の点を補えるように自覚しつつ、研究活動を収束できるようになることを目標とする。
【授業の計画】研究指導教員は、博士学位取得のために必要な成果を上げるために、論文作成上の助言を与え、口頭試問に必要な背景や態度を自覚させるように支援する。

研究の実施
自分自身の研究テーマ内容沿って、調査、実験等を行う。結果を指導教員と共有して議論し、適宜、研究方法の修正を行う。
事前学習
研究結果の意味を考え、次に行う内容を考える   2h
事後学習
研究結果について吟味し、まとめる    2h

20回
構築した研究成果で中間発表を行う。
事前学習
これまでの研究データをまとめ、研究全体のストーリーを構築する    2h
事後学習
中間発表での指摘、意見をもとに最終発表に向けて内容を修正する    2h

21回
指導教員や研究室学生によるアドバイスや質問内容に適切に回答できるように、調査するとともに、自分の考えをまとめたスライド作成等の準備をする。
事前学習
博士論文発表会でプレゼンテーションを行うため、スライドと発表原稿を作成す る    2h
事後学習
発表練習でのアドバイスや質問内容に適切に回答できるように調査し、博士論文発表会のプレゼンテーションに備える     2h

22回
博士論文発表会に向けてのスライド修正、発表時間を意識して、わかりやすいプレゼンテーションの練習を行う。

事前学習
発表練習でのアドバイスや質問内容に適切に回答できるように調査し、博士論文発表会のプレゼンテーションに備える     2h
事後学習
指導教員や研究室学生によるアドバイスや質問内容に適切に回答できるように、調査するとともに、自分の考えをまとめ、博士論文発表会のプレゼンテーションに反映させる     2h

23回目
(4年後期)
【授業のねらい】博士の学位取得を意識して、研究・研修活動の成果を博士論文にまとめ、口頭試問に対する自発的な応答ができるようになることを目標とする。
【授業の計画】研究指導教員は、博士学位取得のために必要十分な訓練をすることを支援する。

博士論文発表会の準備と論文作成
学部の博士論文研究発表会でプレゼンテーションを行い、質疑応答を行う。


事前学習
指導教員や研究室学生によるアドバイスや質問内容に適切に回答できるように、調査するとともに、自分の考えをまとめ、博士論文発表会のプレゼンに反映させる     2h
事後学習
チューターや学生によるアドバイスや質問内容に適切に回答できかった内容があれば、調査して回答できるようにする     2h

24回
主査・副査、指導教員や研究室メンバーによるアドバイスや質問内容に適切に回答できるように、調査するとともに、自分の考えをまとめ、博士論文に反映させる。

事前学習
博士論文発表会でのプレゼンテーションか ら、自らの研究活動と自分自身の成長を振り返る   2h
事後学習
指摘されたアドバイス等から、不足している内容を調査、議論して自分の考えをまとめ 博士論文に反映させる     2h

25回
博士論文を完成する。
・研究成果を報告書や論文としてまとめることができる。(技能)(G01300)
事前学習
博士論文を作成するために必要な準備を行う    2h
事後学習
研究実施内容から博士論文の内容を吟味し過不足の確認をし、適切に反映させる    2h

26回
博士論文研究のまとめとして、論文の提出に伴い、自らの研究活動と自分自身の成長について振り返りを行う。

全体をカバーするSBOs
・薬剤師の使命に後輩等の育成が含まれることを認識し、ロールモデルとなるように努める。(態度)(A06600)
・後輩等への適切な指導を実践する。(技能・態度)(A06700)
事前学習
主査・副査によるアドバイスや質問内容に適切に回答できるように、調査するとともに、自分の考えをまとめておく     2h
事後学習
博士論文研究を通して身に付けたスキルを、今後のすべての活動に応用する     2h

試験及び成績評価
研究活動への取り組む姿勢(20%)、研究室セミナーにおける発表(20%)、専門学会での発表(20%)、博士論文発表会における発表(20%)、博士論文(20%)によって評価する。
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック
・学会発表、博士論文発表、博士論文に関するフィードバックは研究室セミナーを通して行う。
・博士論文発表、博士論文の内容について、自己、他学生、教員と意見交換を通じて、フィードバックを行う。
講義で使用するテキスト(書名・著者・出版社・ISBN・備考)
論文など
該当なし
該当なし
該当なし
随時配布
参考文献・推薦図書
解説プリント、文献、参考書は随時与えられるか、教員の指示により/自主的に自分で入手する。
必要な文献、参考書は自らインターネットを利用して検索・調査し用意する。
研究室
堀江 俊治 K棟5階K508

オフィスアワー
堀江 俊治 金2,3,5限(K508) 連絡先shorie@jiu.ac.jp
科目ナンバリング
学位授与方針との関連
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