Coudenhove-Kalergi and Japan: The Influence of His Ideas on Japanese Intellectuals and Politicians
本論文では、戦間期のパン・ヨーロッパ運動の創始者リヒャルト・クーデンホーフ=カレルギー伯の思想が、日本の知識人、政治家へ与えた影響を明らかにした。戦前、伯のパン・ヨーロッパ思想が、鹿島守乃助のパン・アジア運動に多大な影響を与え、戦後は、その友愛革命の思想が鳩山一郎の共感を得て青年運動などに結実し、保守政党の理念にも影響したことなどを明らかにした。また、同時に伯の思想が時々で都合よく解釈され、利用される傾向があったことも論じた。PP.771~777
ヨーロッパ思想研究国際学会紀要The European Legacy, MIT Press, Vol. 1, No. 2