スペルミンをラットに投与すると抗潰瘍作用を示した。そこで、直鎖ポリアミン、環状ポリアミン及び大環状ポリアミンを合成し、ラットの実験潰瘍に対する作用を調べた。抗ストレス潰瘍作用は、直鎖ポリアミンが強く表れ、スペルミンが最も効果的であった。次いで環状ポリアミン、大環状ポリアミンの順であった。ポリアミンの胃酸分泌作用と胃粘膜のK+, H+ -ATPaseによるATP加水分解の阻害作用とに相関が認められた。これらの結果より、抗潰瘍作用には一級アミンが必要であると考えられた。
(共同研究につき本人担当部分の抽出不可能)