腸球菌は細胞膜のF1FO-ATPaseが増加することによりH+の排出が促進され、細胞内のpHがコントロールされている。酸性条件下において野生株でみられるような活性の上昇が認められないAS17と野生株を比較することによって、外部pH変化によりF1FO-ATPaseの発現がどのステップで制御されるかを調べた。F1FO-ATPaseの発現量は転写後のステップでpHにより制御されること、またAS17におけるF1FO-ATPase遺伝子の転写レベルは正常であることがわかった。F1FO-ATPaseを構成する各サブユニットが細胞膜上で機能するために分子集合する過程がpHにより制御されていると考えられる。
(共同研究につき本人担当部分の抽出不可能)