無細胞蛋白質合成系におけるD-アミノ酸導入の検討　

大山ロイヤルホテル

近年、検出系の発達により、D-アミノ酸が生体内に存在するだけでなく、様々な生理活性をも有していることが明らかになってきている。しかしながら、D-アミノ酸を含有する蛋白質については、従来の方法では大量に合成することは極めて困難であることから、D-アミノ酸含有蛋白質については不明な部分が多く存在する。一方、無細胞合成系は細胞の蛋白質合成系の部分のみを抽出してきている系であり、通常得られない蛋白質も合成することが可能で、例えば毒性を有した蛋白質など、生体で作れない蛋白質をmRNAから合成することができる。特に再構成系では校正システムがないことから、D-アミノ酸のような非天然アミノ酸を蛋白質に導入できる可能性を有している。そこでD-アミノ酸を添加した条件にて、無細胞蛋白質合成系でD-アミノ酸が蛋白質に導入されうるかの検討を行った。