城西国際大学公開講座(鋸南町) 「客人」頼朝、「依り代」桜」
石橋山の合戦に敗れた源頼朝は房総へと渡り、千葉の有力氏族の助力を得て再起を果たした。房総には頼朝が登場する伝承が多く存在する。その内容はいくつかの型に分けられるが、その一つに、来訪地で箸や旗などの棒状のものを地面に指してそれが育ったものとの云われを持つ木の伝承がある。その他の伝承も併せ考えるに、頼朝は房総において「客人」として形象化されていったことがうかがえる。「頼朝桜」の由来の詳細は不明であるが、「客人」頼朝の姿を重ねながら解した。