キラル誘導化試薬FICAの新規合成法
日本薬学会 第127年会(富山)
FICA(1)は芳香環の固定、不斉中心へのフッ素原子の配置を目的として当研究室で開発した新規キラル誘導化試薬である1)。この試薬はIndene を出発原料として5 工程を経てそのメチルエステルとして合成されているが、ヒドロキシル化の工程でMoOPH を使用し、その試薬の調整に若干の煩雑さを伴っている。そこで今回、(1)のより簡便な合成法を1-Indanone(2)を原料として検討した。