立位前方リーチ動作開始のCOPを分析し、APAsによるリーチ距離の関連を調査した結果、リーチ距離において環境設定課題(23.4±4.0)は通常課題(21.5±3.6)より有意に増加(p<0.01)、COP後方移動距離においては、環境設定課題(64.6±35.6)は通常課題(52.0±28.9)より有意な増加(p<0.05)を認めた。リーチ距離とCOP後方移動距離は軽度の相関(r=0.39、p<0.05)を認めた。このことから、立位前方リーチ動作開始のCOP後方移動距離とリーチ距離は関連する可能性が示唆された。リーチ動作において視覚情報はAPAsに好影響を与えフィードフォワード性の姿勢制御が行いやすくなったと推察される。