脊髄損傷者の仰臥位から立位への体位変換に伴う血圧変動と心拍数変動に関して
谷内 幸喜
頸髄損傷者8名(A群)と下位胸髄および腰髄損傷者8名(B群)の16名に対し、仰臥位から立位への体位変換時における血圧変動と心拍数変動に関して観察した結果、A群はB群に比べ、血圧の測定中変動幅は有意に大きかったが、心拍数の測定中変動幅は2群間での有意差は認められなかった。頸髄損傷者における反射性循環調節は、血圧変動では有効に機能していないが、心拍数変動では有効に機能していることが示唆された。
日本職業・災害医学会会誌 69巻(4号)